2008年02月29日

Everything But The Girl『Love Not Money』

最もネオアコらしいEBTG作品☆Everything But The Girl『Love Not Money』
Love Not Money
発表年:1985年
ez的ジャンル:ひんやり系ネオアコ
気分は... :お金よりも愛だよね!

Ben WattTracey ThornによるユニットEverything But The Girl(EBTG)の3回目の登場です。

『Eden』(1984年)、
『Walking Wounded』(1996年)に続いて紹介するのは、『Love Not Money』(1985年)です。

『Love Not Money』は、デビュー・アルバム『Eden』に続いてリリースされたEBTGの2ndアルバムです。

基本的には『Eden』と同じアコースティック路線ですが、ジャジーな雰囲気だった『Eden』と比べると、もっとフツーにネオアコしている印象を受けます。

このアルバム以降のEBTGは、オーケストラを大胆に導入した3rd『Baby the Stars Shine Bright』(1986年)、打ち込みサウンドを取り入れよりポップな方向へ進んだ4th『Idlewild』(1988年)と変化を続けていくことになります。

その意味で、EBTG=ネオアコというイメージをお持ちの方にとって、『Love Not Money』『Eden』と共にグッとくるアルバムなのでは?僕もそんな一人です。

僕の場合、青春の思い出とリンクするTracey Thornのソロ『A Distant Shore』(1982年)、Ben Wattのソロ『North Marine Drive』(1983年)、デビュー作『Eden』(1984年)という3枚のアルバムに対して、深い愛着を持っています。

なので、それらと比較すると『Love Not Money』というアルバムへの思い入れは当時少なかったかもしれません。でも、こうして聴き直してみると、ネオアコ・アルバムという点では『Eden』以上によく出来たアルバムという気もします。

EBTGの場合、Tracey Thornの特徴的な低音ひんやりヴォーカルと曲・サウンドのマッチングが肝だと思っています。

そう考えると、やはりアコースティックなネオアコ路線が一番マッチしていると思います。あまりポップすぎる方向や分厚いサウンドは、少しビミョーという気がしますね。逆に賛否両論だったドラムン・ベース路線は結構マッチしていたと思います。

本作のプロデュースは、『Eden』に引き続きRobin Millarが担当しています。

オススメ曲を紹介しときやす。

「When all's well」
アルバムからの1stシングル。EBTGの魅力全開のネオアコ・チューンに仕上がっています。僕もアルバムで一番のお気に入りです。ホーンの入り方など青春系ネオアコ好きの方にはたまらないですよね。

「Heaven Help Me」
Tracey Thornのひんやりヴォーカルを堪能できます。バック・コーラスのJune Miles-Kingstonとの絡みもバッチリです。

「Are you trying to be funny」
軽快なフォーキー・グルーヴ。わりと正統派フォーク・ロックしていますね。

「Ugly little dreams」
30年代に活躍した悲劇の女優Frances Farmerについて歌ったもの。フォーク・テイストな仕上がりです。

「Shoot me down」
EBTGらしい気だるいモードのヴォーカル&サウンドを堪能できます。この少し暗めのトーンこそEBTGという気がしますね。

「Ballad of the times」
ネオアコ好きの人にとっては、王道パターンの曲ですね。もっとこのパターンの曲があってもいいですね。

「Kid」
Pretendersの2ndシングル(1979年)のカヴァー。タイプは全く違いますが、Chrissie HyndeもTracey Thornもドスの効いた(?)ヴォーカルですからね。って書いたらTracey Thornに怒られますね(笑)

「Anytown」
60年代の香りが漂う曲ですね。なかなか小気味良く展開します。

「This love (not for sale) 」
本アルバムでは、この曲が一番ジャジーな雰囲気ですね。Tracey ThornBen WattをフィーチャーしたStyle Council「Paris Match」なんかと一緒に聴くと合うかも?

「Trouble and strife」
「When all's well」と並んでアルバムで好きな曲です。ネオアコらしい疾走感に溢れたカッチョ良い1曲。

「Angel」
シングルにもなった曲。あまりシングル向きとは思えない、ダークな雰囲気が魅力です。

なお、「Kid」、「Heaven Help Me」はUK盤には未収録のUS盤、日本盤のみのボーナス・トラックです。

もう2月も終わりか。早いなぁ。
posted by ez at 14:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
記事のすべてに納得&同感です!
1985年は「Love Not Money」と「The Style Council/Our Favourite Shop」を一番聴いてた記憶がありますね〜。
今でもWhen All's Wellを聴くと当時の楽しくも悲しい思い出がリアルに甦ってきます・・(涙)。

Posted by Kaz at 2008年03月01日 01:27
☆Kazさん

ありがとうございます。

確かにEBTGやStyle Councilって、青春の思い出とリンクしますよねぇ。
なんか甘酸っぱい感じがします(笑)
Posted by ez at 2008年03月02日 03:58
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