2023年09月24日

Bebel Gilberto『Joao』

偉大な父のレパートリー集☆Bebel Gilberto『Joao』
bebel gilberto joao.jpg
発表年:2023年
ez的ジャンル:レジェンドDNA系ボサノヴァ
気分は... :受け継がれていくべきもの・・・

今回はコスモポリタンなブラジル人シンガーBebel Gilbertoの最新作『Joao』です。

“ボサノヴァの父”と呼ばれるブラジル音楽界の巨人Joao GilbertoとMiuchaの娘Bebel Gilbertoについて、これまで以下のアルバムを紹介済みです。

 『Tanto Tempo』(2000年)
 『Bebel Gilberto』(2004年)
 『Moment』(2007年)
 『All In One』(2009年)
 『Tudo』(2014年)

最新作『Joao』はタイトルが示す通り、父Joao Gilbertoのレパートリーのカヴァー集です。

偉大なミュージシャンJoao Gilbertoを父に持つBebelが、同じアーティストとしていつかは取り組まねばならないテーマだったのでしょうね。アーティストとしての円熟味を増した今がそのタイミングということなのでしょう。

プロデュースはBebel Gilberto自身と前作『Agora』(2020年)もプロデュースしていたThomas Bartlett

さらにGuilherme Monteiroがギター&ギター・アレンジを手掛け、アルバムに大きく貢献しています。

Joao Gilbertoのレパートリーということですが、全11曲中Joaoを代表する名盤『Joao Gilberto』(1973年)からのセレクトが4曲、それ以外に『Joao Gilberto』(1961年)、『Getz/Gilberto』(1964年)、『Getz/Gilberto #2』(1966年)、『Ela E Carioca(En Mexico)』(1970年)、『Amoroso』(1977年)、『Joao Voz E Violao』(2000年)等の収録曲がセレクトされています。

父が歌ったボサノヴァ名曲の数々をBebelが父への想いも込めて歌い上げています。

個人的には「Adeus America」「E Preciso Perdoar」「Ela E Carioca」「Caminhos Cruzados」「Desafinado」「Voce E Eu」あたりがお気に入りです。

父娘の写るジャケにも思わず感情移入してしまいますね。

全曲紹介しときやす。

「Adeus America」
Geraldo Jacques/Haroldo Barbosa作。Os Cariocasの名曲カヴァー。Joaoヴァージョンは『Live In Montreux』(1987年)、『Joao Gilberto In Tokyo』(2004年)等に収録されています。Bebel曰く、この曲は父Joaoのストーリーであり、今はBebel自身のストーリーなのだとか。コスモポリタンなGilberto親子を象徴する曲なのかもしれませんね。リラックスした雰囲気の中にもエレガントな品格を感じるボサノヴァに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=5j23m-OORSg

本曲に関して、当ブログではLuciana SouzaBossacucanovaのカヴァーも紹介しています。

「Eu Vim Da Bahia」
Gilberto Gil作。『Joao Gilberto』(1973年)収録曲。父Joaoの故郷バイーアを祝福する楽曲。小気味よさの中に粋なセンスを感じる軽快ボッサです。
https://www.youtube.com/watch?v=8Pa4S6e49co

本曲に関して、当ブログではDaniela Basso/Ernesto Salgueiroのカヴァーも紹介済みです。

「E Preciso Perdoar」
Alcyvando Luz/Carlos Coqueijo作。『Joao Gilberto』(1973年)収録曲。この曲自体が大好きです。ここではギターのみならずピアノも加わったボッサ・グルーヴに仕上がっています。Bebelのシンガーとしての魅力がよくわかるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=yo6H80-O32U

本曲に関して、当ブログではAmbitious LoversAdam DunningIsabelle AntenaBossacucanovaGretchen Parlatoのカヴァーも紹介済みです。

「Undiu」
Joao Gilberto作。『Joao Gilberto』(1973年)収録曲。少しミステリアスな仕上がり。Guilherme MonteiroのギターとBebelのヴォーカルの一体感が実にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=voVBofKOnqU

「Ela E Carioca」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。Joaoヴァージョンは『Ela E Carioca(En Mexico)』(1970年)収録。「She's a Carioca」のタイトルでも知られる名曲ですね。ここではリラックスした雰囲気の中で、Bebelが艶っぽいヴォーカルを聴かせてくれるビューティフル・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BE4mDbvRcug

本曲について、当ブログではAstrud GilbertoWalter WanderleyCelso FonsecaVinicius CantuariaTill BronnerGretchen ParlatoOs CatedraticosJoyce & Toninho Hortaのカヴァーを紹介済みです。

「O Pato」
Jaime Silva/Neuza Teixeira作。『Getz/Gilberto #2』(1966年)収録曲。軽快なテンポに乗って、Bebelが快活に歌い上げる楽しげな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=_cO5-IXPPUc

本曲について、当ブログではSergio Mendes & Brasil'66Lennie Dale & Sambalanco TrioJon HendricksSamba TrioBruno Battisti D'Amarioのカヴァーを紹介済みです。

「Caminhos Cruzados」
Antonio Carlos Jobim/Newton Ferreira De Mendonca作。『Amoroso』(1977年)収録曲。曲自体はアルバムで一番好きなので、このカヴァーは大歓迎です。Bebel曰く、歌うのが一番難しい曲だったそうですが、その分仕上がりは完璧なのでは?Bebelの優しい歌声が聴く者を包み込んでくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=24oG6A7OdOI

本曲について、当ブログではIve MendesNicola Conte/Stefania DipierroGal Costaのカヴァーも紹介済みです。

「Desafinado」
Antonio Carlos Jobim/Newton Ferreira De Mendonca作。『Getz/Gilberto』(1964年)収録曲としてお馴染み。『Joao Voz E Violao』(2000年)等にも収録されています。お馴染みの名曲はさり気ない雰囲気で歌い上げます。このサラッと感が魅力だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=o7hcLGhTBgw

本曲について、当ブログではNara LeaoRoberto MenescalGary McFarlandTania MariaOs 3 MoraisO QuartetoGal CostaNico Gomez & His OrchestraLaurindo Almeida & The Bossa Nova AllstarsTamba TrioClare Fischerのカヴァーを紹介済みです。

「Valsa」
Joao Gilberto作。『Joao Gilberto』(1973年)収録曲。少しワルツ調のエレガントな演奏と晴れやかなBebelのスキャットがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=3DZ3xOIJ3Yw

「Eclipse」
Margarita Lecouna作。『Ela E Carioca(En Mexico)』(1970年)、『Joao Voz E Violao』(2000年)等に収録。Gilberto一家がメキシコ滞在時に書かれた楽曲であり、スペイン語で歌われます。少しノスタルジックな雰囲気が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=NCjJszGEZng

「Voce E Eu」
Carlos Lyra/Vinicius de Moraes作。『Joao Gilberto』(1961年)、『Joao Voz E Violao』(2000年)等に収録。ラストは疾走感が心地よい、僕好みの軽快なメロウ・ボッサ・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8ztehA8C0Dw

本曲について、当ブログではNara LeaoRoberto MenescalPaul Winter With Carlos LyraAdam DunningJoyceChristiane LegrandJon HendricksMaysaのカヴァーを紹介済みです。

Bebel Gilbertoの過去作品もチェックを!。

『Tanto Tempo』(2000年)
タント・テンポ

『Bebel Gilberto』(2004年)
Bebel Gilberto

『Moment』(2007年)
モメント

『All In One』(2009年)
All in One

『Tudo』(2014年)
Tudo!

『Agora』(2020年)
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2023年09月17日

Bantu Continua Uhuru Consciousness『Millions Of Us』

土着的・呪術的アフロ・グルーヴ☆Bantu Continua Uhuru Consciousness『Millions Of Us』

発表年:2023年
ez的ジャンル:南アフリカ産アフロ・グルーヴ
気分は... :人々のための、人々による、人々のための音楽!

新作から南アフリカのアフロ・グルーヴ作品、Bantu Continua Uhuru Consciousness『Millions Of Us』です。

Bantu Continua Uhuru Consciousness(BCUC)は、南アフリカ、ソウェトで結成されたグループ。

これまで『Our Truth』(2016年)、『Emakhosini』(2018年)、『The Healing』(2019年)といったアルバムをリリースしています。

最新作『Millions Of Us』におけるメンバーは、Zithulele 'Jovi' Zabani Nikosi(vo)、Kgomotso Neo Mokone(back vo、tb、shaker)、Letlhogonolo Atlarelang Maphunye(back vo、whistle、cowbell)、Thabo Saul Ngoepe(back vo、bass drum)、Daniel Thabo Mangel(congas)、Ephraim Skhumbuzo Mahlangu(bass drum)、Mosebetsi Jan Nzimande(b)という7名。

『Millions Of Us』は、UKレーベルOn The Corner Recordsからのリリースであり、プロデューサーもイギリス人のSam Jonesが起用されています。

UKのグラフィック・デザイナーOli Greenが手掛けたジャケも印象的です。

そのジャケが暗示するように、土着的・呪術的アフロ・グルーヴ作品に仕上がっています。

アフロ・ファンク/アフロビート的なサウンドをイメージすると面食らうかもしれません。

その意味で、かなりクセのあり間口の狭い作品かもしれません。

架空の部族の儀式に参加するような感覚で聴くと楽しめるのでは?

全曲紹介しときやす。

「The Woods」
どこかの部族の神聖な儀式のようなムードに包まれたオープニング。土着的グルーヴが聴く者を覚醒させます。
https://www.youtube.com/watch?v=r-1BzlWqAC0

「Thonga Lami (Cosmic LP Mix)」
トライバルなアフロ・グルーヴですが、ディープなブラック・ミュージックとしての魅力もあります。コズミック・ミックスという名の通り、コズミックな雰囲気もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=u-PNikGWvT0

「Ntuthwane」
覚醒的なトライバル・グルーヴ。トリップ・モードで踊り狂う儀式の光景をイメージしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=fil-I6KqyX0

「Millions Of Us」
タイトル・トラックは20分近い長尺です。呪術的な土着グルーヴが聴く者を別世界へと連れていってくれます。

ここまでオリジナルLPの全4トラック。CDには以下のボーナス・トラック4曲が追加収録されています。

「Nkosi Message」
ポエトリーリーディング的な語りのみの短いトラック。

「Nyuthwane (Radio Edit)」
「Ntuthwane」のエディット・ヴァージョン。

「Pieces Of Isht」
呪術的アフロ・グルーヴ。土着的ビートの魔力にやられてしまいます。

「Thonga Lami」
「Thonga Lami」のオリジナル・ヴァージョン。しかしながら、本編のCosmic LP Mixとそれ程大きな違いがあるわけではありません。

『Emakhosini』(2018年)
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2023年09月10日

Dinner Party『Enigmatic Society』

スーパー・ユニットの第2弾アルバム☆Dinner Party『Enigmatic Society』

発表年:2023年
ez的ジャンル:スーパー・ユニット系R&B/Hip-Hop
気分は... :謎めいた社会?

新作からRobert GlasperKamasi WashingtonTerrace Martin9th Wonderという4人が結集したスーパー・ユニットDinner Partyの2ndアルバム『Enigmatic Society』です。

Dinner Partyは、『Black Radio』(2012年)でジャズ界に革命をもたらした先鋭ジャズ・ピアニストRobert Glasper、L.A.ジャズ・シーンを牽引するサックス奏者Kamasi Washington、ジャズ・ミュージシャンとHip-Hopビートメイカーという2つの側面を持つTerrace Martin、人気Hip-Hopプロデューサー9th Wonderによるユニット。

GlasperMartinが参加しているスーパー・ユニットR+R=Nowのツアー中に、二人が意気投合したのがDinner Party結成のきっかけだそうです。

2020年に1stアルバム『Dinner Party』をリリースし、そのリミックス・アルバム『Dinner Party: Dessert』(2020年)は、2022年のグラミー賞でBest Progressive R&B Albumにもノミネートされました。

ジャズ・ミュージシャン×Hip-Hopビートメイカーのユニットですが、基本的にはR&B/Hip-Hop作品です。

2ndアルバムとなる本作は、美しさと脆さが同居するようなトラックが印象的な1枚に仕上がっています。

アルバムには1st『Dinner Party』にも参加していたPhoelixはじめ、TankArin RayAnthony Clemonsがフィーチャリングされています。

また、Terrace Martin9th WonderRobert Glasperというメンバー以外にHi-TekSounwaveTrevor Lawrence Jr.もプロデューサーとして参加しています。

Mtume「Juicy Fruit」をサンプリングしたシングル「Insane」、優しくも切ない「For Granted」が僕のお気に入り。、

それ以外に、メロウな「Breathe」Daryl Hall & John Oates「I Can't Go for That (No Can Do)」を引用した「Can't Go」、ピースフルな「Love Love」といった9th Wonderプロデュースのトラックが僕のオススメです。

印象的なアルバム・ジャケを手掛けたのはKamasi Washingtonの妹のAmani Washington

派手さはありませんが、スーパー・ユニットならではの音世界を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Answered Prayer」
Robert Glasper/Terrace Martinプロデュース。Phoelixをフィーチャー。 Glasperの美しいピアノのみをバックにした前半から、後半はコーラスとKamasiのサックスが加わります。
https://www.youtube.com/watch?v=3Ro6K1hTUd4

「Breathe」
9th Wonder/Terrace Martinプロデュース。Arin Rayをフィーチャー。9th Wonder好きの人であれば気に入るであろうビートの効いたメロウ・トラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=OUhJma5eZYI

「Insane」
Sounwave/Terrace Martinプロデュース。Anthony Clemonsをフィーチャー。シングルにもなったキャッチーなトラックです。Mtume「Juicy Fruit」をサンプリングした哀愁ミディアム・グルーヴ。オートチューンを交えた憂いを帯びたヴォーカルと美しくも切ないサウンドがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=Q5uAgCc3yjw

「Watts Renaissance」
Hi-Tek/Terrace Martinプロデュース。トライバル&ミステリアスなインスト。Kamasiのサックスがむせび泣きます。
https://www.youtube.com/watch?v=1v9OkbTQNXM

「For Granted」
9th Wonder/Terrace Martinプロデュース。Arin Rayをフィーチャー。力強いビートとArin Rayの優しくも切ないヴォーカルが織り成す美しい音世界に魅せられます。「Insane」と並ぶ僕のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=NUzmWutOCzw

「Secure」
Terrace Martinプロデュース。Phoelix/Tankをフィーチャー。エフェクトをかけたヴォーカル・ワークが印象的なビートレス・トラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=Xb6Ak6BHEZo

「Can't Go」
9th Wonder/Terrace Martinプロデュース。Phoelixをフィーチャー。Daryl Hall & John Oates「I Can't Go for That (No Can Do)」を引用したミディアム・グルーヴ。不気味な脱力感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=6ZINgSkEw1w

「The Lower East Side」
Terrace Martin/Trevor Lawrence Jr.プロデュース。少しアフロ・ファンク・テイストのインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=fmpn00vGgks

「Love Love」
9th Wonder/Robert Glasper/Terrace Martinプロデュース。Arin Rayをフィーチャー。ラストはピースフルなメロウ・ソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=b-gpj_I-kVI

1st『Dinner Party』はCD化されていませんでしたが、本作のCD化に合わせてこちらもCD化されました。

『Dinner Party』(2020年)
posted by ez at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月03日

Olivia Dean『Messy』

期待のUK女性シンガーのデビュー・アルバム☆Olivia Dean『Messy』
olivia dean messy.png
発表年:2023年
ez的ジャンル:UK女性R&B/ネオソウル/ポップ・ソウル
気分は... :ホーキンソンありがとう!

新作から期待のUK女性シンガーのデビュー・アルバムOlivia Dean『Messy』です。

Olivia Dean(本名:Olivia Lauryn Dean)は1999年ロンドン生まれの女性シンガー。

ミドル・ネームの"Lauryn"は両親が大好きであったLauryn Hillに因んだもの。

幼少期から聖歌隊など音楽に親しみ、AdeleAmy Winehouseを輩出したThe BRIT Schoolへ進学しています。

UKのドラムンベース・ユニットRudimentalのバック・シンガーとしてキャリアをスタートさせ、2018年からコンスタントにシングルをリリースしています。

2021年にはNat King Coleで知られる定番クリスマス・ソング「The Christmas Song」をカヴァーし、UKシングル・チャート第19位となりました。

そんなOlivia Deanが満を持してリリースしたデビュー・アルバムが本作『Messy』です。

基本的にはR&B/ネオソウルですが、よりポップなトラックなどもあり、R&B/ネオソウルだけで括りきれないオルタナティヴば魅力もあります。

メイン・プロデュースはMatt Hales

それ以外にBastian LangebækTre Jean-MarieJoseph Hartwell JonesAston RudiDetoNateFelix JosephCameron Gower PooleMax Wolfgangもプロデュースを手掛けています。

Olivia Dean(vo、per、pb)以下、Matt Hales(prog、p、key、g、moog-b、syn)、Taran Stormes Martino(g)、Finn Zeferino-Birchall(b)、Kaidi Akinnibi(bs、ts)、Max Wolfgang(b、p、g、per、key、syn)、Dan See(ds、per、timpani)、Tre Jean-Marie(key、prog、b、ds、horns、key、syn)、Joel Waters(per、ds)、Deschanel Gordon(el-p、key、org)、Elias Jordan Atkinson(tp、flh)、James Wade-Sired(tb)、Davide Rossi (strings)、DetoNate(b、ds、horns、key、prog、syn)、Bastian Langebæk(key)、Felix Joseph(prog)、Huw Foster(b)、Russell Ramesh Roberts(per)がレコーディングに参加しています。

「Danger」「Dive」「UFO」「The Hardest Part」「Carmen」といったシングル5曲を聴いただけでもOliviaの多様な魅力を満喫できます。

それ以外にダンサブルな「Ladies Room」、インディー・ロック的な「Dangerously Easy」、感動バラード「Everybody's Crazy」あたりもオススメです。

UKの新たな才能を満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「UFO」
Matt Halesプロデュース。今年初めにシングル・リリースされていたトラック。少しフォーキーなシンガー・ソングライターらしい雰囲気のオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=kphxO1ZVKM0

「Dive」
Matt Hales/Bastian Langebæk/Tre Jean-Marie/Joseph Hartwell Jonesプロデュース。今春シングル・リリースされていたトラック。ネオソウル調のミディアムは僕の一番のお気に入り。このトラックを試聴し、本アルバムの購入を決めました。名曲の佇まいを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=NM4e606yFJg

「Ladies Room」
Matt Hales/Aston Rudiプロデュース。ダンサブルなポップ・ソウル。ダンサブルといってもベッドルーム・ミュージック的なクールネスがあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=V91s8MqFNFw

「No Man」
Matt Halesプロデュース。UKらしい哀愁R&B。少しノスタルジックなストリングを薄ら効かせているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=fmyIY16CBas

「Dangerously Easy」
Matt Halesプロデュース。インディー・ロック的な哀愁バラードをしみじみと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=MR_Ex1CvH4U

「Getting There (Interlude)」
Matt Halesプロデュース。美しいヴォーカル・ワーク&ジャジー・サウンドが印象的なインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=crfPM2gSw0M

「Danger」
DetoNate/Tre Jean-Marieプロデュース。アルバムに先駆け、2022年にシングル・リリースされていたトラック。(実際は違いますが、)聴いた瞬間にドラムンベースだ!と思いました。Rudimentalとも共演したOlivia Deanならではのトラックかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=7x2vthADVZo

「The Hardest Part」
Bastian Langebæk/Felix Joseph/Cameron Gower Pooleプロデュース。このトラックもシングル・リリースされています。ポップ・ソウルな哀愁メロウ。愁いを帯びたOliviaのヴォーカルにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=72p1VhZhlMU

「I Could Be a Florist」
Max Wolfgangプロデュース。ビートレスの短いビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=atklpvgaBWA

「Messy」
Matt Halesプロデュース。タイトル・トラックはSSW的な哀愁メロウ・ポップ。ドリーミーなサウンドと少し寂しげなOliviaのヴォーカルのコントラストが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Xtp503oxbiM

「Everybody's Crazy」
Felix Josephプロデュース。Oliviaの真摯な歌声が胸の奥まで響く感動バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=NZLaZTR8L7A

「Carmen」
Matt Halesプロデュース。このトラックもシングル・リリースされています。ラストはポップ・ソウルな哀愁グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=gQ3E6JVitVk

バスケW杯、日本代表はカーボ・ベルデの猛追を何とか凌いでパリ五輪の出場権を獲得しました。

4Q開始時点で大量リードしていたものの、ジワジワと点差を縮められるのは、これまでの日本の逆転劇を想起させるもので嫌な雰囲気でしたが、逃げ切ることができて良かったですね!
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年08月27日

Anna Setton『O Futuro E Mais Bonito』

ブラジル人女性SSWの最新作☆Anna Setton『O Futuro E Mais Bonito』

発表年:2023年
ez的ジャンル:ブラジル人女性シンガー・ソングライター
気分は... :未来はもっと美しい!

新作ブラジルものからAnna Setton『O Futuro E Mais Bonito』です。

Anna Settonは1983年ブラジル、サンパウロ出身の女性シンガー・ソングライター/ギタリスト。

これまで『Anna Setton』(2018年)、『Onde mora meu coracao』(2021年)という2枚のアルバムをリリースしています。

また、それ以前には巨匠ギタリストToquinhoのツアー・サポートをしたり、彼のアルバム『Quem Viver, Vera』(2011年)でフィーチャリングもされています。

3rdアルバムとなる本作『O Futuro E Mais Bonito(邦題:未来はもっと美しい)』ですが、ブラジル北東部のペルナンブーコ州レシーフェでレコーディングが行われ、BarroGuilherme Assisというレシーフェのミュージシャン二人がプロデュースを務めています。。

レコーディングにはBarro(g)、Guilherme Assis(b、g、org、p、syn、prog、glockenspiel、mellotron)、Ricardo Fraga(ds)、Henrique Albino(fl、tp、sax、clarinet )、Gilú Amaral(per)、Aisha Lourenco(per)、Karol Maciel(accordion)といったミュージシャンが参加しています。

ブラジルの伝統音楽を踏まえつつ、さり気なくモダンなサウンドを織り込んだトラックと透明感のあるAnnaの歌声が織り成すMPBワールドは格別です。

リラックスしたオープニング「Saudade e pouco」、薄らエレクトロニカを効かせた「Sigo dizendo sim」、伝統的リズムとプログラミングを巧みに組み合わせた「Aproximar」、哀愁アコースティック・メロウなタイトル曲「O futuro e mais bonito」、Ze Manoelとのデュエット「Canto de aruanda」、開放感と優しさに包まれた「Money no tengo」、ドリーミー・メロウ・ポップ「Forro de dois」など充実の全10曲です。

Annaの透明感のある歌声に癒されましょう!

全曲紹介しときやす。

「Saudade e pouco」
邦題「憧れは小さすぎる」。Ed Staudinger/Juliano Holanda/Barro作。リラックスしたサウンドをバックに、透明感のあるAnnaの歌声に優しく包まれるオープニング。晴れた日にのんびり過ごしながら聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=iLeqmkCeOx0

「Sigo dizendo sim」
邦題「イエスと言い続ける」。Igor De Carvalho/Anna Setton作。控えめながらも薄らエレクトロニカを効かせたモダンなプロダクションをバックに、Annaの瑞々しいヴォーカルが映えます。サウンド・センスの良さに魅せられます。
https://www.youtube.com/watch?v=wN5SC91raHY

「Aproximar」
邦題「もっと近くに」。Barro/Rodrigo Campello/Anna Setton作。伝統的リズムとプログラミングを巧みに組み合わせたリズムに乗って、Annaが軽やかなに歌い上げます。聴いているだけで涼しげでいいですね。さり気なさの中にモダンなセンスが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=aESGkrvjyFU

「O futuro e mais bonito」
邦題「未来はもっと美しい」。Igor De Carvalho/Anna Setton作。タイトル曲はブラジル人アーティストらしい哀愁メロウ。アコースティックな疾走感と少し憂いを帯びたAnnaのヴォーカルの組み合わせが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=tvy8yzbmw2Q

「Canto de aruanda」
邦題「アルアンダの歌」。Edu Sangirardi/Anna Setton作。ブラジル人男性シンガー・ソングライターZe Manoelをフィーチャー。伝統的リズムにフルート/トランペット/サックスも織り交ぜたレシーフェ録音らしい1曲。AnnaとZe Manoelの息の合ったデュエットや緩急のアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=id9sNaQrfEU

「Amor e sal」
邦題「愛と塩」。Edu Sangirardi/Anna Setton作。少し寂しげなメロウ・チューン。ゆったりとしながらもリズミックで少しミステリアスな雰囲気があるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=yRkmInR55EE

「Money no tengo」
邦題「お金もない」。Igor De Carvalho/Anna Setton作。語りかけるようなAnnaの優しい歌声に癒されます。中盤から伝統的リズムでレゲエに通じる開放感に包まれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=reGXTPGtsfA

「Forro de dois」
Edu Sangirardi/Anna Setton作。プログラミングによるホイッスル・サウンドと共に始まるメロウ・ポップ。ドリーミーな雰囲気もあってホッコリします。
https://www.youtube.com/watch?v=oSXJVmsGQdw

「Me queira」
邦題「あなたが私を望むなら」。Barro作。オーセンティックな中にもモダンなセンスを感じる1曲。終盤の少しドリーミーな雰囲気もいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XzhhsyPMZk0

「Sweet as water」
邦題「水のように甘い」。Joao Camarero/Anna Setton作。ラストはしっとりとした哀愁メロウで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TLgaE4HCbS0

デビュー・アルバム『Anna Setton』(2018年)、2ndアルバム『Onde mora meu coracao』(2021年)もCD化されていますが、現在入手しづらい状況です。
posted by ez at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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