2022年04月10日

Mamas Gun『Cure The Jones』

UKソウル・バンド、健在ぶりを示した最新作☆Mamas Gun『Cure The Jones』

発表年:2022年
ez的ジャンル:UKソウル・バンド
気分は... :希望と再生!

新作からUKのソウル・バンドMamas Gunの最新アルバム『Cure The Jones』です。

シンガーソング・ライター、デザイナー、マルチ奏者、リード・シンガーAndy Plattsを中心に、2007年ロンドンで結成されたソウル・バンドMamas Gunの紹介は、デビュー・アルバム『Routes To Riches』(2009年)に続き2回目となります。

最近のAndy Plattsは、Mamas Gun本隊よりもShawn Leeと組んだAOR的なサイド・プロジェクトYoung Gun Silver Foxでの活動の方が目立っていた感もありましたが、最新アルバム『Cure The Jones』Mamas Gunの健在ぶりを示してくれました。

本作におけるメンバーはAndy Platts以下、Cameron Dawson(b)、Dave Oliver(key)、Terry Lewis(g)、Chris Boot(ds)という5名。

プロデュース&ソングライティングはAndy Platts(共作1曲を含む)。

改めてAndy Plattsのソウル・ミュージックへのリスペクトを感じる1枚に仕上がっています。

Bill Withersライクなファンキー・メロウの「Friends To Lovers」「Looking For Moses」Marvin Gayeライクな「Good Love」Silk Sonicにも通じる「Go Through It」Curtis MayfieldBobby CaldwellLewis Taylorからインスパイアされたタイトル曲「Cure The Jones」、ポジティヴなファンキー・メロウ「Winner's Eyes」あたりが僕のオススメです。

さらに成熟したMamas Gunワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「When You Stole The Sun From The Sky」
ブルーアイド・ソウル感覚のスウィート・バラード。ストリングスも雰囲気を盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_Gwc1i4fDxg

「Looking For Moses」
Bill Withersへのオマージュ。Bill Withersライクなソフトリー・ファンキー・メロウが心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=HzEx0xTwStA

「Go Through It」
70年代ソウル・ヴォーカル・グループへのリスペクトを感じるバラード。Silk Sonic好きの人にもオススメです。
https://www.youtube.com/watch?v=A-1uUNLNMPs

「Good Love」
Marvin Gayeライクな曲調・サウンドのメロウ・グルーヴ。モダンなUKソウル・バンドといった趣で大好きなトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=1AH9GK-HxHw

「Reconsider」
祈りのソウル・バラード。コロナ禍で世界が一変し、さらには信じられない残虐な戦争に直面する今だからこそ再考しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=wUkb8oUrckw

「Party For One」
Sly & The Family Stoneに触発されて作った曲のようですが、曲調自体は70年代スウィート・ソウルのマナーです。ただし、甘くなりすぎないように、隠し味のスパイスを効かせているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=x-8y8l1Unjc

「Friends To Lovers」
個人的にはアルバムで一番のお気に入り。Bill Withersをフォーキーではなく、ファンキー・ロック調にするとこんな雰囲気4になるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=0iOxBNM8UuE

「Cure The Jones」
「欲求を満たす」という意味のタイトル曲は、Curtis MayfieldBobby CaldwellLewis Taylorからインスパイアされたものなのだとか。当ブログでも紹介済みの3アーティストですが、確かによく聴くと3人のエッセンスを感じることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=TV_bHfBUb1w

「You're Too Hip (For Me Baby)」
70年代甘茶ソウルなバラード。レトロ感を逆手に取っているのがAndy Plattsらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=7Z7-o_ZBFdc

「Winner's Eyes」
ソウル・バンドらしい雰囲気のファンキー・メロウ。ポジティヴなヴァイヴに溢れているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=o2bGbdUNWGo

「Daffodils」
本編ラストは、パンデミックで傷ついた心と、そこからの再建・希望をラッパズイセンに託したビューティフル・バラードで締め括ってくれます。ラッパズイセンはUKでは、春を告げる花としてポピュラーなものです。
https://www.youtube.com/watch?v=yFB6P-Z4oo8

「Tiger」
国内盤ボーナス・トラック。ブルーアイド・ソウル的なメロウ・ソウル。ビート感やハーモニカのシブい音色など僕好みの1曲に仕上がっています。

Mamas Gunの他作品やYoung Gun Silver Foxの作品もチェックを!

『Routes To Riches』(2009年)
ルーツ・トゥ・リッチーズ

『The Life And Soul』(2011年)
ザ・ライフ・アンド・ソウル

『Aversions』(2012年)


『Cheap Hotel』(2014年)


『Golden Days』(2018年)


Young Gun Silver Fox『West End Coast』(2015年)


Young Gun Silver Fox『AM Waves』(2018年)


Young Gun Silver Fox『Canyons』(2020年)
posted by ez at 00:19| Comment(2) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月03日

Makaya McCraven『Deciphering The Message』

50〜60年代Blue Note作品の再構築☆Makaya McCraven『Deciphering The Message』

発表年:2021年
ez的ジャンル:ビート・サイエンティスト系今ジャズ
気分は... :科学×芸術!

新作ジャズから、ビート・サイエンティストとの異名を持つMakaya McCravenの最新作『Deciphering The Message』です。

Makaya McCravenは1983年生まれのドラマー/ビートメイカー/プロデューサー。現在はシカゴを拠点としています。

Hip-Hop世代のジャズ・ドラマーとして、今ジャズ好きにはお馴染みのアーティストですね。

そのMakaya McCravenがジャズの名門Blue Noteからリリースした最新作が『Deciphering The Message』です。

本作『Deciphering The Message』は、Blue Noteからのデビュー・アルバムらしく、1950〜60年代のBlue Note作品を再構築したアルバムとなっています。

カヴァーではなく、オリジナル音源を活かした再構築というところが、ドラマー/ビートメイカー/プロデューサーであるMakaya McCravenらしいですね。

レコーディングにはMakaya McCraven(ds、per、g、b、key、syn)以下、Joel Ross(vibe)、De'Sean Jones(ts)、Jeff Parker(g)、Matt Gold(g)、Junius Paul(b)、Marquis Hill(tp)、Greg Ward(as)といったミュージシャンが参加しています。

オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、今ジャズ的なものにアップデートしているトラックもあれば、オリジナルの一部を切り取って、大胆にリボーンさせているトラックもあります。

その意味では、オリジナルと聴き比べるのが楽しいと思います。

1枚で1950〜60年代のBlue Noteのジャズ・ワールドと、2020年代の感性の今ジャズの両方を楽しめる興味深い1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。
※オリジナルもセットで紹介しておきますので、セットでチェックしてみてください。

「A Slice Of The Top」
Hank Mobleyのリメイク(Hank Mobley作)。オリジナルは『 A Slice Of The Top』(1966年)収録。オリジナルにあるHank MobleyLee Morganらのホーン隊のサウンドを活かしつつ、Makayaが新たなビートを加えることで、現代的なジャズにアップデートさせています。
https://www.youtube.com/watch?v=xT32LyUzrZI

Hank Mobley「A Slice Of The Top」
 https://www.youtube.com/watch?v=RGk_DBUrAjE
『A Slice Of The Top』(1966年)


「Sunset」
Kenny Dorhamのリメイク(Kenny Dorham作)。これもMakayaがビートを再構築することで、コズミックな魅力が加味されます。Kenny DrewのピアノとJeff Parkerのギターが時空を超えて絡むのもいいですね。Junius Paulによる鳥の鳴き声のホイッスルにも不思議なコズミック感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=NxgytefuF7o

Kenny Dorham「Sunset」
 https://www.youtube.com/watch?v=t90eudo_Ryk
『Whistle Stop』(1961年)


「When Your Lover Has Gone」
Art Blakey & The Jazz Messengersのリメイク(Einar Aaron Swan作)。オリジナルは『A Night In Tunisia』(1960年)のボーナス・トラックとして聴くことができます。このトラックは再構築に相応しいMakayaのビートメイキングのセンスを感じるサウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=RXkL2Y_Xows

Art Blakey & The Jazz Messengers「When Your Lover Has Gone」
 https://www.youtube.com/watch?v=ZyJ1fEHnNBc
『A Night In Tunisia』(1960年)


「Ecaroh」
Horace Silverのリメイク(Horace Silver作)。オリジナルは『Horace Silver Trio』(1952,53年)収録。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、Horace Silverのピアノのループを活かし、よりHip-Hop感覚のジャズで楽しませてくれます。Joel Rossのヴァイヴもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=B1BdejKKJwk

Horace Silver「Ecaroh」
 https://www.youtube.com/watch?v=Wn3VIgRJT2w
『Horace Silver Trio』(1952,53年)


「Tranquillity」
Bobby Hutchersonのリメイク(Bobby Hutcherson作)。オリジナルは『Components』(1965年)収録。オリジナルはHutchersonのヴァイヴを生かしたバラードでしたが、こここでは激しいビートに置き換えて、今ジャズならではの表情で聴かせます。
https://www.youtube.com/watch?v=cY8VbOQ2Phc

Bobby Hutcherson「Tranquillity」
 https://www.youtube.com/watch?v=njvQG1x8ofM
『Components』(1965年)
コンポーネンツ

「Wail Bait」
Clifford Brownのリメイク(Quincy Jones作)。オリジナルは『Memorial Album』(1953年)収録。オリジナルはアフロ・キューバン調のビートで始まりますが、ここではトライバルなMakayaのビートが際立つ、格好良い1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=t1MFsA9jKuQ

Clifford Brown「Wail Bait」
 https://www.youtube.com/watch?v=DNVpemfZ4dE
『Memorial Album』(1953年)


「Coppin' The Haven」
Dexter Gordonのリメイク(Kenny Drew作)。オリジナルは『One Flight Up』(1964年)収録。これはビートメイカーらしい再構築。オリジナルとは別物のHip-HopジャズへRebornしています。これはかなり格好良い!
https://www.youtube.com/watch?v=3WFKCBd_UC0

Dexter Gordon「Coppin' The Haven」
 https://www.youtube.com/watch?v=MZ6PYUrtH5c
『One Flight Up』(1964年)


「Frank's Tune」
Jack Wilsonのリメイク(Frank Strozier作)。オリジナルは『Easterly Winds』(1967年)収録。Jeff ParkerのギターとMakayaのHip-Hopビートの絡みが絶妙な2021年に相応しいBlue Noteジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZyRULVs_MKo

Jack Wilson「Frank's Tune」
 https://www.youtube.com/watch?v=M76r5UQOU6Y
『Easterly Winds』(1967年)


「Autumn In New York」
Kenny Burrellのリメイク(Vernon Duke作)。オリジナルは『Blue Lights, Vol. 1』(1958年)収録。オリジナルはメロウ・ギター・バラードですが、ここではその印象的なギター・ループを生かしたHip-Hop的なメロウ・ジャズで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_b05lkQ5T4Y

Kenny Burrell「Autumn In New York」
 https://www.youtube.com/watch?v=r1E31yVClW4
Kenny Burrell『Blue Lights, Vol. 1』(1958年)


「Monaco」
Kenny Dorhamのリメイク2曲目(Kenny Dorham作)。オリジナルは『Round About Midnight At The Cafe Bohemia』(1956年)収録。Makayaらしいビートによる再構築を楽しめます。オリジナルではKenny Burrellがギター・ソロを披露しますが、ここではJeff Parkerがソロを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=BjPVc649yzY

Kenny Dorham「Monaco」
 https://www.youtube.com/watch?v=siM6xWDmoxk
『Round About Midnight At The Cafe Bohemia』(1956年)


「Mr. Jin」
Art Blakey & The Jazz Messengersのリメイク2曲目(a href="http://eastzono.seesaa.net/article/463984139.html">Wayne Shorter作)。オリジナルは『Indestructible』(1964年)収録。Art BlakeyとMakayaの時空を超えた共演を楽しみましょう。一方で、ビート1つでこんなにも演奏全体がモダンになることを実感できるトラックでもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=wyKKWeiuPXM

Art Blakey & The Jazz Messengers「Mr. Jin」
 https://www.youtube.com/watch?v=S_8sW8dQqyg
『Indestructible』(1964年)


「C.F.D.」
Jack Wilsonのリメイク2曲目(Jack Wilson作)。オリジナルは『Something Personal』(1966年)収録。ここでは印象的なイントロのループを使い、カリンバなどもアクセントも加えて、穏やかなトラックへと変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=EqUuKkB-Rnc
(AKA “D.F.C.”) [from Something Personal by Jack Wilson]

Jack Wilson「C.F.D.」
 https://www.youtube.com/watch?v=C75ACnvqa2I
『Something Personal』(1966年)


「Black Rhythm Happening」
Eddie Galeのリメイク(Eddie Gale作)。オリジナルは『Black Rhythm Happening』(1969年)収録。オリジナルは本作の中では異色のブラック・スピリチュアル・ジャズですが、ここではコーラス部分をサンプリングし、グルーヴィー・ソウル風に仕上げています。まさにビートメイカー的なセンス全開です。
https://www.youtube.com/watch?v=LSqbCpsq6bg

Eddie Gale「Black Rhythm Happening」
 https://www.youtube.com/watch?v=dFqcZtkcz48
『Black Rhythm Happening』(1969年)


Makaya McCravenの他作品もチェックを!

『Split Decision』(2012年)


『In The Moment』(2015年)


『Highly Rare』(2017年)


『Universal Beings』(2018年)


『Where We Come From (Chicago X London Mixtape) 』(2019年)


Makaya McCraven/Gil Scott-Heron『We're New Again: A Reimagining by Makaya McCraven』(2020年)


『Universal Beings E&F Sides』(2020年)
posted by ez at 04:18| Comment(2) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月27日

Stokley『Sankofa』

Jam & LewisのPerspectiveからリリースされた2ndソロ☆Stokley『Sankofa』

発表年:2021年
ez的ジャンル:永遠の若大将系男性R&B
気分は... :ルーツを忘れない!

新作からMint Conditionのリーダー&リード・シンガーStokley Williamsの2ndソロ・アルバム『Sankofa』です。

新作と呼ぶには少し時間が経っているかもしれませんが・・・

これまで当ブログで紹介したMint ConditionおよびStokleyの作品は以下の6枚。

Mint Condition
 『Meant To Be Mint』(1991年)
 『Definition Of A Band』(1996年)
 『Life's Aquarium』(1999年)
 『Livin' The Luxury Brown』(2005年)
 『E-Life』(2008年)
Stokley Williams
 『Introducing Stokley』(2017年)

『Introducing Stokley』(2017年)以来の2ndソロ・アルバム『Sankofa』は、Jam & Lewis(Jimmy Jam/Terry Lewis)が再興させたPerspectiveRecordsからのリリースとなります。

『Sankofa』というアルバム・タイトルは、ガーナ語で"ルーツを忘れない"という意味らしく、アフリカ系アメリカ人としてのルーツ、自身の音楽ルーツ等への思いが込められています。

エグゼクティヴ・プロデューサーとしてJam & Lewis(Jimmy Jam/Terry Lewis)がクレジットされ、Stokley自身がプロデュースを務めています。

H.E.R.Snoop DoggWaleShakespeare!(Tradessa Willis/Trevon Trapper)Bonfyre、さらにはガーナ・ハイライフの若きスターKiDiといったアーティストがフィーチャリングされています。

2020年にシングル・リリースし、US R&BチャートNo.1となったヒット・シングルのExtendedヴァージョン「She (Extended)」をはじめ、Snoop Doggをフィーチャーした「Vibrant」H.E.R.をフィーチャーした「Rush」KiDiをフィーチャーした「Woman」Waleをフィーチャーした「Cafe」あたりが目立ちます。

個人的には、Shakespeare!をフィーチャーした「Clouds」Bonfyreをフィーチャーした「Cascade」、70年代ソウルへのオマージュ「Jeopardy: Verbalize」あたりもオススメです。

全体的にスティール・パンの音色がいいアクセントになっているのがStokleyらしいですね。

イマイチ日本では話題になっていない気がしますが、R&Bファンは満足度の高い1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Sankofa -past-」
アルバムのプロローグはアフリカン・リズムを強調しています。ソングライティングにはJam & Lewisも名を連ねます。
https://www.youtube.com/watch?v=s9F3WDHUNcQ

「Vibrant」
Snoop Doggをフィーチャー。スティール・パンも含めた開放的なリズムと、ウエッサイなファンク・テイストをうまく融合させたミディアム・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=nCyCvKdjEZw

「Cafe」
Waleをフィーチャー。スパークル・フィーリングのミディアム・バラード。Stokleyというアーティストのスケールの大きさを再認識しています。Waleのラップもよく調和しています。
https://www.youtube.com/watch?v=rzQM2VLTvFs

「She (Extended)」
2020年にシングル・リリースし、US R&BチャートNo.1となったヒット・シングルのExtendedヴァージョン。Stokleyらしい魅力に溢れた素敵ななR&Bバラード。名曲誕生ですね。Commodores「Lady (You Bring Me Up)」ネタも引用しています。
https://www.youtube.com/watch?v=NPFZ5nJIlsk

「Vudoo」
哀愁ミディアムですが、スティール・パン等のパーカッシヴ感がStokleyらしいですね。終盤におけるJesse Larsonのロッキンなギター・ソロも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=UK810UtNboY

「Clouds」
Tradessa Willis/Trevon TrapperのデュオShakespeare!をフィーチャー。個人的には本作で一番のお気に入り。ダンサブルなエッセンスとソウル・バラードなエッセンスを見事に調和させたチャーミングな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_mQUkDF5QDA

「Homecoming: Interlude」
スティール・ドラム、トーキング・ドラム等すべての楽器をStokleyが演奏するアフリカン&カリビアン・モードのインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=1gZ4UdWqhXg

「Cascade」
Bonfyreをフィーチャー。Jam & Lewisがソングライティングで参加し、Jimmy Jamはキーボードでも参加しています。PVを観ても分かるように、華のある男女R&Bデュエットに仕上がっています。このトラックも大好き!
https://www.youtube.com/watch?v=_kGwKdJZ8oM

「Rush」
H.E.R.をフィーチャー。プロデュース面でも彼女と共同です。ドリーミー&ビューティフルなオルタナR&Bに仕上がっています。StokleyがH.E.R.の新たな魅力を引き出している感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=e9LimhzsfF4

「Sankofa -present-」
短いインタールード
https://www.youtube.com/watch?v=yAa-kTxcXpA

「Recipe」
ロッキン・モードのファンク・ロック。Jesse Larsonのロッキン・ギターが活躍します。
https://www.youtube.com/watch?v=YUoFzjPAtcQ

「Woman」
ガーナ・ハイライフの若きスターKiDiをフィーチャー。StokleyとS-Dotの共同プロデュース。スティール・パンがいいアクセントになっている女性への愛情に満ちたラブ・バラード。ガーナで撮影されたPVもいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=HfwcPlSxjOU

「Cascade-Lvrs Quarrel (Remix)」
「Cascade」のリミックス、というか別ヴァージョンです。より哀愁モードが強調されています。
https://www.youtube.com/watch?v=Wtuccru58Gg

「Trinkutsi: Interlude」
スティール・パンの音色が映えるインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=2HpOVuX70K8

「Jeopardy: Verbalize」
Snoop Doggをフィーチャー。Silk Sonicあたりにも通じる70年代ソウルへのオマージュ。この手のスウィート・ソウル・バラードを歌わせたらStokleyはピカイチですよね。ここでのSnoopは隠し味程度の参加です。
https://www.youtube.com/watch?v=EnOxbDXykRA

「Slip」
派手さはありませんが、Stokleyらしい雰囲気を楽しめるミディアム。Stokleyの声質の良さを実感できます。Sergio Selimのトークボックスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=-1VAV1xvpyU

「Lost」
ジワジワくるミディアム。Stokley自身のドラミングにも注目です。
https://www.youtube.com/watch?v=LWGnUD1Z-8c

「Sankofa」
ラストはJam & Lewisもソングライティングで参加したタイトル曲で締め括ってくれます。母なる大地を感じるスケールの大きなエンディングです。
https://www.youtube.com/watch?v=7hg7wT-1lc8

Mint Conditionの他作品やStokley Williamsのソロもチェックを!

Mint Condition『Meant To Be Mint』(1991年)
Meant to Be Mint

Mint Condition『From the Mint Factory』(1993年)
From the Mint Factory

Mint Condition『Definition Of A Band』(1996年)
Definition of a Band

Mint Condition『Life's Aquarium』(1999年)
Life's Aquarium

Mint Condition『Livin' The Luxury Brown』(2005年)
Livin the Luxury Brown

Mint Condition『E-Life』(2008年)
E-ライフ

Mint Condition『7』(2011年)
7

Mint Condition『Music at the Speed of Life』(2012年)
Music at the Speed of Life

Stokley『Introducing Stokley』(2017年)
Introducing Stokley
posted by ez at 01:51| Comment(2) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月20日

Blue Lab Beats『Motherland Journey』

名門Blue Noteへの移籍第一弾アルバム☆Blue Lab Beats『Motherland Journey』

発表年:2022年
ez的ジャンル:新世代ジャズ系UKビートメイキング・デュオ
気分は... :自信と潔さ!

新作アルバムから期待のUKビートメイキング・デュオBlue Lab Beatsの3rdアルバム『Motherland Journey』です。

ビートメイカーNK OKことNamali Kwatenとマルチ・インストゥルメンタル・プレイヤーMr DMことDavid Mrakporという若き才能2人がロンドンで結成したユニットBlue Lab Beatsの紹介は、1stアルバムの国内独自編集盤『Xover』(2018年)に続き2回目となります。

『ezが選ぶ2018年の10枚』でセレクトしたほどお気に入りであった『Xover』(2018年)は、J Dillaの影響を感じるHip-Hopサウンドやネオソウル調R&Bサウンドとロンドン新世代ジャズ・サウンドをビートメイカーらしいセンスで巧みに融合した傑作でした。Hip-Hop/R&B、今ジャズ、クラブジャズ全てを飲み込んでしまう感じがサイコーでした。

2019年にリリースされた2ndアルバム『Voyage』は、アナログ・リリースのみであったため、殆ど話題にならず残念な限りです。

その後名門Blue Noteと契約し、EP「We Will Rise」(2021年)を経て、リリースされた移籍第一弾アルバムが3rdアルバムとなる本作『Motherland Journey』です。

ジャズの名門Blue Noteからですが、これまでのBlue Lab Beatsらしさは変わらない、ファンならば満足できる1枚に仕上がっています。これまで以上にメンバー自身の演奏に拘っているのが、もしかしたらBlue Note移籍の影響かもしれません。

本作にも多様なアーティストがフィーチャーされていますが、有名どころはサウス・ロンドンから登場したネオソウルの新星Ego Ella Mayくらいですかね。ゲストで話題づくりしないところに、彼らの自信と潔さを感じます。

当ブログでお馴染みのアーティストでいえば、L.A.を拠点に活動するStones Throw所属のピアニスト/ビートメイカーKieferもフィーチャリングされています。

Kaidi Akinnibi(sax)、Poppy Daniel(tp)、Jackson Mathod(tp)、Dylan Jones(tp)等のホーン隊も本作に貢献しています。

自分達のサウンドに自信を深めた彼らの音世界を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Sky Reflections (Intro)」
メンバー二人のみですべての楽器を演奏しているオープニング。メンバー自らの演奏に拘った本作を象徴しています。
https://www.youtube.com/watch?v=A63IYrEJ2fg

「Labels」
Tiana Major9 & Kofi Stoneをフィーチャー。女性シンガーTiana Major9は『Xover』にも参加していました。Blue Noteらしいジャズ・フィーリングに溢れたHip-Hopトラックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=n-l29LHcl1M

「I'll be Here For You」
黒人女性シンガーTeni Tinksをフィーチャー。クラブミュージック的ダンサブル・サウンドにUK新世代ジャズのエッセンスをうまく取り込んだトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=RmYc8DyvaAw

「Gotta Go Fast」
Poppy Danielsのトランペットをフィーチャー。Far Out Recordings作品のようなフュージョン×UK新世代ジャズなクロスオーヴァー感がモロに僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=Utwqiyntrp0

「A Vibe」
J Dilla的サウンドをメンバー自身の演奏でジャズ的に再現することを狙ったようなインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=KzOr7DtdPdY

「Don't Let It Get Away」
Emmavieをフィーチャー。UKアーティストらしいクロスオーヴァー・サウンドとキュートなEmmavieのヴォーカルがフィットしたドリーミーなメロウR&B。コレもかなり好き。
https://www.youtube.com/watch?v=Utwqiyntrp0

「Inhale & Exhale (Interlude)」
箸休め的なインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=NG3hs66ZEZ8

「Blow You Away (Delilah)」
EP「We Will Rise」(2021年)収録曲。Ghetto Boyをフィーチャー。カリビアン×R&Bなクロスオーヴァー感がBlue Lab Beatsらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=QfaChUMWI-s

「Sensual Loving」
再びGhetto Boyをフィーチャー。これはアフロ・ジャズ×R&Bなクロスオーヴァーですね。軽快なサウンドとエフェクトのかかったヴォーカルがフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=HCeBokHHkQo

「Motherland Journey」
タイトル曲はKillBeatz & Fela Kutiをフィーチャー。アフロビートの創始者Fela Kuti「Everything Scatter」をサンプリングし、アフロビート×UK新世代ジャズ×Hip-HopなBlue Lab Beatsならではの音世界を展開します。Kaidi Akinnibi(sax)、Poppy Daniel(tp)のホーン隊もいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=my9NF_BHs6E

「Ultramarine (interlude)」
ドラムのセッション感が印象的なインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=4GEAV-NBG3Q

「Warp」
Jackson Mathod(tp) & Kaidi Akinnibi(sax)のホーン隊をフィーチャー。UKクラブジャズとUK新世代ジャズの境界を意識しない彼ららしいサウンドを楽しめます。あくまで生音感覚なのが本作らしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=EsJe33RbZMk

「Slow Down」
サウス・ロンドンから登場したネオソウルの新星Ego Ella Mayをフィーチャー。コケティッシュなEgo Ella Mayのヴォーカルが映えるジャジーなネオソウル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=I3tGdomv9iU

「Dat It」
Stones Throw所属のピアニスト/ビートメイカーKieferをフィーチャー。音を聴かずとも、直感的にBlue Lab BeatsとKieferの相性の良さは想像できますね。Kieferらしさを尊重したピアノHip-Hopで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=V3NYpg5JJZ4

「Home」
Pip Millett & Dylan Jones(tp)をフィーチャー。Blue Noteらしいジャズ・サウンドをバックに、妖艶なPip Millettのヴォーカルと雰囲気のあるDylan Jonesのトランペットがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=9P5TZp40Yfg

「Real Good」
Jerome Thomasをフィーチャー。『Blue Note Re:Imagined』(2020年)でBlue Lab BeatsはBobby Hutcherson「Montara」をカヴァーしましたが、その際にヴォーカルを務めたのがJerome Thomasです。ここでもジャズ・フィーリングに満ちたJ Dilla経由のビートメイキングに乗って、Jerome Thomasがハイトーンのソウルフル・ヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=2_hnVl0e4es

「Reflection (Outro)」
本編ラストはストリングス入りの美しいインストで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jsIqGZ-4Deo

国内盤CDにはEP「We Will Rise」(2021年)からの4曲が追加収録されています。

「Nights In Havana」
Alex Blakeをフィーチャー。本編以上にビートメイキング感が強調されたインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=i-eo8i4FPl4

「We Will Rise」
Braxton Cook(sax)をフィーチャー。UK新世代ジャズらしいダンサブルでモダンなインストに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=IeYdVf4D_dY

「Great Lemon (Interlude)」
レモン感覚(?)の短いインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=UiZOZEvrlrw

「Tempting (Dance 2)」
Kojey Radical & Dtsoulをフィーチャー。UKラッパーKojey Radicalは、当ブログで紹介した作品でいえば、Ego Ella May『So Far』(2019年)、Sons Of Kemet『Black To The Future』(2021年)にも参加しています。ヴォコーダーを駆使した80年代ファンク愛に満ちたトラックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Aop9d67ZIxA

『Xover』(2018年)
クロスオーヴァー
posted by ez at 01:05| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年03月13日

Maira Manga『La』

ミナスの女性シンガーのデビュー作☆Maira Manga『La』

発表年:2022年
ez的ジャンル:ミナス出身ブラジリアン女性シンガー
気分は... :大自然の中の室内楽!

今回はブラジルもの新作からミナス出身の女性シンガーMaira Mangaのデビュー・アルバム『La』です。

Maira Mangaのプロフィールについては殆ど情報がありませんが、透明感のあるヴォーカルが印象的なシンガーです。

このデビュー作を全面プロデュースし、アレンジも手掛けるのはミナスの男性シンガー・ソングライターSergio Santos

すべてのソングライティングもSergio Santosが手掛け、多くの曲をPaulo Cesar Pinheiroと共作しています。

レコーディングの主要メンバーはFelipe Jose(cello、per)、Rafael Martini(p、accordion)、Luca Raele(clarinet)、Sergio Santos(violao)。

さらにAndre Mehmari(p)、Vocal Brasileirao(vo)、Rodolfo Stroeter(doublebass)といったゲストが参加しています。

殆どの曲でリズム楽器を用いず、ピアノ、クラリネット、チェロなどによる室内楽のエッセンスをブラジル音楽と融合させているのが印象的です。室内楽とブラジル音楽が違和感なく溶けあっている感じがいいですね。

大自然の中の室内楽といったムードが、Maira Mangaのの澄み切ったヴォーカルと相まって実に魅力的な1枚です。

全曲紹介しときやす。

「La」
Sergio Santos作。ピアノとクラリネットが織りなす室内楽的な雰囲気と、ブラジル音楽らしいヴィオロンの響きとMairaの透明感のあるヴォーカルが織りなす瑞々しいオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=JZymIkHdHOA

「Amazonia-Mae」
Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。クラシカルなオーケストレーションを前面に打ち出した1曲。それでもブラジル音楽らしい雰囲気になるのはMairaのヴォーカルとSergio Santos/Paulo Cesar Pinheiroによる楽曲によるものだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=ekv4jkhF9OQ

「Diz Pra Mim」
Sergio Santos作。穏やかで美しいブラジリアン・アコーディオン。ピアノとクラリネットによる室内楽的な雰囲気もありますが、そんな中でアコーディオンの素朴な音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=T9xDSP9OXho

「Ribeirão de Corredeira」
Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。しっとりとしたサウダージ・バラード。ここではクラリネットもジャジー感覚です。
https://www.youtube.com/watch?v=sYyHgOyZoso

「Raoni」
Sergio Santos作。環境保護をテーマにした曲なのだとか。ビジネスのために環境を犠牲にすることへの悲しみを憂いのあるヴォーカルで嘆きます。
https://www.youtube.com/watch?v=lMVfrLSy4aY

「O Cacador」
Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。ヴィオランのみのシンプルなバックングでしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=xYeF4PUJvvY

「Saira」
Sergio Santos作。Mairaの澄んだ歌声と室内楽的なサウンドが調和した美しい絵画を鑑賞しているかのような1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=AZBw5vd2lZU

「O Dia」
Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。エレガントなオーケストレーションを配した1曲。美しい時間がゆったりと流れていく感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=mjd6kJZsMBc

「Romances」
Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。Andre Mehmariをフィーチャー。Mehmariの美しいピアノのみをバックに、しっとりと歌い上げるタイトルの通り、ロマンティックなバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=O7Ihy2H4S6s

「Um Outro Olhar」
Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。オーケストレーションを配した哀愁バラード。ブラジル人アーティストらしい憂いの味わいにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=q0rNzS4xrTA

「Margem Derradeira」
Vocal Brasileirao & Rodolfo Stroeterをフィーチャー。Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。本作で珍しくパーカッションを効かせています(かなり軽くですが)。Vocal Brasileiraoによるコーラスで味わいが増しています。
https://www.youtube.com/watch?v=4R0RXI9mPsU

「Rio Verde」
Sergio Santos/Paulo Cesar Pinheiro作。ラストも本作らしいブラジル音楽と室内楽のエッセンスを自然なかたちで調和させた楽曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=vKqG4TFxFeE

本作の主要レコーディング・メンバーの一人であるRafael Martiniのソロ・アルバム『Motivo』(2012年)は、当ブログでリアルタイムで紹介したかったにも関わらず、長年Amazonでの扱いがなくエントリーを断念してきた1枚です。

今回調べたら、カタログとしては扱いがありますが、在庫切れ、再入荷の見込みなし状態でした。こちらも良きタイミングで紹介したいと思います。

Rafael Martini『Motivo』(2012年)
posted by ez at 00:03| Comment(0) | 2020年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする