2023年03月01日

Sparkle『Sparkle』

R. Kellyプロデュースによるデビュー・アルバム☆Sparkle『Sparkle』

発表年:1998年
ez的ジャンル:甘く切ない系女性R&B
気分は... :作品に罪はない・・・

今回は女性R&BシンガーSparkleのデビュー・アルバム『Sparkle』(1998年)です。

R. Kellyが全面プロデュース&ソングライティングを手掛けた作品です。

近年のR. Kellyといえば、性犯罪者のイメージが強いですが(2022年に性犯罪で禁錮30年の有罪判決を受けた)、これだけ素晴らしい作品を創り上げる才能があるのに・・・残念な限りです。

そのためR. Kelly絡みの作品は取り上げづらい面もありますが、本作の主役であるSparkleとは切り離して考え、取り上げることにしました。

Sparkle(本名:Stephanie Edward)は、1975年シカゴ生まれの女性R&Bシンガー。

デビュー・アルバムである本作『Sparkle』(1998年)は、R. KellyのレーベルRockland Recordsからリリースされ、USアルバム・チャート第3位、同R&Bアルバム・チャート第2位の大ヒットとなりました。

その後、2ndアルバム『Told You So』(2000年)をリリースしますが、前作ほどの商業的成功を収めることはできませんでした。

R. Kellyプロデュースの女性R&Bシンガーといえば、みなさんAaliyahを想起すると思いますが、本作『Sparkle』R. Kellyのプロデュース力を見せつけてくれる女性R&Bアルバムに仕上がっています。

シングルになった「Be Careful」「Time To Move On」Minnie Ripertonの名曲をカヴァー「Lovin' You」Cam'ronらをフィーチャーした「Good Life」あたりが目立つかもしれません。

個人的には「Lean On Me」「What About」「Turn Away」「Plenty Good Lovin'」あたりもオススメです。

Aaliyah好き、甘く切ない女性R&B好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Good Life」
Cam'ron, Natureをフィーチャー。Chic「Good Times」をサンプリングしたダンサブルなオープニングです。Poke And Toneがミックスを担当しています。
https://www.youtube.com/watch?v=IdcOGe-d6vM

「Time To Move On」
アルバムからの2ndシングル。Eddie Kendricks「Intimate Friends」をサンプリングしたミディアム・グルーヴ。ビートを効かせつつメロディアスに聴かせてくれる90年代後半らしい仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=U6KL5wMp-oE

「Lean On Me」
R. Kellyらしいミディアム・バラード。Aaliyah好きの人も気に入りそうな甘く切ないラブ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=kdeUNGzjez8

「I'm Gone」
アコースティックな質感のミディアムをSparkleがしっとりと歌い上げます。ここでも甘く切ない感じがたまりません。この感じが90年代なんですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=taROFv-Xz5U

RajiTheOne「#TourLife」のサンプリング・ソースとなっています。
RajiTheOne「#TourLife」
 https://www.youtube.com/watch?v=tdg0B0cPYV8

「Turn Away」
少しアブストラクトなヒップホップ・ソウルといった感じの仕上がりがいいですね。グッとオトナな雰囲気のヒップホップ・ソウルになっているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UIAD0WTl9vo

「What About」
オーセンティックな雰囲気のなかにR. Kellyらしい雰囲気を織り交ぜたバラード。Sparkleが歌いすぎず、切ない歌声に終始しているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NBEdlZqTqUg

「Be Careful」
アルバムからのリード・シングルはR. Kellyとのデュエット。余計なものを削ぎ落とした引き算の美学を感じるバラードで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-SMHfZoIWgg

「Nothing Can Compare」
雨や雷の効果音入りの哀愁ミディアム。キュートながらも抑えたトーンのSparkleの切々とした歌声がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=KEaecs_YqaU

「Quiet Place (Prelude)」
インタールード的な小曲。

「Lovin' You」
Minnie Ripertonの名曲をカヴァー(Minnie Riperton/Richard Rudolph作)。オリジナルはアルバム『Perfect Angel』(1974年)収録。本ヴァージョンはオリジナルの雰囲気を受け継いだ正統派カヴァーですが、Sparkleならではのキュートな切なさがあるヴォーカルがメロウなエレピ&ギターとよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=xzFPX5fnNTY

「Straight Up」
甘く切ないモードのミディアム。ここでもSparkleの歌いすぎない切ないヴォーカルの魅力を満喫できます。さり気なくStevie Wonder「All I Do」のフレーズが引用されているのも好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=mtVaAhYAR5o

「Vegas」
Rocklandのレーベルメイトである女性ラッパーStringsをフィーチャー。少しダークトーンのヒップホップ・ソウルで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=uPvw7hqQ3GI

「No Greater (Prelude)」
終幕に向けた繋ぎの1曲といった雰囲気の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=nWIh0V3GscQ

「Play On」
少しアブストラクトなビートとSparkleのキュートで儚いヴォーカルがよくマッチしたR&Bグルーヴ。ここでも抑えたトーンの仕上がりが功を奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ysSTn5u6Ma0

「Plenty Good Lovin'」
ラストも本作らしい少しアブストラクトなビートのメロウR&Bグルーヴで締め括ってくれます。ヒップホップ・ソウルをアブストラクトな方向性で成熟させた感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=qdUZY-ehu98

ご興味がある方は2ndアルバム『Told You So』(2000年)もチェックを!

『Told You So』(2000年)
posted by ez at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年12月28日

Straight Company『So Excited-Acapella』

アカペラの魅力!☆Straight Company『So Excited-Acapella』
straight company so excited-acapella.jpg
発表年:1993年
ez的ジャンル:アカペラ・ゴスペル/R&B
気分は... :タイトルに偽りなし

大晦日は毎年恒例『ezが選ぶ2022年の10枚』を投稿するつもりです。

その前の通常投稿は今回が年内ラストとなります。

セレクトしたのはアカペラ・ゴスペル/R&B作品Straight Company『So Excited-Acapella』(1993年)です。

正直、このStraight Company『So Excited-Acapella』というグループのプロフィールについて殆ど知りません。本作の後にさらにアルバム『Plugged In』(1996年)をリリースしています。

本作におけるメンバーは、Jesse MurrahVette WatkinsMarc ClemonsKim MurrahTierra WatkinsGeorge GeeJeff Murrahという女性2名、男性5名の計7名。

プロデュースはBill BaumgartRobert White JohnsonDan ClearyBill CuomoDon Koch

Jackie DeShannonのカヴァー「Put A little Love In Your Heart」「Death Ain't No Big Deal」以外はオリジナルです。

まさにタイトルに偽りなしのエキサイティングなアカペラ作品です。

アカペラ・ゴスペル/R&Bの魅力を余すことなく伝えてくれるなかなか貴重な1枚だと思います。

また、あまりアカペラを意識せずともゴスペル/R&B好きの人であれば十分楽しめると思います。

全曲紹介しときやす。

「So Excited」
タイトル曲はポップ・ソウル風味。ソウル・コーラス・グループ好きの人であれば気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=SU1Me0YAf8Q

「Find It In Your Heart」
ソウルフルなビューティフル・バラード。ムーディーな語りも入る胸キュンな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4c8TEh8xwiw

「I'll Take The Pain」
なかなかキャッチーで聴きやすい1曲。美しいヴォーカル・ワークと甘く切ない雰囲気にヤラれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TcsALUT9LRw

「Put A little Love In Your Heart」
Jackie DeShannonのカヴァー(Jackie DeShannon/Jimmy Holiday/Randy Myers作)。オリジナルはアルバム『Put A Little Love In Your Heart』(1969年収録)。素晴らしいアカペラでポップに弾けている感じがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Tg34PEiHbeM

「Don't Look Back」
ダンサブルな仕上がり。軽快なヴォーカルでダンサブル感を演出するのはお見事。
https://www.youtube.com/watch?v=LVA9xK8FydQ

「Taff Zali」
アカペラ・コーラスの魅力が詰まった1曲。メンバー全体のリラックスした雰囲気もいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sycjG0C_Ug4

「To My Love」
メロディアスなR&B好きの人であれば、気に入りそうなバラード。この時期のR&Bテイストをうまく取り込んでいます。
https://www.youtube.com/watch?v=rmH_h8H4ahs

「Death Ain't No Big Deal」
Lee Domann作品のカヴァー。少しブルージーな雰囲気もあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=1fKrAUi0iBs

「On Your Mind」
抑えたトーンのコーラス・ワークにグッとくるメロウ・バラード。聴いているだけで心が浄化されていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=EpysV1QW3t4

「Jesus Is Coming」
ラストはゴスペル・グループらしいアカペラで厳かに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dYn-zI4Q5HI

大晦日の『ezが選ぶ2022年の10枚』もお楽しみに!
posted by ez at 14:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月28日

Big Bub『Comin' At Cha』

元Todayメンバーの1stソロ☆Big Bub『Comin' At Cha』
big bub comin' at cha.jpg
発表年:1992年
ez的ジャンル:NJS/アーバンR&B
気分は... :アポロンかディオニュソスか・・・

TodayのメンバーBig Bubのソロ・デビュー・アルバム『Comin' At Cha』(1992年)です。

Big Bub(本名:Frederick Lee Drakeford)は、80年代後半から90年代初頭に活動していたMotown所属の男性R&BグループTodayの元メンバー。

当ブログでも紹介したTodayは、NJSブームの立役者となった人気グループGuyの弟分的グループであり、デビュー・アルバム『Today』(1988年)はTeddy Rileyがプロデュースしていました。

その後、2ndアルバム『The New Formula』(1990年)をリリースしますが、1991年にグループは解散してしまいます。

その後、Big Bubはソロ転向し、『Comin' At Cha』(1992年)、『Timeless』(1997年)、『Never Too Late』(2000年)といったアルバムをリリースしています。

ソロ・デビュー・アルバムとなる本作『Comin' At Cha』(1992年)はEastWest Records Americaからのリリース。

メイン・プロデュースはDown Low Productions
それ以外にDJ WildstyleThe FlexDinky Binghamがプロデュースしている曲もあります。

前半はNJSなダンサブル・チューン、後半はアーバンなスロウのオンパレードという、この時代らしい構成です。

この構成の場合、アルバム通しで聴くと、メリハリに欠けて単調に聴こえるケースも少なくないのですが、本作は全くダレることなく最後まで聴き切ることができます。

巧いけれども、力んで歌いすぎないBig Bubのヴォーカル・スタイルと声質が僕の嗜好にフィットしているのだと思います。

前半であれば、「I Don't Mind」「Talk Dirty」「Hittin Skinz」、後半であれば、「Tellin' Me Stories」「Work It Out」「Take My Heart」あたりがオススメです。

90年代R&B/NJS好きの人であれば、かなり楽しめる1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Big Bub Intro」
The Bad Elfのラップを交えたイントロ。The Emotions「Blind Alley」Big Daddy Kane「Warm It Up, Kane」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=hvYtpHFrGvQ

「I Don't Mind」
シングルにもなったキャッチーなNJS。本作のハイライトといえばコレかもしれませんね。Five Stairsteps「Don't Change Your Love」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=GxSAk7WPHJY

「I Want U 4 Me」
Big Bootyのラップ入りのダンサブル・チューン。この時代にありがちなスタイルですが、なかなかキャッチーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=eN9_d5ahcrU

「Touch Me」
EastWest Records Americaのレーベル・メイトである女性ラッパーYo-Yoも参加。The Headhunters feat. Pointer Sisters「God Make Me Funky」、Brass Construction「Movin'」をサンプリングしたダンサブル・トラックです。少しダークなアクセントがあるのがいいですね。James Brown「I'm a Greedy Man」、「The Payback」ネタも使っています。
https://www.youtube.com/watch?v=3Oe6LRJlj4Q

「Hittin Skinz」
ダンサブルながらもBig Bubのヴォーカルを大切にしているのがいいですね。Big Bubの歌も力まず軽やかな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=iw6ZTfkohQ8

「Talk Dirty」
このトラックもかなりキャッチーですね。軽くラテン・フレイヴァーを効かせているのが僕好み。ESG「UFO」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=bldVxwXkyZ8

「Tellin' Me Stories」
この曲もシングルになりました。オーセンティックな魅力がある絶品スロウ。楽曲の良さとBig Bubの声質の良さが噛み合っています。
https://www.youtube.com/watch?v=4U_wH8ol_IQ

「Work It Out」
このトラックはThe Flexプロデュース。感動が込み上げてくる素敵なバラード。「Tellin' Me Stories」からの流れがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=75I4jcBFyKo

「Take My Heart」
女性コーラスも加ったアーバン・ナイトなスロウ。80年代ブラコンの香りも残っている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=R5d-3RP01oI

「Simon Sez」
アーバン・サウンドとBig Bubの声質がマッチしたスロウ。女性コーラスも加わったヴォーカル・ワークがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=B56OyaZeWsI

「24/7 (Good Lovin')」
ラストもアーバン・モードのセクシーなスロウで締め括ってくれます。熱唱しても力みすぎないのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ry7JaYlx10o

『Timeless』(1997年)


『Never Too Late』(2000年)
big bub never too late.jpg

Today『Today』(1988年)
Today

Today『The New Formula』(1990年)
New formula
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2022年08月03日

Snowboy & The Latin Section『Mambo Rage』

グルーヴィーなアフロ・キューバン・ジャズ☆Snowboy & The Latin Section『Mambo Rage』

発表年:1998年
ez的ジャンル:アシッド・ジャズ系UKラテン・ジャズ
気分は... :猛暑と激辛料理!

UKのラテン・パーカッション奏者Snowboy『Mambo Rage』(1998年)です。

Acid Jazzを代表するラテン・パーカッション奏者Snowboyについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Descarga Mambito』(1991年)
 『Afro Cuban Jazz』(2000年)
 『New York Afternoon』(2016年)

本作はアシッド・ジャズを通過するなかで洗練されたSnowboyならではのアフロ・キューバン・ジャズ/ラテン・ジャズを満喫できます。

アフロ・キューバン・ジャズ/ラテン・ジャズ×グルーヴィー・オルガン・ジャズな感じが僕好み。

レコーディング・メンバーはSnowboy(congas、back vo)以下、Dave Pattman(bongos、congas、per)、Davide Giovannini(ds、timbales、vo)、Paul Taylor(tb)、Nico Gomez(b)、Neil Angilley(org、el-p)、Alex Wilson(org、el-p)、Paul Jayasinha(tp)、Gary Plumley(ts)という8名。

プロデュースはSnowboy自身。

人気曲「The New Avengers」をはじめ、「Half Step」「Sesenta Y Uno」「Time, Gentlemen, Please」あたりが僕のお気に入り。

軽快かつグルーヴィーなアフロ・キューバン・ジャズ/ラテン・ジャズで猛暑を乗り切りましょう!

全曲紹介しときやす。

「Mambo For Max」
Snowboy作。軽快なラテン・パーカッションのリズムが心地よいオープニング。こういうインストのアフロ・キューバン・ジャズでも野暮ったくならずモダンに聴かせてくれるのがSnowboyの魅力ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=MR_QnXWvq64

「Sesenta Y Uno」
Dave Pattman作。これも基本は開放的なアフロ・キューバン・ジャズですが、ハモンド・オルガンが加わっていることで、よりダンシング・ジャズ・フィーリングが増しています。
https://www.youtube.com/watch?v=SwHH_Ppr0Fg

「Half Step」
Nico Gomez作。作者Nico Gomezの格好良いベースラインと共に始まります。ラテン・ジャズ×モッド・ジャズなグルーヴにグッときます。「The New Avengers」と並ぶ僕のお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=Fg7il5yDNNk

「Tierra Va Temblar」
Davide Giovannini作。デスカルガ的な楽しさのあるエキサイティングな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=tOzQi9jdMh8

「Mambo Rage」
Jake Le Mesurier作。タイトル曲はSnowboyのコンガをより感じられるスリリングでモダンなマンボに仕上がっています。Snowboy

「The New Avengers」
Laurie Johnson作品のカヴァー。本作ハイライトと呼べるグルーヴィー・ラテン・ジャズ。グルーヴィーなオルガン、推進力のあるベースライン、軽快なラテン・リズム、開放的なホーン隊が相まったSnowboyらしいサウンドを聴かせてくれます。モッドな格好良さがあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OckC8YFTfqQ

「Time, Gentlemen, Please」
Snowboy作。グルーヴィー・オルガン・ジャズとラテン・ジャズのいいとこ取り。このあたりがSnowboyのセンスですね。

「The S.P.」
Nico Gomez作。コンパクトに各プレイヤーがソロを聴かせてくれるダンシング・ラテン・ジャズ。

「Cloudburst」
Leroy Kirkland/Jimmy Harris作。当ブログでも紹介したLambert, Hendricks & Rossヴァージョンでお馴染みの1曲。当ブログではPointer Sistersのカヴァーも紹介しています。ここではコミカルな雰囲気も取り入れたパーティー・ラテン・ジャズで楽しませてくれます。

他のSnowboy作品もチェックを!

『Ritmo Snowbo』(1989年)
Ritmo Snowbo

『Descarga Mambito』(1991年)
Descarga Mambito

『Something's Coming』(1993年)
Something's Coming

『Pitbull Latin Jazz 』(1995年)


『M.F.O.S. - Many Faces of Snowboy』(1996年)
メニー・フェイシス・オブ・スノーボーイ

『Afro Cuban Jazz』(2000年)
snowboy & the latin section afro cuban jazz.jpg

『Para Puente』(2002年)
Para Puente

『New Beginnings』(2004年)
New Beginnings

『Communication』(2008年)
Communication

『New York Afternoon』(2016年)
New York Afternoon
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2022年06月29日

Vinicius Cantuaria『Amor Brasileiro』

Nana Vasconcelosとの共演。N.Y.での第二弾アルバム☆Vinicius Cantuaria『Amor Brasileiro』

発表年:1998年
ez的ジャンル:N.Y.感覚ブラジル音楽
気分は... :簡にして要を得る・・・

ブラジルの男性シンガー/ギタリスト/ドラマーVinicius Cantuaria『Amor Brasileiro』(1998年)です。

1951年、ブラジル、アマゾナス州マナウス出身、現在はN.Y.在住のVinicius Cantuariaについて、当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 『Sol Na Cara』(1996年)
 『Vinicius』(2001年)
 『Silva』(2005年)
 『Samba Carioca』(2010年)
 『Indio De Apartamento』(2012年)

本作は1994年にN.Y.へ移住したViniciusにとって、本作『Amor Brasileiro』(1998年)は『Sol Na Cara』(1996年)に続くN.Y.移住後の第二弾アルバムとなります。

本作の話題は世界的なパーカッショニスト/ビリンバウ奏者Nana Vasconcelosとの共演です。

プロデュースはVinicius Cantuaria自身とNana VasconcelosおよびSoli

レコーディング・メンバーはVinicius Cantuaria(g、vo、per)、Arto Lindsay(g)、Nana Vasconcelos(per)、Michael Leonhart(tp)。

アルバム全体はシンプルな演奏とViniciusの囁きヴォーカルによるビター・スウィートなブラジリアン・メロウです。

カヴァー6曲、オリジナル4曲の構成ですが、どの演奏もViniciusらしい引き算の美学を感じられるのがいいですね。

猛暑が続きますが、心のクールダウンにピッタリのブラジル作品です。

全曲紹介しときやす。

「Quem Te Viu, Quem Te Ve」
Chico Buarqueの名曲をカヴァー。当ブログではNara LeaoSonia RosaSylvia VrethammarBeto Calettiヴァージョンも紹介済みです。クールなジャズ・サンバですが、エレクトリック・ギターのアクセントがN.Y.レコーディングらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=k_y5QCFEe14

「O Batuque」
Vinicius Cantuaria/Nana Vasconcelos作。『Cymbals』(2007年)でも本曲を取り上げています。Nana Vasconcelosとの共演らしいパーカッシヴなアフロ・サンバ調の仕上がり。生命の鼓動を感じます。

「O Barquinho」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作の名曲「小舟」をカヴァー。『Horse and Fish』(2004年)でも本曲を取り上げています。名曲をサウダージな哀愁メロウで聴かせてくれます。Michael Leonhartのトランペットが雰囲気を盛り上げてくれます。

本曲について、当ブログではElis Regina『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』『Elis Regina in London』『Aquarela Do Brasil』収録の3ヴァージョンやO QuartetoStacey KentTamba TrioHerbie Mann & Tamiko JonesMaysaのカヴァーを紹介済みです。

「Procissao」
Gilberto Gil作。作者Gilberto Gilのヴァージョンは『Louvacao』(1967年)および『Gilberto Gil(邦題:日曜日の公園で)』(1968年)に収録されています。Viniciusは『Horse and Fish』(2004年)でも本曲を取り上げています。余白をうまく使った土着ムードのアフロ・ブラジリアンに仕上がっています。この味わい好きです。

「So Danco Samba」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。お馴染みの名曲をカヴァー。『Vinicius canta Antonio Carlos Jobim』(2015年)でも本曲を取り上げています。ビター・スウィートな「So Danco Samba」で楽しませてくれます。この演奏にも引き算の美学を感じます。Michael Leonhartのトランペットもシブいです。

本曲について、当ブログではSergio Mendes & Brasil'66Wanda Sa(Wanda De Sah)Roberto MenescalGimmicksJazzlife SextetStan Getz & Luiz BonfaPeter FesslerTill BronnerA TresCharlie ByrdSergio MendesTamba TrioClare FischerBruno Battisti D'AmarioJoyce & Toninho Hortaのカヴァーを紹介済みです。

「Sao Joao Xango Menino」
Gilberto Gil/Caetano Veloso作。Caetano/Gal/Gil/Bethaniaによるオリジナルは『Doces Barbaros』(1976年)に収録されています。当ブログではMaria De Fatimaのカヴァーも紹介済みです。Nana Vasconcelosの叩くリズムが腹に響く、ミステリアスなアフロ・ブラジリアンに仕上がっています。

「Labrea」
Vinicius Cantuaria作。シブ〜いボッサ・チューン。派手さはありませんが、さりげない魅力があります。

「Amor Brasileiro」
Vinicius Cantuaria作。Viniciusの華麗なギター・プレイを満喫できるタイトル曲。『Tucuma』にも別ヴァージョンが収録されています。シンプルかつ幻想的なアコースティック・メロウの本ヴァージョンはかなり僕好み。

「Cliche Do Cliche」
Vinicius Cantuaria/Gilberto Gil作。Gilberto Gilとの共作。Gilberto Gilのオリジナルは『Dia Dorim Noite Neon』(1985年)に収録されています。Viniciusは『Nu Brasil』(1986年)、『Vinicius』(2001年)でも本曲を取り上げています。さり気ないですが、クールに疾走する素敵な哀愁メロウに仕上がっています。

「Minha Geisha」
Vinicius Cantuaria/Arto Lindsay作。作者Arto Lindsayもギターで参加。ノイジー&アヴァンギャルドなアクセントでN.Y.レコーディングらしさを感じさせます。

他のVinicius Cantuaria作品もチェックしてみて下さい。

『Vinícius Cantuaria/Gavea de manha』(1982/83年) ※2in1CD


『Siga-me』(1985年)


『Sol Na Cara』(1996年)
Sol Na Cara

『Tucuma』(1999年)
トゥクマ

『Vinicius』(2001年)
Vinicius

『Horse and Fish』(2004年)
Horses & Fish

『Silva』(2005年)
Silva

『Cymbals』(2007年)
Cymbals

『Samba Carioca』(2010年)
サンバ・カリオカ

Vinícius Cantuaria & Bill Frisell『Lagrimas Mexicanas』(2011年)


『Indio De Apartamento』(2012年)
アパート暮らしのインヂオ(Indio de apartamento)

Ricardo Silveira & Vinícius Cantuaria『RSVC』(2013年)


『Vinicius canta Antonio Carlos Jobim』(2015年)


Jesse Harris & Vinícius Cantuaria『Surpresa』(2021年)
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