発表年:2007年
ez的ジャンル:北欧系ブラジリアン・グルーヴ
気分は... :早くも今年の夏の決定打か!
ここ数ヶ月かなり頻繁に聴いている作品が2枚あります。
Meta Roos & Nippe Sylwens Band『Meta Roos & Nippe Sylwens Band』(1978年)とRoman Andren『Juanita』(2007年)の2枚。
この2枚に共通するのは、共にスウェーデンの出身のアーティストであること、そして共にブラジリアン・ジャズ・グルーヴな仕上がりであることです。
『Meta Roos & Nippe Sylwens Band』は、フリーソウル系がお好きなリスナーの方ならば、お馴染みの1枚ですよね。本当は本ブログでも紹介したいのですが、Amazonにジャケ写真がなくて保留中です。
もう1枚のRoman Andren『Juanita』(2007年)もクラブ・ジャズ好き、ブラジリアン・グルーヴ好きの間では、かなり盛り上がっている作品です。
ということで、今回はRoman Andren『Juanita』(2007年)の紹介です。
Roman Andrenはスウェーデンのノーショーピング出身(僕も初めて聞く地名です)のキーボード奏者。年齢は30歳。現在は同じスウェーデンの都市マルメを拠点に活動しているようです。DJもやっているようですね。
本作『Juanita』は、デビュー・アルバム『Ambessa's Dream』(2004年)に続く2ndアルバム。1st『Ambessa's Dream』では、ファンクやディスコといったブラック・ミュージック寄りのアプローチをしていたようですが、本作『Juanita』では全編ブラジリアン・ジャズの仕上がりとなっています。
よく“スウェーデンのDeodato”という紹介文を目にしますが、確かにDeodatoが好きな人はど真ん中ストライクなアルバムでしょうね。それ以外にもSergio Mendes & Brasil'66、Airto Moreiraなんかが好きな人はハマると思います。
60年代、70年代を彷彿させるレトロなメロウ・グルーヴと女性ヴォーカル、アナログ感たっぷりのサウンドが実に魅力的です。なので、先の『Meta Roos & Nippe Sylwens Band』や70年代のDeodatoあたりと一緒に聴いていても、全く違和感を感じません。かといって、単なる懐古趣味だけではない21世紀ならではのスパイスが効いているんですよねぇ。
まだ気が早いですが、今年の僕のベスト10に間違いなく入る1枚だと思います。
*厳密には2007年末のリリースですが、国内盤は2008年のリリースなので、勝手に2008年扱いにしてしまいます(笑)
全曲紹介しときやす。
「Let's Live Forever, Love」
僕の一番のお気に入り曲。CDショップでこのオープニング曲を試聴して、ぶったまげました。この心地良さ、爽やかさ、ワククワク感、アナログ感...な・な・なんじゃコレは!この1曲を聴いた時点で購入を決めてしまいました。僕の夏の定番曲になりそうな予感!
「Bumblebee」
「Let's Live Forever, Love」と並ぶ僕のお気に入り曲。このポップでレトロなボッサ感覚がたまりませ〜ん。女性ヴォーカルもサウンドに実にマッチしています。
「Juanita」
Romanの娘の名前が付けられたタイトル曲。子供の明るく輝く未来をサウンドにしたってカンジの極上のブラジリアン・グルーヴ。Deodato好きの人は気に入ること間違いなし!
「O Sapo - The Frog」
DJとしてのセンスがうまく反映されたボッサ・チューン。痒いところに手が届いているカンジですな。
「It's Nice」
サンバ・テイストのまさに“ナイス”なダンス・グルーヴ。情熱的に盛り上がるのではなく、北欧らしく涼しげに盛り上がるカンジがいいですねっ!
「Long Ago & Far, Far Away」
「Til Another Day」
甘く懐かしい女性ヴォーカルが魅力的なメロウ・ボッサ2曲。きっとこのアナログ感だからこそ、いい雰囲気なんでしょうね。
「If Tomorrow Will Come (I Don't Know) 」
感度サイコーですな。小気味良いボッサ・チューン。ヴァイヴの音色が気持ちよすぎですな。
「O Mundo E Seu - The World Is Yours」
フューチャー・ブラジリアン・ジャズといった趣きの仕上がり。単なる懐古趣味のアーティストではないことが、よく認識できる1曲だと思います。
「You Never Told Me」
ラウンジ・テイストのボッサ・チューン。懐かしいんだけど、ビミョーに近未来的な雰囲気もある気がする...
「Vasto Como O Ceu - Vast As The Sky」
クラブ・ジャズ好きの方向けのカッチョ良い1曲。
「Vento Do Verao - Summer Breeze」
カフェ飯でもしながら、聴きたいボッサ・チューン。もう快楽ホルモンが脳内から出まくりです。
国内盤にはボーナス・トラック「Love Has A Name」が収録されています。
もう夏まで待てない...なんて言う前にまずは花見ですな(笑)