2023年10月29日

Lola Cobach『Camino Dorado』

アルゼンチン産70年代リヴァイヴァル☆Lola Cobach『Camino Dorado』

発表年:2023年
ez的ジャンル:アルゼンチン産70年代リヴァイヴァル
気分は... :メロウなヴィンテージ感がいい!

新作からアルゼンチン出身の気鋭女性シンガー・ソングライターLola Cobachの2ndアルバム『Camino Dorado』です。

Lola CobachDolores Cobach)はアルゼンチンのブエノスアイレスを拠点とする女性シンガー・ソングライター。

2015年頃からBandcampに作品を発表し、2019年にDolores Cobach名義のデビュー・アルバム『Plumaje』(2019年)をリリースしています。

『Plumaje』は、Joni MitchellLaura NyroJudee Sill等の70年代US女性シンガー・ソングライターの影響を感じるフォーキー色の強い作品でした。

それに続く本作『Camino Dorado』は、さらにサウンドの幅が広がったポップ&ソウルなヴィンテージ感のあるアルバムに仕上がっています。

今年の入り、70年代リヴァイヴァル作品としてUS男性SSW、Ben Schwabのソロ・ユニット作品Sylvie『Sylvie』を紹介しました。

Sylvie『Sylvie』(2022年)


『Sylvie』には思わず70年代US音楽シーンにタイムスリップしたかのような感覚がありましたが、本作『Camino Dorado』のヴィンテージ感にも共通するものがあります。

その意味では、アルゼンチンのフォルクローレような文脈よりも、70年代USフォーク/ロック/ポップへのオマージュの文脈で聴いていた方がフィットすると思います。

プロデュースはJose Larry CuffiaIvanna Rud (Chipi) Esmeralda Escalanteとの男女デュオAinda Duoでも知られるYago EscrivaFranco Giaquinta

レコーディングにはアルゼンチンの女性SSW,Silvina Morenoや前述のAinda Duo等も参加しています。

Fleetwood Macにも通ずるポップ・ロック「Camino dorado」、ブルーアイド・ソウルな「Superluna」「Ultimo dia」、USカントリー・ロック調の「Aire de febrero」Ainda Duoをフィーチャーした「El rayo」、センチメンタルな「En el espejo」The Carpentersの名曲カヴァー「Close to you」、国内盤CDボーナス・トラック「Pake」まで充実の全8曲です。

甘酸っぱいメロウネスの効いたヴィンテージ・サウンドとLola Cobachの歌声にハマる人も多いはず!

全曲紹介しときやす。

「Camino dorado」
Jose Larry Cuffia/Ivanna Rud (Chipi) プロデュース。僕が本作の購入を決めたオープニング。甘酸っぱい雰囲気にグッとくるヴィンテージ感のあるポップ・ロックに仕上がっています。どこかのレビューでFleetwood Macが引き合いに出されていましたが、本曲を聴いて「なるほど!」と思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=6pjjtRynt5Q

「Superluna」
Jose Larry Cuffia/Yago Escrivaプロデュース。ソウルフルな味わいのブルーアイド・ソウル調のファンキー・メロウ。ハモンド・オルガンの音色がヴィンテージ感を高めてくれます。Lolaのヴォーカルもサウンドも抑えめなのが逆にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=FaUay2di5Tk

「Ultimo dia」
Jose Larry Cuffia/Yago Escrivaプロデュース。これもブルーアイド・ソウルなメロウ・ミディアム。Lolaの語り口もいい感じです。スペイン語なのにUSロックなヴィンテージ感に浸れるのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=t36U8MmJZec

「Aire de febrero」
Franco Giaquintaプロデュース。これはUSカントリー・ロック調。ポップな魅力もあります。ドラムの軽快なビートにパーカッションも加わり、解放的な疾走感があるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SoYD1y0zdsU

「El rayo」
Ainda Duo(Esmeralda Escalante/Yago Escriva)をフィーチャー(ここではAinda名義)。Jose Larry Cuffia/Yago Escrivaプロデュース。80年代ネオアコを思わせる疾走感がたまらないメロウ・ポップ。ハンドクラップも入って実にキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=DBLjJVvcviQ

「En el espejo」
Yago Escrivaプロデュース。これは70年代の香りが漂うメロウ・チューン。胸が締めつけられそうな甘く切ない雰囲気がたまりません。一人センチメンタル・モードに浸りながら聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=c-T42A8a6eE

「Close to you」
The Carpentersの大ヒットでお馴染みの名曲をカヴァー(Burt Bacharach/Hal David作)。Jose Larry Cuffiaプロデュース。これも本作のお楽しみの1つ。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、よりソウルフルな味わいで聴かせてくれます。セピア色が似合う「Close to you」といったところでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=NVj5p6SvagY

「Pake」
国内盤CDボーナス・トラック。Jose Larry Cuffia/Ivanna Rud (Chipi) プロデュース。ヴォーカル・ワークがいい感じのメロウ・ミディアム。後半の少しミステリアス&サイケの雰囲気も嫌いではありません。
https://www.youtube.com/watch?v=EJj7jci5484

ご興味がある方はDolores Cobach名義のデビュー・アルバム『Plumaje』(2019年)もチェックを!

『Plumaje』(2019年)
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2023年10月22日

Jorja Smith『Falling or Flying』

Jorja Smith第二章☆Jorja Smith『Falling or Flying』

発表年:2023年
ez的ジャンル:UK R&B新ディーヴァ
気分は... :飛んでいるのか、それとも落ちているのか?

UK R&Bの新ディーヴァJorja Smithの最新作『Falling or Flying』です。

1997年UKバーミンガム郊外のウォルソール生まれの女性R&BシンガーJorja Smithの紹介は、8曲入りEP『Be Right Back』(2021年)に続き2回目となります。

フル・アルバムとしては、UKアルバム・チャート第3位、同R&Bアルバム・チャート第1位の大ヒットとなったデビュー・アルバム『Lost & Found』(2018年)以来の2ndアルバムとなる本作『Falling or Flying』

前作同様に、UKアルバム・チャート第3位、同R&Bアルバム・チャート第1位となっています。

ただし、デビュー・アルバム『Lost & Found』(2018年)から本作『Falling or Flying』に至るまでは、彼女の大きな心境の変化があったようです。

デビュー後と共にUK音楽シーンの中心地であるロンドンで生活していましたが、その生活に貼り付けた緊張感と生きづらさを感じていたようです。それは本作のアルバム・タイトルのように「転落しているのか、飛んでいるのかわからない」という心境でした。

そこで生まれ故郷のウォルソールに戻り、心の安定を取り戻して制作されたのが本作『Falling or Flying』です。

メイン・プロデュースはDameDame

それ以外にP2JNew MachineBlue MayJodi Millinerがプロデュースを手掛けています。

アルバムは前半の「Flying」、後半の「Falling」という二部構成になっています。

「Flying」パートでは、シングル・カットされ、UKチャート第11位となったハウス調ダンス・チューン「Little Things」、インディー・ロック調の「Go Go Go」、リズミックな「Try Me」、ダークトーンの哀愁グルーヴ「She Feels」が僕のお気に入り。

「Falling」では、レゲエ・シンガーLila Ikeをフィーチャーした「Greatest Gift」、メロウなネオソウル「Lately」、ギターが印象的な哀愁メロウ「Make Sense」がお気に入り。

故郷に戻り新たなステージに入ったJorja Smithの第二章を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Try Me」
DameDameプロデュース。シングルにもなったオープニング。ブレイクしたことによって絶えず大衆の視線に晒されることになった心境を歌ったものです。そのせいか、リズミックながらもJorjaのヴォーカルは何処となく憂いを帯びています。
https://www.youtube.com/watch?v=gUn6i9bfdRA

「She Feels」
DameDameプロデュース。ダークトーンの重く引きずられるような哀愁グルーヴとJorjaの憂いを帯びたヴォーカルの組み合わせにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=drdKVNe9fak

「Little Things」
P2J/New Machineプロデュース。シングル・カットされ、UKチャート第11位となっています。ハウス調のアッパー&パーカッシヴなダンス・チューン。ジャジー・ピアノがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=hqtDXcwX61I

「Flights Skit」
DameDameプロデュース。短いスキット。
https://www.youtube.com/watch?v=KyNALJG3oM0

「Feelings」
UKラッパーJ Husをフィーチャー。JorjaはJ Husの最新作『Beautiful And Brutal Yard』(2023年)の「Nice Body」に客演しています。DameDameプロデュース。ジワジワと沁みてくる哀愁メロウ・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=hAxy0xp55Mk

「Falling Or Flying」
DameDameプロデュース。タイトル曲は前述のように、転落しているのか、飛んでいるのかわからないというロンドンでの心境を切々と歌い上げたものです。Jorjaらしい哀愁ネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=S_O0lUA_lPw

「Go Go Go」
DameDameプロデュース。シングルにもなっています。インディー・ロック調の力強い1曲に仕上がっています。一気に駆け抜けていく疾走感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=LMMXg_ecrSA

ここまでが前半の「Flying」パートです。

「Try And Fit In」
DameDameプロデュース。後半のの「Falling」パートのオープニングはアンビエントな小曲でスタート。
https://www.youtube.com/watch?v=cACZi1qRThs

「Greatest Gift」
ジャマイカの女性レゲエ・シンガーLila Ikeをフィーチャー。DameDame/P2Jプロデュース。仄かににレゲエ・フィーリングが香るミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=vTiSJ597sRo

「Broken Is The Man」
P2Jプロデュース。しみじみとした哀愁メロウ。Jorjaのヴォーカルが優しく包み込んでくれる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=zoGERRdAD0g

「Make Sense」
P2Jプロデュース。ギターの音色が印象的な哀愁メロウ。前曲に続きJorjaの優しい歌声に癒されます。
https://www.youtube.com/watch?v=QozYY23pQOU

「Too Many Times」
DameDameプロデュース。ビートを抑えた荘厳な雰囲気が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=2B-nH8_VK10

「Lately」
DameDameプロデュース。聴いた瞬間、「これ大好き!」と直感したメロウなネオソウル。さり気ないサウンドとJorjaのヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=CibuWV1kGr0

「BT69 JJY」
P2Jプロデュース。次曲へのインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=UQ_jD7z76LQ

「Backwards」
P2Jプロデュース。ストリングスを配したビューティフルで感動的なミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=bb3I3og-9dA

「What If My Heart Beats Faster?」
Blue May/Jodi Millinerプロデュース。ラストはストリングスを配したバラードで荘厳なムードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cuJ-PgRC5tQ

Jorja Smithの他作品もチェックを!

『Lost & Found』(2018年)


『Be Right Back』(2021年)
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2023年10月15日

Yussef Dayes『Black Classical Music』

UK新世代ジャズ期待のドラマーの初ソロ作☆Yussef Dayes『Black Classical Music』

発表年:2023年
ez的ジャンル:サウス・ロンドン新世代ジャズ
気分は... :空想の翼で駆け 現実の山野を往かん!

新作アルバムからサウス・ロンドンの注目ジャズ・ドラマー、Yussef Dayesの1stソロ・アルバム『Black Classical Music』です。

Yussef Dayesの紹介は、サウス・ロンドンの若き才能Tom Mischとのコラボ・アルバムTom Misch & Yussef Dayes『What Kinda Music』(2020年)に続き2回目となります。

サウス・ロンドン出身のプロデューサー/キーボード奏者のKamaal Williams(Henry Wu)とのユニットYussef Kamaal『Black Focus』(2016年)や、前述のTom Misch & Yussef Dayes『What Kinda Music』(2020年)の印象が強いので、ソロ・アルバムは今回が初というのは少し意外ですね。

その初ソロ・アルバムとなる『Black Classical Music』ですが、レジェンド・ベーシストPino Palladinoの息子Rocco Palladino(b)、Elijah Fox(key、syn)、Charlie Stacey(p、key、syn、el-p)、Venna(sax)といったYussefを支えるミュージシャンをはじめ、UK新世代ジャズのトップランナーShabaka Hutchings(bass clarinet)、Bahia Dayes(vo)レゲエ・アーティストのChronicleを父に持ち、新世代ルーツ・レゲエを牽引するジャマイカ人レゲエ・アーティストChronixx(vo、g、b)、ジャマイカ系アメリカ人男性シンガーMasegoJamilah Barry(vo)、USシンガーLeon Thomas III(vo)といったアーティストがフィーチャリングされています。

さらにYussef Dayes(ds、per、syn)以下、Alexander Bourt(congas、per)、 Miles Jame(g、syn)、Nathaniel Cross(tb)、Sons Of KemetメンバーのTheon Cross(tuba)、新世代UKアフロ・ジャズ・ユニットKokorokoのリーダーSheila Maurice-Grey(tp)Paris Fabienne(vo)、Adrian "Jerks" Henry(b)、Chineke! Orchestra(strings)、Dave Dayes(vo)、Tito Oliveira(ds)、Luzinho Do Jefe(per、vo)、Maxwell Hunter(b)、Alex Bonfanti(b)、Laurie Blundell(key、syn)といったミュージシャンが参加しています。

アルバムはサウス・ロンドン新世代ジャズがお好きな方であれば、間違いなく満足できる多彩なUKジャズ・ワールドが展開されます。フィーチャリング・アーティスト、参加メンバーの豪華さも含めて期待通りの1枚だと思います。

来年2月にはYussef Dayes(ds)、Rocco Palladino(b)、Elijah Fox(key)、Venna(sax)、Alexander Bourt(per)という本作参加メンバーを伴っての来日公演も決まっています。

『Black Classical Music』というタイトルがYussef Dayesの本作への自信を示しているのでは?

全曲紹介しときやす。

「Black Classical Music」
Venna(sax)とCharlie Stacey(p)をフィーチャーしたタイトル曲がオープニング。Yussef Dayes/Miles Jamesプロデュース。Charlie StaceyのピアノとVennaのサックスに牽引されながら、Yussef DayesのドラムとRocco Palladinoのベースによるリズム隊が躍動するダイナミックな演奏です。僕がUK新世代ジャズに期待する音がここにあります。
https://www.youtube.com/watch?v=qw6MY45tK6o

「Afro Cubanism」
Yussef Dayes/Miles Jamesプロデュース。タイトルからするとアフロ・キューバンですが、よりアフロ・トライバルな印象を受ける演奏です。Vennaのサックスも含めてUK新世代ジャズらしさに満ちています。
https://www.youtube.com/watch?v=1Lf9km7quAk

「Raisins Under the Sun」
Shabaka Hutchingsをフィーチャー。Yussef Dayes/Miles James/Malcom Cattoプロデュース。Shabaka HutchingsとYussef Dayesの共演となれば期待大ですよね。もっと激しい演奏をイメージしていたら、抑えたトーンのアフロ・ジャズといった雰囲気の仕上がりになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=e6JElrU_eZg

「Rust」
Tom Mischをフィーチャー。Tom Misch/Yussef Dayesプロデュース。『What Kinda Music』アゲインといった感じで2人のみで全ての演奏を手掛ける哀愁メロウ・トラック。ローファイ感覚の演奏が逆に生々しくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YASaUI9bhQY

「Turquoise Galaxy」
Yussef Dayes/Miles Jamesプロデュース。タイトルの通り、コズミックな演奏です。特にCharlie Staceyのシンセがコズミックな雰囲気を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=dqXvSXxa-VA

「The Light」
Bahia Dayes(vo)をフィーチャー。Yussef Dayes/Miles James/Rory Cashmere Paganプロデュース。フューチャリスティックなドリーミー感のある演奏です。子どもの無邪気な歌声がよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=h0Ik2z7uq-E

「Pon Di Plaza」
Chronixx(vo、g、b)をフィーチャー。Yussef Dayes/Miles Jamesプロデュース。もっとルーツ・レゲエをイメージしていましたが、薄らレゲエを感じるメロウ・フォーキーといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=TAr-Rz5Jmkw

「Magnolia Symphony」
Yussef Dayesプロデュース。昨年リリースされた『Bob Marley & The Chineke! Orchestra』が話題となったChineke! Orchestraによるオーケストレーション。インタールード的なトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=zSaHDp4al3g

「Early Dayes」
Dave Dayes/Yussef Dayesプロデュース。30秒強のインタールード。子どもとドラムでお遊びといった感じでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=De4in4pskMY

「Chasing the Drum」
Yussef Dayes/Rory Cashmere Paganプロデュース。Yussef Dayesのドラムが先導するトライバル&コズミックなジャズ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=EtcIC_vgwlo

「Birds of Paradise」
Jason Delton Gray/Yussef Dayesプロデュース。派手さはありませんが、幻想的な雰囲気に引き込まれる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=bInRR5Pw98I

「Gelato」
Yussef Dayes/Miles Jamesプロデュース。アフロ・ジャズなのに、その向こうにレゲエを強く感じる不思議な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=UKBK8naL174

「Marching Band」
Masegoをフィーチャー。Masego/Yussef Dayesプロデュース。Masegoの変幻自在なヴォーカルを活かしたメロウ・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=SbFMuvF3f7Q

「Crystal Palace Park」
Elijah Fox(key、syn)をフィーチャー。Yussef Dayesプロデュース。Elijah Foxのキーボード/シンセのみの演奏によるコズミック・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=0QdSOoFs9ZI

「Presidential」
Jahaan Sweet(vo、key)をフィーチャー。Jahaan Sweet/Yussef Dayesプロデュース。哀愁モードのサウンドがジワジワきます。
https://www.youtube.com/watch?v=gcLU2htD8M4

「Jukebox」
Yussef Dayes/Miles Jamesプロデュース。まさにジュークボックスのように始まるジャズ・グルーヴ。派手さはありませんが、ジャズらしい臨場感を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=GoQerrD6nLc

「Woman's Touch」
Jamilah Barryをフィーチャー。Yussef Dayes/ Rommeプロデュース。Jamilah Barryの透明感がありながらも何処となく儚いヴォーカルが美しく響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=SCsVhj-kODc

「Tioga Pass」
Rocco Palladino(b)をフィーチャー。Yussef Dayesプロデュース。本作では最も長尺の8分近い演奏です。Chineke! Orchestraも加わった壮大なスケールの叙情ジャズが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=zMRTVDZNVQg

「Cowrie Charms」
Leon Thomas III/Barbara Hicksをフィーチャー。Barbara Hicks/Yussef Dayes/Rory Cashmere Paganプロデュース。Leon Thomas IIIは、あのヨーデル唱法の男性ジャズ・シンガーLeon Thomasではありません。ラストはさり気ないですが、かなり凝ったジャズ・ワールドで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=XC7qsI5wtj4

Yussef Dayesの他作品もチャックを!

Yussef Kamaal『Black Focus』(2016年)
Black Focus [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRBW157)

Tom Misch & Yussef Dayes『What Kinda Music』(2020年)
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2023年10月08日

Zackey Force Funk & Xl Middleton『Blue Blade Piranha』

西海岸モダン・ファンクの強力タッグ☆Zackey Force Funk & Xl Middleton『Blue Blade Piranha』

発表年:2023年
ez的ジャンル:西海岸モダン・ファンク
気分は...:ビルドアップが物足りなかった!

アジア大会の男子サッカー決勝は残念な結果でしたね。
点差以上に実力差が明らかな試合でした。

パリ五輪世代のトップチーム編成で、オーバーエイジを加えたU-24韓国代表にどの程度通用したのか見たかったですね。特にビルドアップの部分がどの程度改善されるのか見たかったなぁ・・・

新作から西海岸モダン・ファンク作品、Zackey Force Funk & Xl Middleton『Blue Blade Piranha』です。

カリフォルニア州パサディナ出身、今や西海岸を代表するモダン・ファンカーとなったXL Middleton(本名:Matthew Hudgins)の紹介は、XL Middleton & Delmar Xavier VII『XL Middleton / Delmar Xavier VII』(2021年)に続き2回目となります。

今回、XL Middletonがコラボ・パートナーに選んだのはZackey Force Funk。両者の共同名義のアルバムは今回が初めてですが、これまで何度も共演しており、コラボ・アルバムのリリースは自然な流れだったのかもしれません。

XL Middletonがプロデュース、Zackey Force Funkがソングライティング&パフォーマンスというクレジットになっています。

Mofunk Recordsからのリリースです。

西海岸モダン・ファンクの魅力をキャッチーに伝えてくれる1枚です。

80年代ファンク愛を感じる「Commando」「Tie Me Up」、キャッチーなブギー・ファンク「Jam Likely」、アーバン・メロウな「Glide Through Galaxy (Beat Knock Remix)」「Don't Be Late」、ダンサブルな「Rude Sensation」など充実の全9トラックです。

西海岸モダン・ファンクをあまり聴いたことがない人でも入りやすい1枚ではないかと思います。

全曲紹介しときやす。

「Commando」
モダン・ファンク好きにも、80年代ファンク好きにもグッとくるであろうオープニング。シンセをブリブリ唸らせながらも、しっかりメロウネスを効かせているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PI9bo6_DORk

「Jam Likely」
思わずハンドクラップしてしまうキャッチーなブギー・ファンク。西海岸モダン・ファンクの魅力を象徴するようなトラックなのでは?少し妖しげな雰囲気もいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RXUoKrcTj0o

「Girls and Gangsters」
少しテンポを落としたメロウ・ファンク。甘く危険な香り漂います。G-Funk好きの人なんかも気に入るのでは?シンセのピロリ〜ン感がいいですね(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=Pbn4Ke5ghRw

「Ego Check」
キャッチーなのに何処となく儚いシンセの音色が印象的なトラック。泡沫の夢のダンス・チューンといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JjXVgbfM0ME

「Glide Through Galaxy (Beat Knock Remix)」
ロマンティック・モードにもフィットしそうなメロウ・ファンク。抑えたトーンが良い効果を生んでいます。
https://www.youtube.com/watch?v=h9dv8lEQvwA

「Rude Sensation」
疾走感が心地よいダンサブルなモダン・ファンク。クラブミュージック好きの人も気に入りそうなトラックなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=cA6HGgdVx3U

「Tie Me Up」
西海岸モダン・ファンクらしいトラック。80年代ファンクへのオマージュを感じるシンセの音色がたまりませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=F9N5OePTrXk

「Don't Be Late」
アーバン・テイストのメロウ・ファンク。西海岸モダン・ファンクのメロウな側面も象徴するようなトラック。アーバン・メロウなコンピにピッタリです。
https://www.youtube.com/watch?v=JZHzh8BJIrw

「Cocaine Cream」
ラストは少しミニマルな雰囲気のダンサブル・トラックで締め括ってくれます。妖しげなアンダーグラウンド感があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=6dW1xHWhaq0

XL MiddletonZackey Force Funkの他作品もチェックを!

XL Middleton『Music 4 A Drunken Evening』(2004年)


XL Middleton『100 Proof Music: The Alcothology』(2006年)


XL Middleton『Drunken Evening Pt. 2: The Refill』(2006年)


XL Middleton『Barliament Drunkadelic』(2007年)


XL Middleton『Middle Class Blues』(2009年)


XL Middleton & Young Sau『There Goes The Neighborhood』(2010年)


XL Middleton『The Hedonistic Album』(2012年)


XL Middleton『Bright Lights Palm Trees』(2012年)


XL Middleton『From the Vaults Vol. 2』(2014年)


XL Middleton『G-Funk Vibes』(2015年)


XL Middleton『Tap Water』(2015年)


XL Middleton + Eddy Funkster『XL Middleton + Eddy Funkster』(2016年)


XL Middleton『All Day We Smash』(2016年)


Zackey Force Funk『Bodyrock Shotgun』(2018年)


XL Middleton『Things Are Happening』(2017年)


XL Middleton『2 Minutes Till Midnight』(2019年)


XL Middleton & Delmar Xavier VII『XL Middleton / Delmar Xavier VII』(2021年)
xl middleton & delmar xavier vii.jpg
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2023年10月01日

Ida Nielsen『More Sauce, Please!』

New Power Generationのメンバーであった女性ベーシストの最新作☆Ida Nielsen『More Sauce, Please!』

発表年:2023年
ez的ジャンル:Price系女性ベーシスト
気分は... :創発せよ!

新作からデンマーク出身の女性ベーシストIda Nielsenの最新アルバム『More Sauce, Please!』です。

Ida Nielsenはデンマーク出身の女性ベーシスト。

デンマークのロック・バンドMichael Learns to Rock(MLTR)、世界的な成功を収めたベルギーのユニットZap Mamaのツアー・ベーシストを務めた後、2007年にMarmelade名義で初ソロ・アルバム『Bassida』(2007年)をリリース。

同アルバムに注目したのがあのスーパースターPrince。殿下は2010年から亡くなる2016年まで、彼女をバックバンドThe New Power Generationや女性三人組のバックバンドThe 3rd Eye Girlのメンバーに抜擢しました。

また、『Bassida』以降も『Sometimes a Girl Needs Some Sugar Too』(2011年)、『TurnItUp』(2016年)、『Time 2 Stop Worrying (Bout the Weird Stuff)』(2019年)、『02022020』(2020年)といったソロ・アルバムをリリースしています。

最新アルバム『More Sauce, Please!』ですが、Princeの流れを汲むダンサブルなファンク作品に仕上がっています。ジャケからしてそんな雰囲気が伝わってきますね。また、キュートなIdaのヴォーカルも本作の大きな魅力の一つです。

プロデュース&ソングライティングはIda Nielsen自身(共作を含む)。

Princeを思わせるミネアポリス・ファンク「Bounce Back」、ターンテーブルも交えたパワフル・ファンク「Been Trying」、ベーシストらしいたヘヴィ・ファンク「Bounce Like A Grandma」、ヒューマン・ビートボックスを交えた「Ninja」、鮮やかなスペイシー・ファンク「Shake It Off」、ラップ調のキュート・ヴォーカルが映える「Kuku Put Some Sauce On It」、ポップ・センスが光る「Give Me A Bit Of...」あたりがオススメです。

キュートで痛快な女性ベーシストならではのファンク・ワールドをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Been Trying」
コンゴ出身のDJ、Amazulu Nanga、サックス奏者Jakob Elvstromも参加したオープニング。ターンテーブルも交えたパワフル・ファンクですが、適度にポップなのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wuKbZ6lXU0I

「Bounce Like A Grandma」
Son Of Lightのラップをフィーチャーしたヘヴィ・ファンク。ベーシストのファンク・アルバムらしくていいですね。Idaのヴォーカルもラップ調です。
https://www.youtube.com/watch?v=hCIz4c4Ite4

「Bounce Back」
Prince殿下の流れを汲むミネアポリス・ファンク調ダンサブル・チューン。Prince好きの人は間違いなく気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=iC6oPV9ooVA

「Ninja」
Felix Zengerのヒューマン・ビートボックスをフィーチャー。忍者をイメージさせるかのような神出鬼没感のあるファンク・グルーヴですが、ヒューマン・ビートボックスによるHip-Hopフィーリングがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=e_QpPsLxbks

「More People Like You」
不思議なムードを醸し出すミディアム・ファンク。多重録音のIdaのヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=86uuk8JDwo0

「Glorious Disco」
タイトルの通り、ディスコ・ファンクです。ベースが主役のディスコ・ファンクになっているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=VCsgYjwOTNw

「Shake It Off」
カラフルなジャケ・デザインがそのままファンク・グルーヴになったようなスペイシー・ファンク。少しP-Funkなテイストも感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=JdxdRErKqag

「Slappadibopbop」
Idaのスラップ奏法を楽しむショート・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=4rXgnkTBI2k

「Kuku Put Some Sauce On It」
ラップ調のキュート・ヴォーカルによるキャッチー&ダンサブルなファンク・グルーヴ。グルーヴはヘヴィでも妖しげな軽やかさがあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=3W4M5VkaTEA

「It's Gone」
Victor Danosの男性ヴォーカルをフィーチャー。哀愁モードのファンク・グルーヴ。終盤の切なさが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=2J8B9NLrKGU

「Give Me A Bit Of...」
Idaのポップ・センスが光るトラックで締め括ってくれます。ヴォーカル・ワークを重視しながらもベーシストならではのポップ・チューンになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=XGKcZJciz4Q

Marmelade『Bassida』(2007年)


Prince & 3rd Eye Girl『Plectrumelectrum』(2014年)
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