発表年:1967年
ez的ジャンル:「Dylan+Beatles」系スペース・ロック
気分は... :永遠にヤングだぜ〜い('◇')
何か60年代ムードにたっぷり浸りたい!と思った時の僕のファースト・チョイスはByrdsかもしれない。
Byrdsは、“Beatlesに対するアメリカの回答”として、1965年にBob Dylanの作品「Mr. Tambourine Man」でデビューした。この曲は昨年あたりもCMで流れていたので若い音楽ファンもご存知の方が多いと思うけど、フォークの神様の名曲をBeatlesのようなロック・ビートと分厚いコーラスワークで聴かせる「Dylan+Beatles」的な(いい意味での)オイシイとこどりの作品だ。このByrdsのアプローチは、Dylan本人のエレクトリック化にも影響を与えた。
彼らはデビュー当時は“フォーク・ロックの旗手”と言われていたが、その後、サイケデリック・ロック(当時はラーガ・ロック、スペース・ロックとも呼ばれた)、カントリー・ロックといった音楽性の変化と共に、目まぐるしくメンバーチェンジを繰り返し、1973年に解散...Byrdsの歴史は60年代半ばから70年代初めのアメリカン・ロックの縮図と言える。
Byrdsのアルバムは1作ごとに個性がありセレクトに迷うんだけど、個人的に一番好きなアルバムは4thアルバム『Younger Than Yesterday』デス。フォーク・ロックの1st『Mr. Tambourine Man 』(1965年)および2nd『Turn ! Turn ! Turn !』(1965年)、サイケデリック色を打ち出した3rd『Fifth Dimension』(1966年)に比べると地味な印象かもしれないけど、それまでのフォーク・ロック、サイケデリック・ロックと次作以降強まるカントリー・ロック色のバランスが良く、一番まとまっているような気がしマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「So You Want to Be a Rock 'N' Roll Star」
Monkeesの誕生を皮肉ったロック・スター養成マニュアル・ソングとも言うべきポップ・ナンバー。南アフリカ出身のトランペッターHugh Masekelaの参加が意外なカンジです。
「Have You Seen Her Face」
マージー・ビート風の小粋なナンバー。彼らの魅力の1つであるコーラス・ワークを堪能できマス。
「Renaissance Fair」
「Thoughts and Words」
ポップなメロディのなかにサイケデリックなテイストが程よくブレンドされたナンバー2曲。「Thoughts and Words」では、この時代らしくテープの逆回転を用いている。
「Everybody's Been Burned」
「Mind Gardens」
David Crosbyによるルーズでミステリアスなナンバー2曲。後のCSN&Yの登場を予感させる。
「My Back Pages」
アルバム唯一のオリジナルではないDylan作品。アルバムタイトルもこの曲の歌詞と連動したものである。
実はこの曲が僕のByrdsランキングでダントツ第1位であるd=(^o^)完璧なメロディー&ハーモニー、“Ah, but I was so much older then,I'm younger than that now.”というフレーズを思わずくちずさんでしまう歌詞、期待感一杯のイントロ&余韻が堪らないエンディング...特にオヤGとなった今聴くと余計にジ〜ンと来るものがあるねぇ。ちなみにDylanオリジナルは1964年発表『Another Side Of Bob Dylan』収録さてマス。
「Why」
カントリー・ロックとサイケデリックが融合したような不思議な曲。
30代前半の頃の“いい大人”を演じようとカッコつけていた頃の自分に比べて、自然体で生きている今の方が若々しいのでは?などと勝手に思うんだけど、所詮オヤGの戯言なのか...(;¬¬)