発表年:1989年
ez的ジャンル:レトロ・ヌーヴォー系R&Bユニット
気分は... :forever young!
今回は80年代後半から90年代初めに活動していたR&BトリオBy All Meansの2ndアルバム『Beyond A Dream』(1989年)です。
By All MeansはJames Varner、Lynn Roderick、Billy SheppardからなるR&Bトリオ。
JamesとLynnは夫妻であり、Billyは人気プロデューサーStan Sheppardの弟です。
そのStan Sheppardのプロデュースにより、1stアルバム『By All Means』(1988年)をリリース。その後もStan Sheppardのプロデュースで『Beyond A Dream』(1989年)、『It's Real』(1992年)という2枚のアルバムをリリースしています。
良くも悪くもStan Sheppard絡みのグループとして注目されていましたね。当時僕もStan Sheppardの名でアルバムを購入した記憶があります。
一般的には、1st『By All Means』(1988年)の方が人気かもしれませんが、僕がよく聴いていたのは2ndとなる本作『Beyond A Dream』(1989年)でした。
今回久々に聴き直しましたが、ミディアム〜スロウ系が多いこともあり、アーバンなオトナR&B作品として十分楽しめました。
プロデュースはStan SheppardとJames Varner。
レコーディングには、元RaydioのCharles Fearing(g)、Freddie Washington(b)、Gerald Albright(sax)、Paulinho DaCosta(per)、Wayne Linsey(key)、Keith Andes(syn prog)等も参加しています。
アルバムを象徴するのは、US R&Bチャート第3位というグループ最大のヒットとなったMarvin Gayeの名曲カヴァー「Let's Get It On」と同じくシングルとなったミディアム・バラード「Do You Remember」。
ミディアム〜スロウ系であれば、当時一番好きであった「I Know You Well」、オーセンティックな魅力を持つ絶品スロウ「I Think I Fell In Love」、アーバン・メロウな「Stay With Me Tonight」や「I'd Rather Be Lonely」あたりがオススメ。
ダンサブルな「Early Fall」、「Point of View」、「The More You Give, The More You Get」もなかなかイケます。
もっと再評価されるべきアーバンなオトナR&B作品だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Let's Get It On」
Marvin Gayeの名曲カヴァー(Ed Townsend/Marvin Gaye作)。シングル・カットされ、US R&Bチャート第3位というグループ最大のヒットとなりました。「Sexual Healing」(1982年)の頃のMarvinが「Let's Get It On」を再録したら、こんな雰囲気になるんじゃないかな・・・と妄想してしまう好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=PpsSivr1y7M
「Do You Remember」
Billy Sheppard/Jimmy Varner/Lynn Roderick作。この曲もシングルとなり、US R&Bチャート第17位となっています。本作らしいアーバンなオトナR&Bを満喫できるミディアム・バラード。ブラコン好きの人ならば楽しめるはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=qKeMFn4wW2o
「Early Fall」
Steven Dante/Wardell Potts作。今回聴き直して、いいな!と思ったのが本トラック。Jam & Lewis好きの人も気に入りそうなダンサブル・チューン。このあたりは、さすがStan Sheppard!という仕事ぶりかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=q38xuHuX2Zo
「Tender Love」
Billy Sheppard/Jimmy Varner/Lynn Roderick作。James Varneのヴォーカルが映えるオトナR&Bなミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=XQVEWeJb-ms
「I Think I Fell In Love」
Jimmy Varner/Stan Sheppard/Terry Carter作。オーセンティックな魅力を持つ絶品スロウ。James Varneのヴォーカルにはこういう雰囲気が似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=zfov2ZegEB4
「Stay With Me Tonight」
Christopher Buckingham/Jimmy Varner作。Gerald Albrightの素敵なサックスと共に始まるアーバン・スロウ。ブラコン好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=gMLEEWAanlk
「Point of View」
Billy Sheppard/Jimmy Varner/Lynn Roderick作。なかなかキャッチーなダンサブル・トラック。Jam & Lewisプロデュースのダンス・チューンあたりと一緒に聴くとマッチするのでは?ここでもGerald Albrightのサックスがいいアクセントになっています。
「I'd Rather Be Lonely」
Billy Sheppard/Jimmy Varner/Lynn Roderick作。80年代後半ならではのアーバン・スロウ。James VarneのリードとLynn Roderickのバック・コーラスの夫婦ヴォーカル・ワークがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=mMyPm4Je9Bo
「The More You Give, The More You Get」
Billy Sheppard/Jimmy Varner/Lynn Roderick作。アップであれば「Early Fall」と並ぶお気に入り。80年代前半のブラコン的エッセンスと80年代後半ならではのダンサブル感がうまく融合している感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=-BH9RWgsjwY
「I Know You Well」
Billy Sheppard/Jimmy Varner/Lynn Roderick作。ラストはJamesとLynnの夫婦デュエットによる素敵なラブ・バラードで締め括ってくれます。当時はこの曲が一番好きでしたね。
https://www.youtube.com/watch?v=Whv7ebWHs2Q
ご興味がある方は『By All Means』(1988年)、『It's Real』(1992年)もチェックを!
『By All Means』(1988年)
『It's Real』(1992年)