2008年12月16日

Clifford Brown『Clifford Brown with Strings』

ストリングスを従えたスタンダード集☆Clifford Brown『Clifford Brown with Strings』
Clifford Brown with Strings
録音年:1955年
ez的ジャンル:天才トランペッターwithストリングス
気分は... :心が温まる!

今日は二日酔い気味で調子がイマイチ(泣)

天才トランペッターClifford Brownの3回目の登場です。

『Study In Brown』(1955年)、『Clifford Brown & Max Roach』(1954、1955年)に続いて紹介するのはClifford Brown『Clifford Brown with Strings』(1955年)です。

タイトルの通り、ストリングスを従えたスタンダード集です。

ブラウニー作品の中でも好みが分かれる作品かもしれません。ブラウニー云々よりもストリングスを従えた作品という時点でダメという方がいるかもしれませんね。

確かに、ストリングス作品にはアドリブがない等ジャズの持つエキサイティングな魅力には欠けるかもしれません。でも逆にメロディがはっきり分かるし、ロマンティックなムードを堪能できる魅力もあります。個人的にはジャズの持つロマンティックな側面も好きなので、まさに歌っているようなリリカルな演奏を堪能できるという点でストリングス作品にも魅力を感じます。

特に今日紹介するClifford Brown『Clifford Brown with Strings』はそんなストリングス作品の頂点に立つ1枚なのでは?例えば80年代に彗星の如く登場し、ブラウニー同様"天才トランペッター"と呼ばれるWynton Marsalisは本作をお手本としてトラペットの腕を磨いてきたらしいです。

本作ではWoody Herman楽団やCount Basie楽団の編曲で知られるNeal Heftiがストリングスのアレンジ及び指揮を務めています。それ以外のメンバーはClifford Brown(tp)以下、Harold Land(ts)、Richie Powel(p)、George Morrow(b)、Max Roach(ds)というメンツです。

有名なスタンダード曲ばかりなので、とても聴きやすいし、歌うブラウニーのトランペットを存分に堪能できると思います。

12月はこんなムーディーなジャズがよく似合うと思います。

全曲紹介しときやす。

「Yesterdays」
Jerome Kern/Otto Harbachによる1933年のミュージカル『Roberta』挿入歌。やや抑えたブラウニーのトランペットが渋いです。

「Laura」
Johnny Mercer/ David Raskin作品。Frank Sinatraの歌で有名な曲のようですね。哀愁のトランペットとそれを盛り上げるドラマティックなストリングスとの組み合わせがいいですね。

「What's New?」
Johnny Burke/Bob Haggartが1939年に作ったお馴染みのスタンダード。本ブログでも、これまでJohn ColtraneJimmy SmithWynton Kelly & Wes Montgomeryの演奏を紹介してきました。Linda Ronstadtでお聴きになっている方も多いかもしれませんね。

ここではまさにスタンダード然とした演奏を聴くことができます。ロマンティックなブラウニーのトランペットを堪能しましょう。

「Blue Moon」
Lorenz Hart/Richard Rodgersによる1934年の作品。実にムーディーな仕上がりです。

「Can't Help Lovin' Dat Man」
僕の一番のお気に入り演奏。Jerome Kern/Oscar Hammerstine II作品。1927年にミュージカル『Show Boat』のために書かれた曲です。その後何度も映画化されており、お馴染みの曲なのでは?スタンダードとしてもBillie Holiday、Abbey Lincolnの歌で有名ですね。僕の場合、Barbra Streisand『The Broadway Album』(1985年)のカヴァーでこの曲が好きになりました。ここでは伸びやかなブラウニーのトランペットにうっとりです。

「Embraceable You」
Ira Gershwin/George Gershwins作品。1930年のミュージカル『Girl Crazy』のために書いた曲です。インストですがまさにIra Gershwinによる歌詞を歌うようなブラウニーのトランペットが絶品です。

「Willow Weep for Me」
女性作曲家Anne RonellがGeorge Gershwinに捧げた作品。「柳よ泣いておくれ」の邦題で有名なスタンダード。本ブログでは以前にDexter GordonWynton KellyRed Garlandのバージョンを紹介しました。偉大な作曲家を懐かしむような演奏ですね。

「Memories of You」
Andy Razaf/Eubie Blake作品。ラグタイマーとして長年活躍したEubie Blakeの代表曲です。どことなく寂しげな演奏に惹かれます。

「Smoke Gets in Your Eyes」
「煙りが目にしみる」の邦題でお馴染みのスタンダード。前述の「Yesterdays」同様、Jerome Kern/Otto Harbachによる1933年のミュージカル『Roberta』挿入歌です。よく耳にする曲のせいか聴いていて安心感がありますね。この曲をブラウニーは11テイクも録音したのだとか。

「Portrait of Jenny」
1948年の映画『Portrait Of Jennie』のために書かれた曲(Gordon Burdge/J. Russell Robinson作品)。Blue Mitchellの演奏も有名なようですね。ここでは哀愁感たっぷりの演奏を聴くことができます。

「Where or When」
1937年のミュージカル『Babes in Arms』のために書かれたLorenz Hart/Richard Rodgers作品。Frank Sinatraが何度もレコーディングしているようです。

「Stardust」
お馴染みのHoagy Carmichael作によるスタンダード。ブラウニーのトランペットがよく似合う曲ですよね。

毎日暗いニュースばかりが続く日々ですが、ロマンティックなブラウニーのトランペットで心を温めましょ!
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2008年08月28日

Sonny Rollins『A Night At The Village Vanguard, Vol. 1』

Village Vanguardでの歴史的ライブ☆Sonny Rollins『A Night At The Village Vanguard, Vol. 1』
A Night at the Village Vanguard, Vol. 1
録音年:1957年
ez的ジャンル:ピアノレストリオ・Jazzライブ
気分は... :久々の50年代作品ですっ!

今年に入って50年代カテゴリーの記事を1回しか投稿していないことに気づき、慌てて50年代の作品をピックアップ。

ということでSonny Rollins『A Night At The Village Vanguard, Vol. 1』(1957年)です。

テナー・サックスの巨人Sonny Rollinsは、『Sonny Rollins Vol.2』(1957年)、『Saxophone Colossus』(1956年)に続き3回目の登場となります。

本作『A Night At The Village Vanguard, Vol. 1』はSonny Rollinsの初ライブ録音であった同時に、 N.Y.の名門クラブVillage Vanguardでの初ライブ録音でもあり、二重の意味で歴史的なライブ録音と言える作品ですね。

ライブが行われたのは1957年11月3日。昼と夜の2回セッションがあり、昼はSonny Rollins(ts)、Donald Bayiley(b)、Pete La Roca(ds)、夜はSonny Rollins(ts)、Wilbur Ware(b)、Elvin Jones(ds)というピアノレス・メンバーでした。

昼・夜のセッションで全16曲が演奏されました。今日紹介する『A Night At The Village Vanguard, Vol. 1』には、昼の2曲、夜の5曲の計7曲が収録されています。残りの9曲は『A Night At The Village Vanguard, Vol. 2』に収録されています。

A Night at the Village Vanguard, Vol. 2
A Night at the Village Vanguard, Vol. 2

昔はVol. 1〜Vol. 3までの3枚セットでした。そちらの内容と上記の2枚は収録曲は同じですが曲順等は異なります。コアなファンの方であれば、そのあたりの詳細もご存知なのでしょうが、勉強不足の僕はそこまではわかりません。ゴメンなさい。

『Way Out West 』(1957年)で初めてピアノレス・トリオに挑み、傑作の評価を得たRollinsでしたが、本作でもピアノレス・トリオでライブに臨み、それまでジャズ・シーンで馴染みの薄かったピアノレス・トリオというスタイルを大きく印象づけました。確かにRollinsの奔放なサックスを堪能するのにピアノレス・トリオというスタイルはハマっている気がします。

とにかくテンションの高さが魅力のアルバムですよね。
演奏は、Rollinsとドラマー、べーシストのバトルであり、聴衆はその激闘に固唾を呑む、といったカンジです。一般にはWilbur Ware、Elvin Jonesとの夜の部へ注目が集まりますが、Donald Bayiley、Pete La Rocaとの昼の部もなかなかエキサイティングだと思います。

稀代のインプロヴァイザーSonny Rollinsのサックスにゾクゾクしましょう!

全曲紹介しときヤス。

「A Night in Tunisia(Afternoon Take)」
「A Night in Tunisia(Evening Take)」
Dizzy Gillespieの名曲「チュニジアの夜」は昼・夜の2テイクが収録されています。聴き比べてみると楽しいですね。コアなジャズ・ファンの方は、夜の部のRollinsとElvinによる緊張感のある演奏に惹かれるのでしょうが、永遠のジャズ初心者の僕としては昼の部のLa Rokaのソロがエラく格好良く聴こえます。

「I've Got You Under My Skin」
1936年のミュージカル映画『Born to dance』のために作られたCole Porter作品。これは昼の部の演奏です。ここでもBayileyとLa Rocaのリズム・セクションのノリの良さが、Rollinsの豪快なプレイを盛り上げてくれます。もしかしたら、アルバムで一番好きな演奏かも?

「Softly, As in a Morning Sunrise」
ここからの4曲は夜の部の演奏です。本曲はOscar HammersteinU作詞、Sigmund Ronberg作曲のスタンダード(ミュージカル『New Moon』の挿入歌)。以前にWynton Kellyの演奏を紹介したことがありますね。ここではRollinsのテナー、Wilbur Wareのベース、Elvinのドラムと各人のソロを堪能できます。朝日という真夜中の雰囲気が漂う演奏です(笑)

「Four」
Miles Davis作品(Eddie "Cleanhead" Vinson作品の説もアリ)。ピアノレス・トリオのカッチョ良さをわかりやすく実感できる演奏だと思います。

「Woody 'N You」
Dizzy GillespieがWoody Hermanに捧げた曲。Rollinsの独特のフレージングを堪能できる演奏なのでは?

「Old Devil Moon」
1947年のミュージカル『Finia's rainbow』挿入歌(E.Y. Harburg/Burton Lane作品)。軽やかな出だしから徐々にRollinsとElvinの一騎打ちといった様相になってきます。演奏が進むにつれてElvinのテンションが上がってくる感じがいいですね。ただし、最後は少しあっけない気もします。

このジャケを見るたび、写っているのが黒澤明監督に見えて仕方ありません。
これって僕だけでしょうか?
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2008年02月05日

Miles Davis『Bag's Groove』

有名なMilesとMonkのクリスマス・セッションを収録☆Miles Davis『Bag's Groove』♪
バグズ・グルーヴ
録音年:1954年
ez的ジャンル:豪華メンバー・セッション系ジャズ
気分は... :ようやく落ち着いた...

ようやくバタバタ状態が収まった感じです。
昨晩は久々にフツーに寝れました。

今は昨日まともに観ることが出来なかった、「ペイトリオッツ対ジャイアンツ」のスーパーボウルの再放送をじっくり観ているところです。

ペイトリオッツの圧勝を予想していたのですが、全く予想外の結果でした。
大体、第4Qに入る時点で7対3のロースコアというのが意外でしたよね。

その意味で、ペイトリオッツの超強力攻撃陣を封じ込んだジャイアンツ守備陣の健闘が勝因でしょうね。特に、攻撃ラインを完全に押し切り、QBブレイディにプレッシャーを掛け続けた守備ラインの頑張りが光りましたね。

MVPに輝いたジャイアンツのQBイーライ・マニングについては参りましたね。前にも書いたと思いますが、僕は全くイーライを評価していなかったのですが、このプレーオフで相当成長したんじゃないかと思います。

さて、今回は久々のMiles Davisです。

これまで紹介してきたのはMiles作品は以下の8枚♪
『On The Corner』(1972年)
『Milestones』(1958年)
『Miles Ahead』(1957年)
『In A Silent Way』(1969年)
『'Round About Midnight』(1955、56年)
『Miles Smiles』(1966年)
『Cookin'』(1956年)
『Get Up With It』(1970、72、73、74年)

9枚目の紹介となるのは初期の名盤『Bag's Groove』(1954年)です。

1954年12月24日に録音された「Bags' Groove」のみ、Miles Davis(tp)、Milt Jackson(vib)、Thelonious Monk(p)、Percy Heath(b)、Kenny Clarke(ds)という布陣。残りはMiles Davis(tp)、Sonny Rollins(ts)、Horace Silver(p)、Percy Heath(b)、Kenny Clarke(ds)というメンバーで1954年6月29日に録音されました。

何と言ってもクリスマス・セッションが有名ですね。ジャズ・ファンの方はご存知の通り、Milesのソロの間、Monkがバックでピアノを演奏していないことから、MilesとMonkが険悪状態だったのでは?との憶測が流れ、昔から“喧嘩セッション”と呼ばれていました。

今では、二人の間にそのような険悪ムードが無かったことがよく知られています。それでもMilesとMonkという二人のジャズ・ジャイアントが白熱した演奏を繰り広げる様子を想像すると、“喧嘩セッション”とは実にハマった表現だと思います。

でも、コアなジャズ・ファンの方に言わせると、いまだに“喧嘩セッション”などと言っていると、笑われるのだとか(笑)

多分、“喧嘩セッション”と書いている人の殆どは、実際に喧嘩なんて無かったということを認識した上で書いていると思うので、そんな眉間にしわを寄せて小難しいこと言わなくてもって気がするのですが...

どうしても“喧嘩セッション”のことばかり注目される本作ですが、後半のMiles Davis(tp)、Sonny Rollins(ts)、Horace Silver(p)、Percy Heath(b)、Kenny Clarke(ds)によるハードバップな演奏もかなりグッドです。個人的にはHorace Silverの演奏がいい感じだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Bags' Groove」
Milt Jackson作品。彼のニックネームをタイトルに入れたブルース。噂の“喧嘩セッション”(笑)ですが、Milesの夜のしじまって雰囲気のソロがいいですよねぇ〜。MilesとMonkのことばかり注目されることが多い演奏ですが、作曲者であるMilt Jacksonの絶品vibeも忘れちゃいけませんね。

「Airegin」
Sonny Rollins作品のスタンダード。曲自体が大好きです。同じMilesのアルバム『Cookin'』(1956年)収録のバージョンを以前に紹介しましたね。

本バージョンにおけるRollinsと『Cookin'』でのJohn Coltraneあたりを比較してみるのも面白いのでは?

「Oleo」
この曲もSonny Rollins作品。ハードバップを代表するスタンダード曲の1つですね。Milesが格好良いのは当たり前ですが、Silverのカッチョ良さも引けをとりません。

「But Not for Me」
Ira & George Gershwinによるブロードウェイ・ミュージカル『Girl Crazy』の挿入歌。本ブログでは、これまでJohn Coltrane(アルバム『My Favorite Things』収録)、Modern Jazz Quartet(アルバム『Django』収録)の演奏を紹介してきました。

ここではテンポの異なるTake1とTake2という2つの演奏が収めれています。個人的にはテンポの速いTake2がクールな感じで好きですね。この曲でもMilesとSilverのセンスは抜群ですな。

「Doxy」
この曲もSonny Rollins作品。全体的に少しレイジーな感じが好きです。Miles、Rollins、Silverがそれぞれ実に雰囲気のある演奏を聴かせてくれます。

明日からは、これまで通りフツーにエントリーできると思います(多分)
posted by ez at 20:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 1950年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月08日

Thelonious Monk & Gerry Mulligan『Mulligan Meets Monk』

Monkに挑んだMulligan..その結果は?☆Thelonious Monk & Gerry Mulligan『Mulligan Meets Monk』
Mulligan Meets Monk
録音年:1957年
ez的ジャンル:個性派ピアニストvs.バリトン・サックス
気分は... :.個性と個性のぶつかり合い..

久々に50年代カテゴリーの紹介です。

今回選んだのは個性派大物ピアニストThelonious Monkとバリトン・サックス奏者の代表格Gerry Mulliganの共演アルバム『Mulligan Meets Monk』(1957年)です。

Thelonious Monkは、『Thelonious Himself』(1957年)、『Brilliant Corners』(1956年)に続き3回目の登場です。一方のGerry Mulliganの紹介は今回が初めてとなります。

Gerry Mulligan(1927-1996年)は、1950年代のパシフィック・ジャズを代表するミュージシャンです。何よりモダン・ジャズにおいてバリトン・サックスという楽器の地位を確立した第一人者といえますね。

元々はニューヨーク出身であり、東海岸でGil Evans、Miles Davisとの共演で才能を開花させていったMulliganでしたが、1952年に拠点を西海岸に移し、Chet Bakerらとピアノレス・カルテットを結成したことが大きな転機となり、ウエストコーストを代表するミュージシャンと位置づけられるようになります。

永遠のジャズ初心者の僕が説明できるMulliganのキャリアはこの程度です。
正直、Mulligan作品はそれほど聴いていない僕ですが、Chet Bakerと並んでウエストコーストを代表するキマっている白人ジャズ・ミュージシャンというイメージがありますね。

そんなGerry Mulliganが超個性派ピアニストのMonkと共演したアルバムが『Mulligan Meets Monk』(1957年)です。

ピアノレス・カルテットで注目されたMulliganがMonkという超個性派ピアニストと組むということ自体が興味深いですよね。

基本的にはMonk(p)、Wilbur Ware(b)、Shadow Wilson(ds)というMonkのグループにMulligan(bs)が加わったというかたちです。楽曲もMulligan作品は「Decidedly」の1曲のみで、あとは全てMonk作品です。その意味ではMonkのアルバムと言えるのかもしれませんが、Mulliganの代表作として本作を挙げる人も多いように思います。

Monkの場合、共演者をMonkワールドへ引きずり込み、飲み込んでしまうことが多いと思います。その点、本作ではMonkのグループに殆どがMonk作品という、完璧Monk主導のアウェー状態にも関わらず、Mulliganがなかなか健闘している気がします。そのあたりが評価され、Mulliganの代表作として挙げられるのかもしれませんね。

全曲紹介しときやす。

「'Round Midnight」
説明不要のMonkの名曲中の名曲。控えめに弾いても目立ってしまうMonkのピアノをバックにしつつ、Mulliganのバリトン・サックスが前に出ていていいカンジだと思います。こうやって聴いていると、この曲自体バリトン・サックスが似合う気がしますね。

個人的にはMonkのソロ(『Thelonious Himself』収録)、Miles Davisの名演(『'Round About Midnight』収録)と並んで好きな演奏ですね。

「Rhythm-A-Ning」
『Art Blakey's Jazz Messengers With Thelonius Monk』等でお馴染みの曲ですね。個人的にはこの曲を最初に聴いたのが、Dexter Gordon主演の映画『Round Midnight』(1986年)のサントラだったので、映像と共にその印象が強いのですが。

このテンポの良さがいいですね。ノリノリなカンジのMulliganのソロがグッドですね。それに続くMonkのソロもらしさ十分!そして最後の両者の絡みがカッチョ良いですな。

「Sweet and Lovely」
この曲も『Thelonious Monk Trio』等でお馴染みのMonk作品。個人的には『Solo Monk』(1964年)のヴァージョンも聴いております。ここではMonkのピアノに耳を奪われてしまうので、多少Mulliganが分が悪いかも?それでもなかなか雰囲気のあるソロを聴かせてくれます。

「Decidedly」
本作唯一のMulligan作品。ということでMulligan主導なのですが、他の曲と比較するとエラくフツーに聴こえてしまいますね。やはり、Monk作品にMulliganが挑むという構図の方が面白い気がします。ここではMonkは脇役に徹して控えめの演奏か...なんて思っていたら、ソロではやっぱりMonkしてますね(笑)

「Straight, No Chaser」
「'Round Midnight」と並ぶ説明不要の名曲ですね。このブルージーな雰囲気満点のMonk作品にMulliganがどう挑んだのかという観点で、最初のMonkとMulliganの絡みとMulliganのソロを聴くと楽しいですね。

オリジナルはTake3ですが、CDにはボーナス・トラックでTake1が入っています。対比して聴いてみるとなかなか面白いですよ(特に最初の部分)。

「I Mean You」
個人的にはMonkとMulliganの個性が一番いいバランスで聴こえますね。なかなか聴き応え十分の演奏だと思います。

そう言えば、WOWOWの「JAZZ FILE」で約1ヶ月半くらい前にMonkの1966年の演奏を放送していましたね。Monkの演奏をあれだけまとめて観たのは初めてだったので、なかなか興味深かったですね。映像で観ると、余計に奇才ぶりが際立ってインパクトがありました(笑)
posted by ez at 06:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 1950年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月10日

Dinah Washington『Dinah Jams』

“ブルースの女王”と豪華ジャズメンの共演☆Dinah Washington『Dinah Jams』
Dinah Jams
録音年:1954年
ez的ジャンル:“ブルースの女王”によるジャズ・ボーカル
気分は... :イルカ軍団黒星スタート...残念!

NFLが開幕しました。
残念ながら、我がドルフィンズは開幕戦黒星スタート...

開幕第1週の注目カード「ジェッツ対ペイトリオッツ」をTV観戦しましたが、今年のペイトリオッツはかなり強そうですね。新加入のモス、ストルワースなどのWR陣が一気に豪華となり、QBブレイディのパス能力をさらに強化することとなりそうですね。同地区のドルフィンズにとっては今シーズンも手強い存在となりそうです。

2ヶ月ぶりの1950年代作品です。
セレクトしたのは“ブルースの女王”Dinah Washingtonの代表作『Dinah Jams』(1954年)。

Dinah Washington(1924-1963年)はアラバマ出身のブルース/R&B/ジャズ/シンガー。
1943年Lionel Hamptonの楽団でそのキャリアをスタートさせ、1946年にマーキリー・レーベルと契約してからはゴスペル、ブルース、ジャズ、カントリーなどさまざまなスタイルの作品をレコーディングしています。“Queen of the Blues(ブルースの女王)”と呼ばれた力強く、エモーショナルな唱法は、その後の黒人女性ヴォーカリストたちに多大な影響を与えました。

今回紹介する『Dinah Jams』はDinahがClifford Brown & Max Roachのクインテットを中心にジャズメンたちと共演した作品です。録音されたのは1954年8月14日。この時にセッションは約20時間にも及ぶマラソン・セッションとなり、その模様は本作以外にClifford Brown名義の『Jam Session』にも収められています。

メンバーは、Dinah Washington(vo)、Clifford Brown(tp)、Maynard Ferguson(tp)、Clark Terry(tp)、Herb Geller(as)、Harold Land(ts)、Richie Powell(p)、Junior Mance(p)、George Morrow(b)、Keter Betts(b)、Max Roach(ds)という布陣。tpでブラウニー(Clifford Brown)に加え、Maynard Fergusonも名を連ねているのが何とも豪華ですね。

Dinah Washingtonのボーカルの魅力を堪能できるのは勿論ですが、彼女ばかりが目立つのではなくブラウニーをはじめとするジャズメンたちの白熱した演奏も聴き迫力満点です。

擬似ライブ形式でスタジオに客を招いており、聴衆の歓声や拍手も雰囲気を盛り上げてくれます。

全曲紹介しときやす。

「Lover, Come Back to Me」
1928年のオペレッタ『The New Moon』で使われたOscar Hammerstein II/Sigmund Romberg作品。多くのアーティストが取り上げるスタンダードですね。収録曲のうち、唯一全メンバーが参加した演奏になっています。各メンバーのソロが一通り聴ける楽しい流れですが、ここではDinahのボーカルの存在感が圧倒的ですね。この1曲でDinah Washingtonというシンガーの虜になるのでは?

ブラウニーは1953年にも本曲をレコーディングしています(『Clifford Brown Memorial』収録)。

「Alone Together」
「Summertime」
「Come Rain or Come Shine」
この3曲は有名なバラードのメドレーです。
「Alone Together」は1932年のミユージカル『Flying Colors』の挿入歌(Arthur Schwartz/Howard Dietz作品)です。ここではHarold Landのテナーサックスをフィーチャーしています。

続く「Summertime」は有名なGershwin作品(ミュージカル『Porgy and Bess』挿入歌)ですね。本ブログではJohn Coltrane『My Favorite Things』収録のバージョンを紹介したことがありますね。ここではMaynard Fergusonがフィーチャーされ、かなり盛り上げてくれます。

「Come Rain or Come Shine」
ミュージカル『St.Louis Woman』挿入歌(Johnny Mercer/Harold Arlen作品)。本ブログではBill Evans Trio『Portrait In Jazz』収録のバージョンを紹介したことがありますね。ここではDinahのボーカルをフィーチャー。抑制の効いた情感たっぷりなボーカルを聴かせてくれます。

「No More」
Salvador Camarata/Bob Russell作品。ブルースの女王Dinahと天才トランペッター・ブラウニーを大きくフィーチャーした作品。ブルージーな雰囲気になるとDinahの本領発揮という感じでしょうか。かなり好きですね。ブラウニーの好サポートぶりもグッド。

「I've Got You Under My Skin」
Cole Porter作品(ミュージカル映画『Born to Dance』挿入歌)。Dinahの歌に続き「Clark Terry→Ferguson→ブラウニー」という三人のトランペッターの共演を堪能できます。

「There Is No Greater Love」
Marty Symes/Isham Jones作品。Dinahの提案によて急遽演奏・録音されたものらしいです。ピアノ、ベース、ドラムのみのバックでエモーショナルなDinahのボーカルを堪能できます。秋にピッタリな感じですね。

「You Go to My Head」
Haven Gillespie/J.Fred Coots作品。この曲もメンバー各自のソロが堪能できる楽しい展開ですね。この曲はブラウニーが『The Memorial Album』(1953年)でもレコーディングしています。

現在のCDには「Darn That Dream」「Crazy He Calls Me」「I'll Remember April」の3曲がボーナス・トラックで追加されているようです。僕の保有するCDには収録されていないのが残念ですが...
posted by ez at 09:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 1950年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする