2008年06月05日

Sloan『One Chord To Another』

"カナダのBeatles"の人気アルバム☆Sloan『One Chord To Another』
One Chord to Another
発表年:1996年
ez的ジャンル:カナディアン・パワー・ポップ
気分は... :Beatlesは大袈裟だけど...でもセンスはピカイチ!

90年代以降ロック離れが急速に進行した僕ですが、パワーポップ、ポップ職人系、青春ギターポップ系の作品は密かに好きだったりします。

今回は90年代以降のお気に入りパワーポップ・グループの1つSloanを紹介します。

Sloanは、Chris Murphy(vo、b)、Patrick Pentland(vo、g)、Jay Ferguson(vo、g)、Andrew Scott(vo、ds)の4人が1991年にカナダのハリファックスで結成したパワーポップ・バンド。本国では"カナダのBeatles"と呼ばれるほどの人気を誇っているようです。

とは言っても、日本では一部ファン以外には馴染みがないグループかもしれませんね。僕も音以外のことは良く知りません。

僕のお気に入りは2ndアルバム『Twice Removed』(1994年)、3rdアルバム『One Chord To Another』(1996年)、4thアルバム『Navy Blues』(1998年)の3枚。その中から一番のお気に入り『One Chord To Another』をセレクト。

『One Chord To Another』は最初に購入したSloanのアルバムであり、その意味で一番インパクトが強いのかもしれません。多分、最初はCDショップでジャケに惹かれたように記憶しています...

Beatles風あり、Beach Boys風あり、ガレージ風あり、Todd Rundgren風あり、王道パワーポップあり、青春ギター・ポップありと飽きのこない構成になっています。

僕の場合、音の分厚い"クドい系"パワーポップは苦手なんですが、Sloanにはそれがないですね。人気の割にはメジャー感がなく、あまり作り込みすぎていないのが魅力だと思います。メンバーのソングライティング能力の高さも光りますね。

個人的には"カナダのBeatles"は少し大袈裟だと思いますが、センスの良さはピカイチなことは確かだと思います。

パワーポップ好きの人の中には、80年代あたりで時間が止まってしまっている方もいるようですが、90年代以降も素晴らしいパワーポップ作品は数多くあるので、ぜひ聴いて欲しいと思いマス。

全曲紹介しときヤス。

「The Good In Everyone」
一番のお気に入り曲。ライブ仕立てのハード・ドライビングなパワー・ポップ。ガレージ・ロック風のザラつき感がいいですね。Sofia Coppola監督の映画『The Virgin Suicides』(1999年)のサントラにも収録されています。

「Nothing Left To Make Me Want To Stay」
適度にハードで、適度にメロディアスで、適度にキャッチー...まさに王道パワー・ポップ。

「Autobiography」
中期Beatlesあたりが好きな人は気に入るであろう。アコースティックなポップ・チューン。

「Junior Panthers」
これはBeach Boys風の仕上がりですね。甘酸っぱいハーモニーに惹かれますな。

「G Turns To D」
「The Good In Everyone」と同タイプのガレージ・ロック・チューン。しっかりロックしつつ、キャッチーに仕上げてくれるあたりがSloanの魅力ですね。

「A Side Wins」
偏屈ポップス狂の方向けの1曲。ひねくれ具合いとキャッチーさのバランスが僕好みですね。

「Everything You've Done Wrong」
本アルバムの目玉はファンにも人気の高いこの曲でしょうね。90年代パワーポップの定番と言えるかもしれません。メロディ、アレンジ、ヴォーカルどれを取ってもパワーポップ好きの壺をしっかり押さえています。特にホーンの鳴り具合いがたまりませんな。

Sofia Coppola監督の映画『The Virgin Suicides』(1999年)のサントラにも収録されています。この映画では本アルバムのオープニング曲「The Good In Everyone」や4thアルバム『Navy Blues』収録の「On the Horizon」も挿入歌として使われています。Sofia Coppolaは余程Sloanのファンなんでしょうね。優れたクリエイターであるSofiaが好む音楽というだけでも、Sloanのセンスの良さを証明してくれますよね!

「Anyone Who's Anyone」
Sgt. Pepper'sの頃のBeatlesが好きな人にはグッとくる曲なのでは?

「The Lines You Amend」
青春ギターポップ・チューン。「The Good In Everyone」と並ぶ僕のお気に入り曲。変に作り込みすぎず、素材の良さで勝負!みたいなところが好きですね。

「Take The Bench」
どうって事ない曲なんですが、ホーンセクションが加わってくる後半の盛り上がりが捨てがたいですね。

「Can't Face Up」
かなり完成度の高い1曲。ノスタルジックなんだけど、それだけで終わらない何かがこのグループにはありますね。

「400 Metres」
ヨレヨレな感じだけど、しっかりポップ好きの心をくすぐる仕掛けは散りばめられています。このセンスがサイコーですね。

気に入った方は、2nd『Twice Removed』(1994年)、4th『Navy Blues』(1998年)もどうぞ!
posted by ez at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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