2022年05月29日

King Garbage『Heavy Metal Greasy Love』

注目のプロデュース・チームの2nd☆King Garbage『Heavy Metal Greasy Love』

発表年:2022年
ez的ジャンル:エクスペリメンタル・ソウル・デュオ
気分は... :先物買い!

新作からエクスペリメンタル・ソウル・デュオKing Garbageの2ndアルバム『Heavy Metal Greasy Love』です。

King Garbageは、Zach CooperVictor DiMotsisによるユニット。

二人はプロデュース/ソングライティング・チームとして注目されており、先日の第64回グラミー賞でAlbum of the Yearに輝いたJon Batiste『We Are』(2021年)収録の「Sing」のソングライティングを手掛けています。

また、TVシリーズのサントラ『For the Throne: Music Inspired by the HBO Series Game of Thrones』(2019年)に収録されたSZA, The Weeknd, Travis Scott「Power Is Power」およびEllie Goulding「Hollow Crown」のプロデュース/ソングライティング、Leon Bridges『Good Thing』(2018年)や『Gold-Diggers Sound』(2021年)のプロデュースも手掛けています。

このように彼らへの注目が高まるタイミングで、King Garbageとしての2ndアルバム『Heavy Metal Greasy Love』がリリースされました。1stアルバム『Make It Sweat』(2017年)以来約5年ぶりの新作となります。

ソウル、ジャズ、Hip-Hop、エレクトロニカ、ブラジルまで多様な音楽のエッセンスをエクスペリメンタル&レトロ・モダンなセンスで聴かせてくれます。アルバム全体を貫く切なくて儚いムードにもグッときてしまいます。

派手さのあるアルバムではありませんが、僕には彼らのサウンド・センスがドンピシャでした。

先物買いでチェックしてみるのもいいのでは?

全曲紹介しときやす。

「Checkmate」
デモテープ風のオープニング。ラフな仕上がりですが、逆に彼らのソウル&ジャズ・マインドが伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=iUY3WA3ieDU

「Let Em Talk」
ホーン・サウンドが印象的なファンキー・ソウル。オーセンティックな側面とエクスペリメンタルな側面が融合した独特のムードがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=JMFyahQ6VKs

「I Miss Mistakes」
インタールード的な小曲ですが、エクスペリメンタルなサウンドに惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=yk6aQUXq0xY

「Snow」
エレクトロニカ×ジャズなダーク・トーンの哀愁トラック。エクスペリメンタルなダウナー感、嫌いじゃありません。
https://www.youtube.com/watch?v=xH1dKyOd02M

「Busy On A Saturday Night」
フェイク・ボッサ・テイストの哀愁メロウ。ブラジル人アーティストのようなヴォーカルのトーンが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=JZt9vZ6jbyU

「Monster Truck」
ジャズのエッセンスを取り入れた哀愁ソウル。彼ららしいエクスペリメンタルな面も織り交ぜつつ、それなりにポップに聴かせるあたりに彼らのセンスを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=xHn-wqdM7bc

「Never Die」
8分超の長尺トラック。ジャズ・フィーリングの哀愁ビューティフル・メロウです。確信犯的なレトロ・モダン感覚にグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=53mSfb2MO8E

「Piper」
60年代ソウルを2020年仕様にアップデートさせたようなソウル・チューン。Khruangbin好きの人あたりも気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=6QiHaV6o6NM

「Peanut Butter Kisses」
ラストは切ないファルセット・ヴォーカルが沁みてくる儚いムードの哀愁ソウル・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Dwi0u5fHc4k

『Make It Sweat』(2017年)
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2022年05月22日

Leonardo Marques『Flea Market Music』

ノスタルジックな最新作☆Leonardo Marques『Flea Market Music』

発表年:2022年
ez的ジャンル:ミナス系男性シンガー・ソングライター
気分は... :レイドバック・・・

新作からブラジル男性SSW作品、Leonardo Marques『Flea Market Music』です。

かつてはロック・バンドDieselUdoraでギタリストしても活動していた、ブラジル、ミナス・ジェライス州出身の男性シンガー・ソングライターLeonardo Marquesの紹介は、『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)に続き2回目となります。

最新作『Flea Market Music』は、ジャケ・デザインそのままにノスタルジックなムードに包まれています。

ちなみにジャケのアートワークは、当ブログでも紹介したShuggie Otis『Inspiration Information』(1974年)へのオマージュらしいです。
Shuggie Otis『Inspiration Information』(1974年)
インスピレーション・インフォメーション(期間生産限定盤)

プロデュース&ソングライティングはLeonardo Marques

レコーディング・メンバーはLeonardo Marques(vo、g、b、per、p、el-p、syn、mellotron、mestro rhythm king)以下、Pedro Hamdan(ds)、Felipe Continentino(ds)、Joao Machala(tb)、Felipe D’Angelo(p)、Rodrigo Garcia(cello)、Yannick Falisse(spoken word)、Yohei(vo、mandolin、banjo、marimba)。

シブめですが、独特のノスタルジック&レイドバック&サウダージな音世界に魅了されます。アイランド・ミュージック的な音や、乾いたデザート・ミュージック的な音があるのも僕好みです。

あまりブラジル音楽を聴かない人でも、このセピア色感覚のレイドバック・サウンドにハマるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Compasso do Desassossego」
メランコリック&ノスタルジックなオープニング。本作らしいセピア感覚の哀愁メロウな音世界を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=_gs-WuoRBvE

「Imperfeita Exatidao」
しみじみとしたレイドバック感覚が心に染み入る1曲。都会の喧噪を忘れて、ゆったりとした時間を過ごせませす。
https://www.youtube.com/watch?v=sIuV7VMijNQ

「Do Chao ao Ceu」
インディー・ポップ×レイドバック×サウダージといった雰囲気のメロウ・ポップ。ハワイアンAOR好きの人あたりも気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=-rGd8lbmALo

「Tall, Tan and Young」
Yoheiをフィーチャー。バカンス・モードのアイランド・ミュージックとしても楽しめそうな1枚。晴れた日のお昼ねモードにもフィットしそう・・・
https://www.youtube.com/watch?v=rvSj3XiZI0E

「Anos Raros」
セピア色のノスタルジック・ワールドに癒される1曲。この懐かしい気分がたまりません。終盤はチェロが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Fm9Z4S8FAho

「Evaporou」
僕好みのデザート・ミュージック。この乾いた感覚がいいですね。ノスタルジックなギターにメロウ・エレピのアクセントが加わっているのが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=gzmEC8yinug

「Pouco a Pouco」
Yannick Falisseのスポークン・ワードをフィーチャー。ビター&スウィートな魅力を持った1曲。ここでも少し乾いたサウダージ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pYAP50SyVHM

「Nas Águas de um Sonho」
セピア感覚のアコースティック・メロウ。バンジョー、マンドリンのアクセントもグッド!アイランド・ミュージックとしても楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Sbd7-8a9IUE

「Em Meio a Timidez」
ラストはピースフルなメロウ・チューンで締め括ってくれます。時間がゆっくり流れていく感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=FH52bS42uQQ

Leonardo Marquesの他作品もチェックを!

『Dia e Noite no Mesmo Ceu』(2012年)


『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)
クルヴァス、ラードス、リーニャス・トルタス、スージャス・イ・ヂスクレタス(CURVAS, LADOS, LINHAS TORTAS, SUJAS E DISCRETAS)

『Early Bird』(2018年)
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2022年05月15日

Flora Purim『If You Will』

約17年ぶりの最新作☆Flora Purim『If You Will』

発表年:2022年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フュージョン・レジェンド女性シンガー
気分は... :傘寿でこの歌声!

今回はブラジリアン・フュージョンのレジェンド女性シンガーFlora Purim、約17年ぶりの最新作『If You Will』です。

旦那のAirto Moreiraと共にブラジリアン・フュージョンを牽引してきた女性シンガーFlora Purimについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 『Butterfly Dreams』(1973年)
 『Stories To Tell』(1974年)
 『Nothing Will Be As It Was...Tomorrow』(1977年)
 『Everyday, Everynight』(1978年)
 『Carry On』(1979年)

『Flora's Song』(2005年)以来、約17年ぶりの最新作となる『If You Will』

1942年3月生まれのFlora Purimは現在80歳。

しかしながら、本作『If You Will』では80歳とは思えない張りのある歌声を聴かせてくれます。

少し前に79歳のCaetano Velosoの最新作『Meu Coco』を紹介しましたが、エイジレスというのはブラジル人アーティストの特質かもしれませんね。

プロデュースはFlora Purim自身。

レコーディングには、Flora Purim(vo)、旦那のAirto Moreira(per)、娘のDiana Purim(vo)をはじめ、Dianaの旦那様でジャズ・ベーシストWalter Bookerの息子でもあるKrishna Booker(per、back vo)、Jose Neto(g)、Claudia Villela(vo)、Celso Alberti(per)、Fabio Nascimento(g)、Thiago Duarte(b)等が参加しています。

このアルバムはGeorge Duke(2013年逝去)、Chick Corea(2021年逝去)の二人に捧げられており、かつての各人のFlora参加楽曲をカヴァーしています。

FloraDianaの母娘ツイン・リード・ヴォーカルの「This Is Me」「A Flor Da Vida」、雰囲気のあるメロウ・サンバ「Dandara」Return To Forever『Light As A Feather』(1972年)収録曲の再演「500 Miles High」あたりがオススメです。

Diana Purimがリード・ヴォーカルをとる「If You Will」George Dukeカヴァー)もかなりいいです。

全曲を紹介しときやす。

「If You Will」
タイトル曲はGeorge Duke作品のカヴァー。Floraも参加したオリジナル・ヴァージョンはアルバム『Cool』(2000年)収録。本ヴァージョンでは娘Diana Purimをフィーチャー。リード・ヴォーカルは娘に譲り、母Floraはバック・ヴォーカルを務めます。アフロ・ブラジリアンなイントロに続き、70年代のFlora作品を思わせるサンバ・フュージョンが展開されます。母譲りのDianaの素晴らしいヴォーカルを母Floraがバック・ヴォーカルでサポートします。
https://www.youtube.com/watch?v=YgLPcsbZFbY

George Duke with Flora Purim「If You Will」
 https://www.youtube.com/watch?v=CHTf7p-y-yA

「This Is Me」
Diana Purim/Krishna Booker作。ここではFloraとDianaの母娘ツイン・リード・ヴォーカル。娘に負けじとFloraの若々しいヴォーカルを堪能できるアフロ・ブラジリアン・フュージョンです。ミステリアスな土着ビートがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qFSUGZcShqY

「500 Miles High」
Chick Corea/Neville Potter作。Floraも参加したReturn To Forever『Light As A Feather』(1972年)収録曲のカヴァー。また、Floraはライヴ・アルバム『500 Miles High』(1976年)でも本曲をカヴァーしています。本ヴァージョンも70年代音源と間違えそうなほど現役感バリバリのFloraのヴォーカルを堪能できるブラジリアン・フュージョンです。Thiago Duarteのベースも格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=GxxV1bXkhzQ

Return To Forever feat. Flora Purim「500 Miles High」
https://www.youtube.com/watch?v=UD21FG2Nmcw
Flora Purim「500 Miles High」(From 『500 Miles High』)
https://www.youtube.com/watch?v=NRJCCymQAwU

「A Flor Da Vida」
Diana Purim/Mario Moya作。FloraとDianaのツイン・ヴォーカル。これは娘Dianaの世代感覚に近い曲調・サウンドですが、Floraも食らいついている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ZayhOZdLlqg

「Newspaper Girl」
Jose Neto作。旦那Airtoのヴォーカルと共に始まる軽やかブラジリアン・フュージョン。Airtoと共にクセの強いスキャットで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=WfV7vmT6uuY

「Dandara」
Judith de Souza/Felipe Machado作。雰囲気のあるメロウ・サンバ。80歳にしてこんな歌を艶やかに歌い、魅せてくれるのは流石です。
https://www.youtube.com/watch?v=CgTnnOXQRl4

「Zahuroo」
Claudia Villela/Jose Neto/Celso Alberti作。パーカッシヴ・リズムとFloraらしいスキャットで楽しませてくれる1曲。こういうブラジル音楽の普遍的な魅力が、Floraのエイジレスな魅力にもつながっているのかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=Flb7xQ_3L0Q

「Dois + Dois = Tres」
CDのみのボーナス・トラック。Nuno Mindelis作。Floraがブルースを歌う異色トラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=PcIRGb98Xlw

「Lucidez」
Diana Purim/Krishna Booker/Fabio Nascimento作。ラストは涼しげなアコースティック・メロウで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=c7k__NvJCqc

Flora Purimの過去記事もご参照下さい。

『Butterfly Dreams』(1973年)


『Stories To Tell』(1974年)
Stories To Tell

『Nothing Will Be As It Was...Tomorrow』(1977年)
ナッシング・ウィル・ビー・アズ・イット・ワズ...トゥモロウ+2

『Everyday, Everynight』(1978年)
エヴリデイ、エヴリナイト

『Carry On』(1979年)
キャリー・オン(紙ジャケット仕様)
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2022年05月08日

Jazzanova『Strata Records (The Sound Of Detroit Reimagined By Jazzanova)』

Strata Recordsのカヴァー集☆Jazzanova『Strata Records (The Sound Of Detroit Reimagined By Jazzanova)』

発表年:2022年
ez的ジャンル:ベルリン産モダン・ジャズ
気分は... :賢者は歴史に学ぶ!

新作からベルリンのプロデューサー/DJユニットJazzanovaの新作です。

ベルリンを拠点に世界のクラブジャズ/クロスオーヴァーを牽引してきたプロデューサー/DJユニットJazzanovaについて、当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『In Between』(2002年)
 『Of All The Things』(2008年)
 『The Pool』(2018年)

本作はタイトルの通り、ジャズ好きにはお馴染みのUSジャズ・レーベルStrata Recordsの作品をJazzanova流に再解釈したカヴァー集です。

Strata Recordsは、ジャズ・ピアニストKenny Coxによりデトロイトで設立されたインディペンデント・ジャズ・レーベル。1969年から1975年までの僅か6年の活動期間でしたが、その作品群が再評価を高めています。

また、世界屈指のレコード・ディガーとして知られるDJコンビKon & Amirの一人、DJ AmirStrata Records音源の再発に特化したレーベル180 Proofを2012年に立ち上げ、お蔵入りになっていた未発表音源などをリリースしたことも話題になりました。

そして、DJ AmirJazzanovaの出会いがきっかけとなり、本プロジェクトがスタートしました。

Jazzanovaの純然たる新作と呼ぶよりも、Jazzanovaメンバーを中心としたStrata Records再解釈プロジェクトと位置づけた方が適切かもしれません。

プロデュースはAxel ReinemerStefan LeiseringStefan UlrichというJazzanovaメンバー3名。

レコーディングにはStefan Ulrich(tb)、Stefan Leisering(per、electronics)、Christoph Adams(key)、Sebastian Borkowski(sax、fl)、Paul Kleber(b)、David Lemaitre(g、vo)、Jan Burkamp(ds)、Florian Menzel(tp)、そして約半数のトラックでヴォーカルをとるSean Haefeliが参加しています

オリジナルを知らない人でも、オリジナルと聴き比べながら聴くと、Strata Recordsというレーベルの魅力と、Jazzanova流の再解釈の魅力がわかり、2倍楽しめると思います。

バンド・サウンドとDJ感覚を絶妙にミックスさせたJazzanova流のStrataワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Introduction & Lost My Love」
DJ Amirによるイントロダクションに続き、オープニングはStrataの創設者Kenny Coxのカヴァーが飾ります。オリジナル音源が収録されたアルバム『Clap Clap! The Joyful Noise』はお蔵入りになっていましたが、2012年に180 Proofからリリースされています。オリジナルはメロウなインストでしたが、ここではオリジナルのメロウ・サウンドを受け継ぎつつ、Sean Haefeliのヴォーカルをフィーチャーすることで、よりキャッチーに聴くことができます。DJ Amirは本トラックを聴いて、Roberta Flack「Feel Like Makin' Love」Cannonball Adderley & Nancy Wilson「Save Your Love For Me」を思い起こすようですが、まさにそんな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=yxxyKtjIGUk

Kenny Cox「Lost My Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=Gs_q_gwbEUY
『Clap Clap! The Joyful Noise』(2012年)


「Creative Musicians」
The Lyman Woodard Organizationのカヴァー。オリジナルはピストル・ジャケで有名な『Saturday Night Special』(1975年)収録。グルーヴィーなジャズ・トラックとして人気のオリジナルよりも、軽やかなダンス・トラックに仕上げているのがJazzanovaらしいのでは?Sean Haefeliのヴォーカルをフィーチャー。
https://www.youtube.com/watch?v=WdzInbyMxJY

The Lyman Woodard Organization「Creative Musicians」
 https://www.youtube.com/watch?v=-PHN-Rv9Dgs
『Saturday Night Special』(1975年)


「Joy Road」
このトラックもThe Lyman Woodard Organizationのカヴァー。オリジナルは『Saturday Night Special』(1975年)収録。深淵でコズミックな魅力を持ったインストであったオリジナルの雰囲気を、2022年仕様にアップデートしている感じがいいですね。Sean Haefeliのヴォーカルをフィーチャー。
https://www.youtube.com/watch?v=UEM1NLXzebU

The Lyman Woodard Organization『Saturday Night Special』(1975年)


「Face at My Window」
サックス奏者Sam Sandersのカヴァー。オリジナルは2013年に180 Proofからリリースされた未発表音源『Mirror, Mirror』収録。女性ヴォーカルとメロトロンが印象的なオリジナルに対して、Sean Haefeliのヴォーカルをフィーチャーした本トラックは少し雰囲気が異なります。ゆったりした雰囲気に聴こえますが、BPMはオリジナルよりも速くなっているのだとか。
https://www.youtube.com/watch?v=Vc6XFCMkMhs

Sam Sanders「Face at My Window」
 https://www.youtube.com/watch?v=Jf27uniecxs
『Mirror, Mirror』(2013年)


「Root in 7-4 Plus」
シカゴ出身の伝説のサックス奏者Maulawiのカヴァー。オリジナルは『Maulawi』(1974年)収録。オリジナルは僕好みのスピリチュアル・ジャズでしたが、ここではSean Haefeliのヴォーカルをフィーチャーし、スピリチュアルのみならずフュージョン・テイストも取り入れたトラックに仕上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=tyBOqgQDokc

Maulawi「Root in 7-4 Plus」
 https://www.youtube.com/watch?v=Skb9Gf9F3vY
『Maulawi』(1974年)


「Inside Ourselves」
レア・グルーヴ好きにはお馴染みのサックス奏者Larry Nozeroも参加していたグループSphereのカヴァー・オリジナルは『Inside Ourselves』(1974年)収録。オリジナルはアヴァンギャルドな雰囲気も漂いますが、それを複雑なリズムを取り入れつつ、ダンサブルに仕上げてしまうのはJazzanovaらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OUbiXzrpZSA

Sphere「Inside Ourselves」
 https://www.youtube.com/watch?v=fGkAQRUUCFI
『Inside Ourselves』(1974年)


「Beyond the Dream」
再びKenny Coxのカヴァー。オリジナルは『Clap Clap! The Joyful Noise』収録。オリジナルは女性ヴォーカルをフィーチャーし、ミステリアスなイントロとエキサイティングな本編のコントラストが印象的な13分超の大作でした。本ヴァージョンはSean Haefeliのヴォーカルをフィーチャーし、オリジナルのミステリアスなエッセンスを活かしたトラックに仕上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=quVGmvEHxYg

Kenny Cox「Beyond the Dream」
 https://www.youtube.com/watch?v=dPaQ8FtN8uQ
『Clap Clap! The Joyful Noise』(2012年)


「Saturday Night Special」
The Lyman Woodard Organizationのカヴァー3曲目。オリジナルは『Saturday Night Special』収録。オリジナルは格好良いローファイ・ジャズ・ファンクですが、ここではオリジナルにデトロイト・ハウス/テクノのエッセンスを加えてクールなダンス・トラックに仕上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=usmEFmas52Q

The Lyman Woodard Organization「Saturday Night Special」
 https://www.youtube.com/watch?v=zKlBSplFHxo
『Saturday Night Special』(1975年)


「Orotunds」
Maulawi(Maulawi Nururdin)のカヴァー2曲目。オリジナルは2014年に180 Proofからリリースされた未発表音源『Orotunds』収録。ソウルフル&パワフル&エキサイティングなオリジナルのエナジーをそのまま受け継いだアッパー・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=dMR4uf7Gc0U

Maulawi Nururdin「Orotunds」
https://www.youtube.com/watch?v=9GCe1n4ZP0M
『Orotunds』(2014年)


「Scorpio’s Child」
ジャズ・ドラマーBert Myrickのカヴァー。オリジナルは『Live'n Well』(1974年)収録。オリジナルは1965年録音ですが、McCoy Tynerを思わせるKenny Coxのピアノが印象的です。本トラックでもChristoph Adamsが素晴らしいピアノを聴かせてくれますが、それ以上に素晴らしいホーン・アンサンブルにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=azOyV2c8EwQ

Bert Myrick「Scorpio’s Child」
 https://www.youtube.com/watch?v=ECwuRMVQotA
『Live'n Well』(1974年)


「Loser」
本編ラストはSam Sandersのカヴァーで締め括ってくれます。オリジナルは『Mirror, Mirror』収録。ブルージーなBurt Bacharach作品といった雰囲気のオリジナルに対して、本ヴァージョンはSean Haefeliのヴォーカルをフィーチャーし、少し異なる非日常的な雰囲気でカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=7kRWYxecIos

Sam Sanders「Loser」
 https://www.youtube.com/watch?v=21ngSUpT3bk
『Mirror, Mirror』(2013年)


国内盤ボーナス・トラックとして、「Creative Musicians (Waajeed Remix) 」「Creative Musicians (Henrik Schwarz Remix) 」の2曲が追加収録されています。フロア仕様のリミックスで楽しませてくれます。

Jazzanova関連の過去記事もご参照ください。

『In Between』(2002年)
イン・ビトゥイーン・デラックス・エディション

『Of All The Things』(2008年)
Of All the Things

『The Pool』(2018年)
The Pool

Thief『Sunchild』(2006年)
Sunchild

Alex Barck『Reunion』(2013年)
リユニオン
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2022年05月01日

Caetano Veloso『Meu Coco』

79歳、衰え知らずの最新作☆Caetano Veloso『Meu Coco』

発表年:2021年
ez的ジャンル:カリスマMPB
気分は... :進化に年齢は関係なし!

ブラジル音楽界の牽引者Caetano Velosoの最新アルバム『Meu Coco』です。

昨年10月にデジタル・リリースされ、最近CD化されました。

これまで当ブログで紹介したCaetano Veloso関連作品は以下の11枚。

 『Tropicalia:Ou Panis Et Circencis』(1968年)
 『Caetano Veloso』(1969年)
 『Caetano Veloso』(1971年)
 『Araca Azul』(1973年)
 『Joia』(1975年)
 『Qualquer Coisa』(1975年)
 『Outras Palavras』(1981年)
 『Cores, Nomes』(1982年)
 『Caetano Veloso (1986)』(1986年)
 『Caetano』(1987年)
 『Zii E Zie』(2009年)

最新アルバム『Meu Coco』は、Banda Ceを従えた『Abracaco』(2012年)以来のオリジナル・スタジオ作となります。

今年8月には80歳になるCaetanoですが、そんな年齢を感じさせない現役ミュージシャンぶりを示してくれます。

この年齢でも作品をリリースするアーティストは他にもいるかもしれませんが、ここまで現在進行形の新作を創れるミュージシャンは希有だと思います。

プロデュースはCaetano本人とLucas Nunes

Lucas Nunesは、Caetanoの息子Tom Veloso所属のバンドDonicaのメンバーです。

楽曲はすべてCaetano Velosoのオリジナル。

レコーディングには、Moreno VelosoZeca VelosoTom VelosoというCaetanoの息子三人をはじめ、DonicaのメンバーZe Ibarra(g)、Banda CeのメンバーPedro Sa(g、b)、Vinicius Cantuaria(ds、per)、Marcelo Costa(ds)、Jaques Morelenbaum(cello、strings arr)といったベテラン勢、Jaques MorelenbaumPaula Morelnbaumの娘Dora Morelenbaum(vo)、Mestrinho(accordion)、Marcio Victor(per)、Pretinho Da Serrinha(per)、Thiago Amud(horn arr)、Letieres Leite(fl、horn arr)、Carminho(vo)、Hamilton De Holanda(bandolim)等のミュージシャンが参加しています。

テーマ、曲、サウンドすべてが2022年聴くべき音になっているのが素晴らしいですね。

この年齢でも進化し続けるCaetanoワールドを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Meu Coco」
邦題「僕の脳ミソ」。僕らは白人・黒人・先住民の混血だ!と歌います。Marcio Victorらのパーカッション、Thiago Amudが手掛けるホーン・アレンジが冴えるブラジル音楽らしい躍動感のあるアンサンブルを楽しめます。このオープニングを聴いただけで、Caetanoが現役バリバリであることを確認できます。Moreno、Zeca、Tomという息子3人もコーラスで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=lTV5Wog_jAc

「Ciclamen do Líbano」
邦題「レバノンのシクラメン」。Caetanoらしい憂いを帯びたメロディに、少しアラビックなエッセンスが加わります。そこにJaques Morelenbaumがアレンジを手掛けたストリングスがミステリアスなムードを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=jZpQGOtVqrY

「Anjos Tronchos」
邦題「歪んだ天使たち」。PC、スマホ、インターネット等のテクノロジーに支配された現代社会をテーマにしているようです。歌詞にはBillie Eilishの名も登場します。Banda CeのメンバーであったPedro Sa(g、b)によるオルタナ・ロックなサウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=22gCVzU9WUY

「Nao Vou Deixar」
邦題「させてたまるか」。現ブラジル大統領ボルソナロへ向けられた1曲。かつての軍事政権から国外退避を余儀なくされたCaetanoですが、現政権に当時と同じような空気を感じているのかもしれませんね。音楽的にはLucas Nunesが共同プロデューサーに起用された手腕を発揮し、実にモダンな雰囲気に仕上がっています。Jaques Morelenbaumが素晴らしいチェロで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7oOvVvIo1C0

「Autoacalanto」
邦題「自分に歌う子守歌」。2020年に生まれた孫(Tomの息子)へ捧げられた1曲。そのTomもギターで参加したシンプルな弾き語りです。
https://www.youtube.com/watch?v=Wnv0hNMmpW0

「Enzo Gabriel」
タイトルはブラジルの新生児の出生届で一番多い名前からとったのだとか。さり気ないアフロ・ブラジリアン・テイストが惹かれます。Mestrinhoのアコーディオンもいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=EhxQr38GFNA

「GilGal」
本曲のテーマは60年代トロピカリズモのようです。ブラジルの民間信仰の音楽ガンドンブレのリズムを息子Morenoが叩き出します。また、Jaques MorelenbaumとPaula Morelnbaumの娘Dora Morelenbaumがヴォーカルで参加。アフロ・ブラジリアンな土着ムードに包まれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8dqgVygfxI8

「Cobre」
邦題「銅の色」。ロマンティックなラブソング。79歳にして、こんなラブソングを歌えるのは素敵ですね。Jaques Morelenbaumによる美しいストリングス・アレンジが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=3NAgnooHXJ4

「Pardo」
邦題「浅黒い肌」。ブラジル人女性シンガーCeuが『APKA!』で取り上げていた楽曲のセルフ・カヴァー。ここではMarcelo Costaが叩き出すバイーア・リズム、惜しくも2021年10月に逝去したLetieres Leiteのホーン・アレンジが映えるリズミックな1曲に仕上がっています。程良いノスタルジックな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=bzrmD9trFCc

「Voce-Voce」
邦題「あなた・あなた」。ポルトガルの民族歌謡ファドの新世代女性シンガーCarminhoをフィーチャー。Caetano流ファドを楽しめます。Hamilton De Holandaが素晴らしいバンドリンがロマンティック・ムードを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=hbZfNP3bb0o

「Sem Samba Nao Da」
邦題「サンバがなくちゃ」。タイトルの通り、軽快なサンバで楽しませてくれます。79歳になっても、こうしたサンバを軽やかに歌いこなせるのはステキです!
https://www.youtube.com/watch?v=lNQKKHI2a9w

「Noite de Cristal」
邦題「クリスタルの夜」。ラストは、妹Maria Bethaniaが当ブログでも紹介した『Maria』(1988年)で歌っていた楽曲のセルフ・カヴァーで締め括ってくれます。リズミックなサウンドをバックに、衰えを知らない素晴らしい歌声を>Caetanoが聴かせてくれます。最後にCarlinhos Brownの名前を叫んで終わるのも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=OtabRiVKPVA

Caetano Velosoの過去記事もご参照下さい。

『Tropicalia:Ou Panis Et Circencis』(1968年)
Ou Panis Et Circensis

『Caetano Veloso』(1969年)
Caetano Veloso (Irene)

『Caetano Veloso』(1971年)
Caetano Veloso (A Little More Blue)

『Araca Azul』(1973年)
アラサー・アズール+2(紙ジャケット仕様)

『Joia』(1975年)
ジョイア+2

『Qualquer Coisa』(1975年)
Qualquer Coisa

『Outras Palavras』(1981年)
Outras Palavras

『Cores, Nomes』(1982年)
Cores & Nomes

『Caetano Veloso (1986)』(1986年)
Caetano Veloso

『Caetano』(1987年)
Caetano (Jose)

『Zii E Zie』(2009年)
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