2022年01月19日

Julie Kelly『We're On Our Way』

人気ブラジリアン・ポップ・ジャズ「We're On Our Way」収録☆Julie Kelly『We're On Our Way』

発表年:1984年
ez的ジャンル:女性ジャズ・ヴォーカル
気分は...:元気になるジャズ・ヴォーカル!

女性ジャズ・ヴォーカル作品Julie Kelly『We're On Our Way』(1984年)です。

Julie Kelly With Tom Garvin『Some Other Time』(1989年)です。

1947年カリフォルニア州オークランド生まれの女性ジャズ・シンガーJulie Kellyの紹介は、3rdアルバムJulie Kelly With Tom Garvin『Some Other Time』(1989年)に続き2回目となります。

本作『We're On Our Way』(1984年)は彼女のデビュー・アルバムであり、『Some Other Time』(1989年)と並んで再評価の高い1枚です。

プロデュースはSteve KaplanBarney Fuller、そしてJulie Kelly本人。

レコーディングにはSteve Kaplan(p、org)、Mike Stephans(ds、per)、Dave Parlato(b)、Steve Larrance(per)、Doug Wintz(tb)、Frank Szabo(tp)、Bobby Ojeda(tp)、Gordon Goodwin(sax)、Vince Denham(sax)といったミュージシャンが参加しています。

ハイライトはブラジリアン・リズムを取り入れた爽快ポップ・ジャズ「We're On Our Way」 。コンピ・アルバム収録のBob Doroughのカヴァー「Better Than Anything」も人気なのでは?

個人的には大好きなSeawindソングのカヴァー「Follow Your Road」 、AOR好きの人も楽しめそうな「Dream Of A Lifetime」あたりもオススメです。

ジャズ・ヴォーカル好きの人は、女性黒人ジャズ・シンガーBetty Carterのカヴァー「Do Something」Young Rascalsの名曲カヴァー「Groovin'」あたりも楽しめるはず!

普段ジャズ・ヴォーカル作品を聴かない人でも楽しめる、センス抜群の女性ジャズ・ヴォーカル作品です。

全曲紹介しときやす。

「We're On Our Way」
David Benoit/Lorraine Feather作。本作のハイライトと呼べるブラジリアン・リズムを取り入れた爽快ポップ・ジャズ。サンバ・フュージョン好きの人も気に入るはず。聴いているだけで晴れやかな気分になります。
https://www.youtube.com/watch?v=MAu7TM48xOY

「Follow Your Road」
大好きなハワイのフュージョン・グループSeawindのカヴァー(Bob Wilson作)。
オリジナルは当ブログでも紹介した『Light the Light』(1979年)収録。AORなメロウ・バラードのオリジナルが大好きなので、オリジナルの雰囲気を受け継ぐ本カヴァーも大歓迎です。

Seawind「Follow Your Road」
 https://www.youtube.com/watch?v=E3dio4ACqto

「Do Something」
女性黒人ジャズ・シンガーBetty Carterのカヴァー。スウィンギーな演奏をバックに、軽やかに弾けたヴォーカルを聴かせてくれます。軽妙なスキャットもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=wyoAOWBZKNQ

「Dream Of A Lifetime」
Diana Reed Samuels/Mike Garson作。AOR好きの人も楽しめそうなアーバン・メロウなポップ・ジャズ。作者の一人Mike GarsonはDavid Bowie等への楽曲提供で知られる人ですね。

「Groovin'」
Young Rascals、1967年の大ヒット曲をカヴァー(Felix Cavaliere/Eddie Brigati作)。お馴染みの名曲を小粋なムードのファンキー・ポップ・ジャズで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NwlV4RKKayQ

「Groovin'」に関して、当ブログではAretha FranklinCollageJudy Mowattのカヴァーも紹介済みです。

「All My Tomorrows」
Jimmy Van Heusen/Sammy Cahn作のスタンダードをカヴァー。当ブログではGretchen Parlatoのカヴァーも紹介済みです。ロマンティックなトランペット・ソロと共に始まるバラード。スタンダードらしい雰囲気で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=knnHlwHwsSI

「Better Than Anything」
Bob Dorough作品のカヴァー。オリジナルは『Just About Everything』(1966年)収録。本ヴァージョンはコンピ・アルバムにも収録された人気曲です。スウィンギーかつアーバン・メロウなアレンジがサイコーですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HAuQYnJ6XNo

「Somebody Else That Will」
ラストはブルースの帝王B.B. Kingのカヴァーで締め括ってくれます。ファンキーなホーン・サウンドやオルガン、ピアノを従え、ブルースを開放的な雰囲気で聴かせてくれます。

ご興味がある方はJulie Kellyの他作品もチェックを!

Julie Kelly With Tom Garvin『Some Other Time』(1989年)
Some Other Time

『Stories to Tell』(1993年)
Stories to Tell

『Into the Light』(2001年)
Into the Light

『Everything I Love』(2006年)
Everything I Love

『Happy to Be』(2014年)
Happy to Be
posted by ez at 00:01| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月15日

The 28th St. Crew『I Need A Rhythm』

David Cole/Robert Clivillesの匿名ユニット☆The 28th St. Crew『I Need A Rhythm』

発表年:1989年
ez的ジャンル:N.Y.アンダーグラウンド・ハウス
気分は... :アンダーグラウンドorメジャー?

人気ハウス・ユニットC + C Music Factoryで有名なプロデューサー・コンビDavid Cole/Robert Clivillesの別名ユニットThe 28th St. Crew『I Need A Rhythm』(1989年)です。

アルバム『Gonna Make You Sweat』(1990年)と同作からのシングル「Gonna Make You Sweat (Everybody Dance Now)」「Here We Go (Let's Rock & Roll)」「Things That Make You Go Hmmm...」の世界的な大ヒットで、一躍人気アーティストとなったC + C Music Factory

そのC + C Music Factoryのイメージがあまりにも強いので、David Cole/Robert Clivillesのコンビは少し誤解されている部分もあるように思います。

僕が最初にDavid Cole/Robert Clivillesに出会ったのは、アナログ盤で購入した2 Puerto Ricans, A Blackman And A Dominican「Do It Properly」(1987年)でした。

2 Puerto Ricans, A Blackman And A Dominicanは、David Cole/Robert Clivilles、さらにはDavid MoralesJose "Chep" Nunezによるユニットであり、そのシングル「Do It Properly」はアンダーグラウンドな魅力に満ちたハウス・チューンでした。

2 Puerto Ricans, A Blackman And A Dominican「Do It Properly」(1987年)
 https://www.youtube.com/watch?v=ZSENSbNn6Dg

でもC + C Music Factoryとは、かなり違うイメージですよね。

続いて、僕が購入したDavid Cole/Robert Clivilles作品がThe 28th St. Crew名義の『I Need A Rhythm』(1989年)でした。

改めてCDを見直してみると、どこにもDavid Cole/Robert Clivillesのクレジットはなく(プロデュースはThe Done Properly Posse!名義)、当時はDavid Cole/Robert Clivillesプロデュース作という認識もないままに本作を購入していたのだと思います(記憶が曖昧です)。

倒錯の世界に一歩足を踏み入れた感覚になる、匿名性の高いアンダーグラウンドなハウス・ワールドが今聴いても心地好いです。

全曲紹介しときやす。

「I Need A Rhythm」
怪しい魅力に満ちたN.Y.のアンダーグラウンドな夜をイメージさせるタイトル・トラック。Jomanda「Make My Body Rock」、Adeva「Respect」、Maurice Joshua「This Is Acid (K&T Mix)」等がサンプリングされています。当ブログでも紹介したAdeva「Respect」が大好きだったので、そのネタ使いも手伝ってよく聴きました。
https://www.youtube.com/watch?v=r_aFDMG6vWQ

「Inch By Inch」
この時代らしいヒップ・ハウス的なエッセンスを感じられるトラック。当時、こういうサウンド好きだったなぁ・・・
https://www.youtube.com/watch?v=uTvTJIdyU0o

「Steppin' Out」
妖しいダビー感覚に包まれたトラックには独特の悩殺ムードがあります。

「Get It Up」
ハウス然としたサウンドに悩殺ヴォイスが絡むトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=N3EIhujgWMk

「Where's The Party」
アルバム通して聴き直してみると、このトラックが最もN.Y.アンダーグラウンド・ハウスらしいかもしれませんね。当時、アンダーグラウンド・ハウスのコンピ・アルバムを聴くと、必ずこのタイプのトラックが収録されていた気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=4EEXieETNss

「It's In The Groove (No Games)」
アンダーグラウンドらしさを保ちながらも、キャッチーに聴かせてくれるのが、David Cole/Robert Clivillesのセンスの良さかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=013lOl8SzUc

「Pump It Up (Let's Groove)」
Total Scienceをフィーチャー。アンダーグラウンドな雰囲気の中にも、C + C Music Factoryの登場を予感させるものも感じられます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ud66PzAYw3Q

「Sex On The Dance Floor (LP Version)」
このトラックを本作のハイライトに挙げる人も多いのでは?無機質なビートに少しトライバルなアクセントをつけたアンダーグラウンド・ワールドがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=AE9iPm1ZGC4

僕の中では、本作こそがDavid Cole/Robert Clivillesであり、C + C Music Factoryは彼等の仮の姿と思っているのですが・・・
posted by ez at 01:58| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年12月01日

Jerry Butler『The Best Love』

前作に続くPIRからのリリース☆Jerry Butler『The Best Love』
jerry butler the best love.jpg
発表年:1980年
ez的ジャンル:PIR系レジェンド・ソウル
気分は... :セクシー&メロウ再び・・・

レジェンド・ソウル・シンガーJerry Butlerが1980年にリリースした『The Best Love』です。

シカゴ・ソウルを代表するグループThe Impressionsの初代リード・ヴォーカルを務め、ソロ・アーティストとしても"Iceman"のニックネームで人気を博したレジェンド・ソウル・シンガーJerry Butler(1939年生まれ)の紹介は、『Nothing Says I Love You Like I Love You』(1978年)に続き2回目となります。

本作『The Best Love』(1980年)は、前作『Nothing Says I Love You Like I Love You』(1978年)に続き、Gamble & HuffKenneth Gamble/Leon Huff)のPhiladelphia International Records (PIR)からのリリースです。

Gamble & HuffJerry Butler以外に、Dexter WanselJohn L. Usry, Jr.David WilliamsDennis Williamsがプロデュースを手掛けています。

シングルにもなったタイトル曲「The Best Love I Ever Had (Up Tempo Version)」、こちらもシングルとなった女性シンガーDebra Henryとのデュエット「Don't Be An Island」あたりが目立つかもしれません。

個人的には、セクシー&テンダーなメロウ・ミディアム「Would You Mind」、ムーディーなラブ・バラード「Tell Me Girl (Why It Has To End)」、Bacharach作品のカヴァー「Reach Out For Me」、AORなアーバン・メロウ「We've Got This Feeling Again」、Gamble & Huffプロデュースのラブ・バラード「Angel Face」あたりもオススメです。

話題になることが少ないアルバムですが、レジェンド・ソウル・シンガーのセクシー&メロウな魅力を満喫できる充実作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「The Best Love I Ever Had (Up Tempo Version)」
Gamble & Huffプロデュース。シングルにもなったセクシー・メロウ・ダンサー。オトナなアーバン・ナイトを演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dFA1rp98YZ4

「Would You Mind」
Jerry Butler/John L. Usry, Jr.プロデュース。個人的には一番のお気に入り。セクシー&テンダーなメロウ・ミディアム。エレガントなムードがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=1KCyx7bLjcI

「Don't Be An Island」
女性シンガーDebra Henryとのデュエット。シングルにもなりました。オーセンティックな魅力がある男女バラードです。Dexter Wansel/Jerry Butlerプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=n9GU8yTGv6U

「Tell Me Girl (Why It Has To End)」
David Williams/Dennis Williamsプロデュース。ムーディーなサックスと共に始まるラブ・バラード。スロウ系ではコレが一番好き。

「Reach Out For Me」
Jerry Butler/John L. Usry, Jr.プロデュース。Dionne Warwickのヒットで知られるBurt Bacharach/Hal David作品をカヴァー。オリジナルはLou Johnsonヴァージョン。当ブログではDionne Warwickをはじめ、Michael HendersonThe CarnivalLyn Collinsのカヴァーも紹介済みです。お馴染みの名曲を軽快なメロウ・ダンサーで聴かせてくれます。なかなか秀逸なカヴァーだと思います。

「We've Got This Feeling Again」
Dexter Wanselプロデュース。「Don't Be An Island」に続き女性シンガーDebra Henryをフィーチャー。AOR好きの人も気に入るであろうアーバン・メロウ・ミディアムです。

「Angel Face」
Gamble & Huffプロデュース。ベテランならではのセクシーな語り口にグッとくるラブ・バラード。Gamble & Huffとのタッグらしい1曲に仕上がっているのでは?

「The Best Love I Ever Had (Slow Version)」
Gamble & Huffプロデュース。「The Best Love I Ever Had (Up Tempo Version)」のスロウ・ヴァージョン。個人的にはアップ・ヴァージョンの方が好き。

Jerry Butlerの他作品もチェックを!

『The Ice Man Cometh/Ice on Ice』(1968年/1969年)


Jerry Butler & Jerry Peters『Melinda』(1972年)


『Love's on the Menu/Suite for the Single Girl』(1976年/1977年)


Thelma Houston & Jerry Butler『Thelma & Jerry/Two to One』(1977年/1978年)


『Nothing Says I Love You Like I Love You』(1978年)
posted by ez at 00:08| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月03日

Genobia Jeter『Genobia』

ゴスペル仕込みの女性アーバン・ソウル☆Genobia Jeter『Genobia』

発表年:1986年
ez的ジャンル:ゴスペル出身系N.Y.アーバン・ソウル
気分は... :行雲流水・・・

ゴスペル仕込みのアーバン・ソウル・アルバムGenobia Jeter『Genobia』(1986年)です。

Genobia JeterはワシントンD.C.出身の女性ゴスペル/ソウル・シンガー。

Savoy Recordsと契約し、『Heaven』(1980年)、『Things Have Got to Get Better』(1981年)という2枚のゴスペル・アルバムをリリース。その後、RCAからリリースしたソウル・アルバムが本作『Genobia』(1986年)です。

プロデュースはHubert Eaves IIIRobert Byron WrightWayne BrathwaiteLesette WilsonMeli'sa Morgan

アルバムには後に夫となる男性ソウル・シンガーGlenn Jonesが4曲で参加し、さらにソングライティングにも関与しています。

それ以外にDoc Powell(g)、Edward Moore(g)、Howard King(ds)、V.Jefrey SmithThe Family Stand)(back vo)、James "D-Train" Williams(back vo)、Cindy Mizelle(back vo)、Audrey Wheeler(back vo)等のミュージックが参加しています。

Glenn Jonesとのデュエット「Together」「All Of My Love」というシングルにもなったバラード2曲がハイライト。

アーバン・ソウル好きには「Blessing In Disguise」「Sunshine」もオススメ。

Hubert Eaves III/James "D-Train" Williams絡みの「Peace Of Mind」「I Just Want What's Mine」、クラブプレイを意識した「We Got Love」といったダンサブル・チューンも悪くありません。

ゴスペル仕込みのGenobiaのヴォーカルとアーバンなメロウ・サウンド/エレクトリック・ファンクが調和した充実作です。

全曲紹介しときやす。

「Sunshine」
Wayne Brathwaiteプロデュース。80年代半ばらしいサウンド・プロダクションによるアーバン・ソウルがオープニング。ブラコン好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=1ttQoWp-W04

「Peace Of Mind」
Hubert Eaves IIIプロデュース。Hubert Eaves III/James "D-Train" Williams作&アレンジ。打ち込みサウンドによるエレクトリック・ファンク調のアーバン・ディスコ・ブギー。 "D-Train" 好きの人は気に入るのでは?Glenn Jonesがバック・ヴォーカルで参加。
https://www.youtube.com/watch?v=Kr1HC8Ymb70

「Together」
Robert Byron Wrightプロデュース。Glenn Jonesとのデュエット。シングルにもなった本作のハイライト。Jon Lind/Martin Pageというヒット・メイカー・コンビによるソングライティングも強力です。良い楽曲、良いヴォーカルが揃った感動的なラブ・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=uJBMwmXlrIo

「Blessing In Disguise」
Wayne Brathwaiteプロデュース。Mark Riveraのムーディーなサックスと共に始まるアーバン・メロウ・ソウル。Glenn Jonesがバック・ヴォーカルで参加。
https://www.youtube.com/watch?v=sFlY0Rltank

「I Just Want What's Mine」
Hubert Eaves IIIプロデュース。Hubert Eaves III/James "D-Train" Williams作&アレンジ。Genobiaの躍動するヴォーカルと打ち込みダンサブル・サウンドが意外とマッチしています。Ed "Tree" Mooreのギターも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=bS5L4K2gQGA

「We Got Love」
Robert Byron Wrightプロデュース。Glenn Jonesもソングライターの一人として名を連ねています。クラブプレイを意識したアンダーグラウンド感のあるダンサブル・チューン。これがなかなかクセになります。
https://www.youtube.com/watch?v=0GZAkrApIFQ

「All Of My Love」
Lesette Wilson/Meli'sa Morgan作&プロデュース。この曲もシングルになりました。クワイエット・ストームな魅力があるミディアム・バラード。ゴスペル仕込みのGenobiaのヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ux1Qvscf9pM

Mndsgn「SPCURRY」のサンプリング・ソースとなっています。
Mndsgn「SPCURRY」
 https://www.youtube.com/watch?v=kI3jaYxcXQg

「Take A Look」
Robert Byron Wrightプロデュース。
Aretha Franklinのカヴァー。オリジナルは『Soul Sister』(1966年)収録。ラストはゴスペル・フィーリングたっぷりに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Dh4JizIOQIs

あっという間に11月・・・
ずるずるいかずに、日々を丁寧に過ごそう!
posted by ez at 00:54| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月29日

Francisco Mora Catlett『Mora!』

『Mora!』、『Mora! II』の2in1CD☆Francisco Mora Catlett『Mora!』

録音年:1987年
ez的ジャンル:ラテン・スピリチュアル・ジャズ/ブラジリアン・ジャズ
気分は... :コンプリート!

今回はラテン・スピリチュアル・ジャズ作品、Francisco Mora Catlett『Mora!』です。

Francisco Mora Catlettは1947年ワシントンD.C.で生まれのメキシコ系アメリカ人ドラマー。

The Sun Ra Arkestraのメンバーとして活動し、その後デトロイトに移住。1987年には自主制作で初リーダー作『Mora!』をリリースしています。

また、Carl Craig率いるInnerzone Orchestraのメンバーにもなり、当ブログでも紹介した名盤『Programmed』(1999年)にも参加しています。

本作は『Mora!』(1987年)とその続編『Mora! II』の2枚を収めた2in1CDです。

『Mora!』(1987年)の直後にレコーディングされた『Mora! II』は、長いことお蔵入りとなっていましたが、2005年に『River Drum』としてリリースされていました。

今年、Far Out Recordingsから『Mora!』『Mora! II』がアナログ再発され、同じタイミングで今回の2in1CDもリリースされました。

ちなみに『Mora! II』のジャケはこんな感じ。

『Mora! II』(1987年) ※アナログ盤


プロデュースはFrancisco Mora Catlett自身。

Francisco Mora Catlett(ds、per)以下、Rodney Whitaker(contrabass)、Kenny Cox(p)、Sherman Mitchell(tp、fl、oboe)、John Douglass(tp)、Marcus Belgrave(tp)、Vincent Bowens(ts、fl)、Alex Harding(bs、bass clarinet)、Alberto Nacif(steel ds、per)、Emile Borde(steel ds、per)、Jerome Le Duff(berimbau、per)、Teresa Mora(vo、per)等がレコーディングに参加しています。

この2作品を象徴するラテン・スピリチュアル・ジャズ「Afra Jum」、アフロ・キューバン・リズム×スティール・ドラムな「Rumba Morena」、サンバ・ジャズな「Samba De Amor」「Samba "Conga Do Amor"」、Teresa Moraのヴォーカルをフィーチャーしたブラジリアン・ジャズ・ダンサー「Amazona」、ミステリアスなラテン・スピリチュアル「El Moro」、スティール・ドラムが映えるカリビアン・ジャズ「Old Man Joe」あたりがおススメです。

再評価の高いスピリチュアル・ジャズの異色作をぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Prelude Welcome」
ジャングルの森林をイメージさせるパーカッシヴなプレリュード。
https://www.youtube.com/watch?v=stMkIyhHBFs

「Afra Jum」
本作を象徴する12分近くのラテン・スピリチュアル・ジャズ。ソウルフルでスピリチュアルでアフロ・キューバンなジャズ・ワールドに魅了されます。UK次世代ジャズ好きの人あたりも気に入る演奏なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=I0wOp4oVJF8

「Rumba Morena」
Franciscoの妻、Teresa Moraのヴォーカルと共に始まるパーカッシヴなアフロ・キューバン。後半のアフロ・キューバン・リズム×スティール・ドラムな感じもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ST0A82cOgbU

「Five AM」
ここではラテン/アフロ・キューバンを封印し、ストレート・アヘッドなジャズを小気味よく演奏しています。Moraのパワフルなドラミングを堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=WPJ4ecDyE7U

「Samba De Amor」
ビリンバウの音色とTeresa Moraのヴォーカルが妖しげな雰囲気を醸し出すイントロから一転、Airto Moreiraあたりを彷彿させるグルーヴィーなサンバ・ジャズが展開されます。クラブジャズ好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=wPqBLI2f3BI

「Cultural Warrior」
壮大なスケールを感じる、9分半近くのスピリチュアルなバラード。汎アメリカ的な歴史が刻まれたジャズ演奏といった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JuqZeSFy7z4

「Epilogue Conga "Hasta La Vista"」
コンガが鳴り響くパーカッシヴなエピローグ。
https://www.youtube.com/watch?v=vxUybZrUE5Y

ここまでが『Mora!』。これ以降が『Mora! II』

「Afra Jum」
『Mora!』にも収録されていた「Afra Jum」のパート2。ダイナミックなホーン・アンサンブルが印象的なラテン・スピリチュアル・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3mtrDfzx_mg

「Amazona Prelude "Dawn"」
ストリングスも入った美しいスピリチュアル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=XE4ViwD8VuE

「Amazona」
Teresa Moraのヴォーカルをフィーチャーしたブラジリアン・ジャズ・ダンサー。Teresa Moraの艶やかなヴォーカルを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=sSawAZKKAmU

「Samba "Conga Do Amor"」
タイトルの通り、リズミックなサンバ・ジャズ。ブラジリアン・モードのアッパー感がいいですね。スティール・ドラムのアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=K6lQQN3TLrU

「El Moro」
ミステリアスなラテン・スピリチュアル。ミュート・トランペットの音色がフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=6bZ9uPz4ZY8

「Old Man Joe」
スティール・ドラムの音色が映える軽快なカリビアン・ジャズ。開放的な雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=_bmXzOa6COs

「Por Que Paro」
子供の声を織り交ぜた短い即興演奏。
https://www.youtube.com/watch?v=3E2aDJnuyjM

「Afra Jum」
ラストは「Afra Jum」のパート3。躍動するスピリチュアル・ジャズといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XDU_DfHjILs

『World Trade Music』(1998年)
posted by ez at 02:47| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする