2023年05月31日

Jazzhole『Poet's Walk』

成熟を感じる5th☆Jazzhole『Poet's Walk』

発表年:2006年
ez的ジャンル:N.Y.ジャジー&ソウル・バンド
気分は... :抑えたトーンで・・・

今回はN.Y.出身のAcid JazzグループJazzholeの5thアルバム『Poet's Walk』(2006年)です。

Marlon SaundersWarren RosensteinJohn Pondelらを中心としたユニットThe Jazzholeの紹介は、デビュー・アルバム『The Jazzhole』(1994年)、『...And The Feeling Goes Round』(1995年)に続き2回目となります。

デビュー当初は、生音ジャズとHip-Hopビートを融合させたAcid Jazzバンドというイメージでしたが、5thアルバムとなる本作『Poet's Walk』(2006年)はかなり落ち着いた成熟したバンドという印象を受けました。基本はジャズとソウルですが、ブラジル音楽、レゲエ等のエッセンスも取り入れているトラックもあります。

本作のメンバーは、Mark Robohm(ds)、David Inniss(b)、John Pondel(g)、David Sancious(key)、Daniel Sadownick(per)、Peter Mark(per)、Marlon Saunders(vo)という7名。

それ以外にAhmed Best(ds、b、el-p)、Dave Binney(sax)、Michal Cohen(vo)、Warren Rosenstein(clavinet、prog、syn)、David Whitworth(back vo)、Billy Baker(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

本作で印象的なのが、「Lowdown」Boz Scaggs)、「Do It Right」The S.O.S. Band)という有名曲カヴァー2曲。ただし、2曲ともオリジナルを雰囲気を受け継ぐものではなく、派手さはなくともJazzholeならではのカヴァーに仕上げています。

それ以外のトラックも、派手さはありませんが、抑えたトーンのシブい魅力にグッときます。

成熟したJazzholeを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Poet's Walk」
落ち着きのあるジャジー&メロウなインストがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=7lydX31osEM

「All The Ways」
Marlon Saundersのビターなソウルフル・ヴォーカルがいい感じのメロウなミディアム・グルーヴ。派手さはありませんが、このシブさがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=P0arJ1vKstI

「Jonesing」
軽快ながらも抑えたトーンのヴォーカル&演奏が印象的です。その分、伸びやかなサックス・ソロが目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=89gSMVZiCsQ

「Lowdown」
Boz Scaggs、1976年の大ヒット曲をカヴァー(Boz Scaggs/David Paich作)。名曲カヴァーですが、ここでも本作らしくシブいトーンでカヴァーしています。予備知識がなければ、「Lowdown」だと気づかない人もいるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=NH5iAr2mQlo

「One More Time」
本作らしい抑えたトーンのファンキー・メロウ。逆にMarlon Saundersのソウルフル・ヴォーカルを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=-O09KqapeAY

「It Would Have Been Enough」
Michal Cohenの女性ヴォーカルが加わり、Marlon Saundersとデュエットするボッサ・メロウ。ボッサ好きの僕には嬉しい1曲。John Pondelのメロウ・ギターにも注目です。
https://www.youtube.com/watch?v=w-zz7nyYdnU

「The Slipping Of Time」
John Pondelのアコースティック・ギターをバックに、Marlon Saundersが切々と歌い上げるメロウなラブソング。シンプルだかこそグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=3228NuDgHkI

「Do It Right」
The S.O.S. Band、1980年の大ヒット曲「Take Your Time (Do It Right)」をカヴァー(Sigidi Abdullah/Harold Clayton作)。お馴染みのダンス・クラシックをブラジリアン・フレイヴァーのメロウ・チューンで聴かせてくれます。一筋縄でいかないところがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GGyDG9jepzE

「Timeless」
アンプラグドな質感が印象的なメロウ・チューン。さり気なさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qKk3Yo148xo

「All The Ways (Dub)」
「All The Ways」のインスト・ヴァージョン。タイトルにあるようにダビーな雰囲気が漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=vfD95RC1Jo8

興味のある方はThe Jazzholeの他作品もチェックを!

『The Jazzhole』(1994年)
Jazzhole

『...And The Feeling Goes Round』(1995年)
And the Feeling Goes Round

『Blackburst』(2000年)
Blackburst

『Circle of the Sun』(2002年)
Circle of the Sun

『Blue 72』(2014年)
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2023年03月29日

Moodymann『Black Mahogani』

人気曲を多数収録☆Moodymann『Black Mahogani』

発表年:2004年
ez的ジャンル:漆黒デトロイト・ハウス
気分は... :別れの季節・・・

デトロイト・ハウス・シーンを長年牽引し続けるMoodymannの5thアルバム『Black Mahogani』(2004年)です。

Moodymann(本名Kenny Dixon Jr.について、当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 『Silentintroduction』(1997年)
 『Mahogany Brown』(1998年)
 『Forevernevermore』(2000年)
 『Silence in the Secret Garden』(2003年)
 『Moodymann』(2014年)

5thアルバム『Black Mahogani』(2004年)は、「Black Mahogani」「Shades Of Jae」「Runaway」(Pitch Black City名義)、「I'm Doing Fine」(Amp Dog Knight名義)といった過去のシングル曲も収録され、Moodymann作品の中でも人気の1枚かもしれませんね。

ソウル、ファンク、ジャズなど取り込んだMoodymann印のブラック・ミュージックを存分に楽しめます。アーバンな雰囲気の聴きやすいトラックがあるかもと思えば、エクスペリメンタルなトラックもあり、その塩梅が絶妙だと思います。

派手さはありませんが、ジワジワくる漆黒のMoodymannワールドに病みつきになります。

全曲紹介しときやす。

「Holiday」
Roberta Sweedのヴォーカルをフィーチャー。The George Benson Quartet「Myna Bird Blues」をサンプリング。土着的リズムと呪術的なミステリアス・ムードが印象的なオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=my8WLDfGudU

「Roberta Jean Machine」
タイトルにもあるように、Roberta SweedのヴォーカルとNorma Jean Bellのサックスをフィーチャー。ジャズとソウルを上手く取り入れた美しくも儚いムードのブラック・ミュージックが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=99hx93HgHKI

「I Need You So Much」
Roberta Sweedのヴォーカルをフィーチャー。Marvin Gaye「Got to Give It Up」をサンプリング。ジャズ・フィーリングのMoodymannワールドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=hfUhIfhwc7I

「Runaway」
Mahogani Music(KDJに続くMoodymannの2ndレーベル)から2002年にPitch Black City(Moodymann) Featuring Roberta Sweed名義でシングル・リリースされたトラック。12分近い長尺です。Roberta Sweedのヴォーカルをフィーチャーし、Norma Jean Bellがサックスで参加しています。本作のハイライトですね。ソウルやジャズのヴァイヴを取り込んだ漆黒のディープ・ハウスを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=7MEh9BXTLww

「I'm Doing Fine」
Mahogani Musicから2002年にAmp Dog Knight(Amp Fiddler)名義でシングル・リリースされたトラック。Amp Dog Knight(Amp Fiddler)がヴォーカルをとります。アーバン・メロウなソウルフル・ハウスは僕好み。Syl Johnson「Is It Because I'm Black」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=_Sl1PFBoSIQ

E-40 feat. Keak Da Sneak「Tell Me When to Go」等のサンプリング・ソースとなっています。
E-40 feat. Keak Da Sneak「Tell Me When to Go」
 https://www.youtube.com/watch?v=2GZbaXdK8Js

「Shades Of Jae」
Moodymannが設立したレーベルKDJから1999年にシングル・リリースされたトラック。Bob James「Spunky」ネタが印象的なファックネスを効かせた漆黒のブラック・ミュージック。Marvin Gaye「Got to Give It Up」もサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=fNXyJooVVk4

「Riley's Song」
いきなりMarvin Gaye「What's Going On」のエンディングのサンプリングで始まるトラック。サウンド・コラージュ的なエクスペリメンタルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=jiXpufDa45w

「Back At Bakers (On Livernois)」
漆黒のメロウネス感がたまらないインスト。繋ぎのうまい2番バッターといった感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=ceKad6t_4S0

「Mahogani 9000」
Curtis Mayfield「Pusherman」ネタのループが印象的なトラック。次曲「Black Mahogani」でサンプリングされたWalter Murphy「Afternoon of a Faun」ネタがここでも挿入されています。一筋縄ではいかないエクスペリメンタルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=3IpzxSvZuHY

「Black Mahogani」
タイトル曲はKDJから1998年にシングル・リリースシングル・リリースされたトラック。前曲から受け継ぐWalter Murphy「Afternoon of a Faun」ネタのループが心地よいアーバンなダンサブル感が魅力のブラック・ミュージック。
https://www.youtube.com/watch?v=I579xnM6ocQ

日本のバンドCro-Magnonがカヴァーしています。
Cro-Magnon「Black Mahogani」
 https://www.youtube.com/watch?v=x35tt2QFLiU

Moodymannの他作品もチェックを!

『Silentintroduction』(1997年)
A Silent Introduction

『Mahogany Brown』(1998年)
マホガニー・ブラウン [名盤1000円]

『Forevernevermore』(2000年)
フォエヴァーネヴァーモア [名盤1000円]

『Silence in the Secret Garden』(2003年)
サイレンス・イン・ザ・シークレット・ガーデン [名盤1000円]

『Black Mahogani II』(2004年)
BLACK MAHOGANI II ( 直輸入盤・帯ライナー付 )

『Moodymann』(2014年)
Moodymann
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2023年01月18日

Fat Jon & Styrofoam『The Same Channel』

エレクトロニカ色を強く打ち出した1枚☆Fat Jon & Styrofoam『The Same Channel』

発表年:2006年
ez的ジャンル:ベルリン産Hip-Hop×エレクトロニカ
気分は... :アップグレード!

アングラ・ジャジーHop-Hopの人気ユニットFive Deezの中核メンバーFat Jonがベルギー出身のアーティストStyrofoamとコラボしたアルバムFat Jon & Styrofoam『The Same Channel』(2006年)です。

USシンシナティ出身のHip-HopアーティストFat Jonについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の6枚

Five Deez
 Five Deez『Koolmotor』(2001年)
 Five Deez『Kinkynasti』(2003年)
 Five Deez『Kommunicator』(2006年)
3582
 3582『Situational Ethnics』(2003年)
Rebel Clique
 Rebel Clique『Unique Connection』(2005年)
 Rebel Clique『Still Curious』(2007年)

本作『The Same Channel』(2006年)は、ドイツ、ベルリンに拠点を移したFat Jonがドイツの人気エレクトロニカ系レーベルMorr Musicの代表的アーティストStyrofoamとタッグを組んだアルバムであり、エレクトロニカ色が前面に打ち出されています。

2人でプロデュース&ソングライティングを手掛け、トラックも2人のみで制作しています。Fat Jonがラップを担当しています。

スペイシー、アブストラクト、ダンサブル、そして哀愁モードのエレクトロニカ・サウンドとHip-Hopのエッセンスを組み合わせた意欲作ですが、エレクトロニカ色が前面に出てくるのでHip-Hopファンの中には戸惑う人もいるかもしれませんね。

個人的にはベルリン産らしいHip-Hop×エレクトロニカのクロスオーヴァーを十分楽しめました。

全曲紹介しときやす。

「Acid Rain Robot Repair」
本作らしいダンサブルなエレクトロニカ・サウンドをバックに、Fat Jonが軽快なフロウを披露するオープニング。スペイシーな雰囲気でアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=--dCE_B_2HU

「Bleed」
不穏な空気に包まれたダーク・トラック。美しくも切ないエレクトロニカ・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=u83liC1_hHE

「Runnin' Circle」
哀愁モードで疾走します。叩きつけるようなビートと哀愁エレクトロニカ・サウンドがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=vpg2yVyNWHU

「Space Gangsta」
本作を象徴するトラック。近未来モードのスペイシー・エレクトロニカ・サウンドとHip-Hopビートの組み合わせがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=kxFAMwRjk0o

「Nervous Inaction」
前曲のスペイシー・エレクトロニカ・サウンドを継承する繋ぎの1曲的なトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=U4HmzFgxmEo

「Upgrade」
エレクトロニカとHip-Hopのバランスが取れたキャッチーなトラック。エレクトロ・ポップなダンサブル感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KcXf3ssca_g

「Scream It Out」
80年代エレクトリック・ファンクのエッセンスを感じるトラック。ヴォコーダー入りなのも僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=Sr-3nYcGhK4

「The Middle」
8分半近くの長尺。哀愁モードのメロディアス・トラック。迷宮の中を夢中で彷徨っているような気分になる音世界です。
https://www.youtube.com/watch?v=oYGBAZXwmMs

「Generic Genes (Spare Parts)」
哀愁モードのトラックに乗るFat Jonのフロウがキマっているトラック。抑えたトーンながらも扇動的なのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=rDjf0_jyBQI

「Upgrade (Grace Period Mix)」
「Upgrade」のThe Grace Periodによるリミックス。オリジナルから一変させたビートレスの叙情的なトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=k_CJ74XFImM

Fat Jon関連の過去記事もチェックを!

Five Deez『Koolmotor』(2001年)
Koolmotor

Five Deez『Kinkynasti』(2003年)
キンキーナスティ

Five Deez『Kommunicator』(2006年)
コミュニケーター

3582『Situational Ethnics』(2003年)
SITUATIONAL ETHICS

Rebel Clique『Unique Connection』(2005年)
Unique Connection by Rebel Clique

Rebel Clique『Still Curious』(2007年)
スティル・キュリアス
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2022年11月09日

Smadj『Smadj Presents S.O.S. Project』

チュニジア人ウード奏者/DJによるプロジェクト☆Smadj『Smadj Presents S.O.S. Project』

発表年:2005年
ez的ジャンル:ブレイクビーツ×汎地中海音楽
気分は... :More for less!

今回は在仏チュニジア人のウード奏者/DJのSmadjによるプロジェクト作品、『Smadj Presents S.O.S. Project』(2005年)です。

SmadjことJean-Pierre Smadjaはチュニジア生まれ、パリを拠点に活動するウード奏者/DJ。

伝統楽器とエレクトリック/クラブミュージックを融合したサウンドで人気を博しています。

本作『Smadj Presents S.O.S. Project』(2005年)は、Smadjがドイツ生まれギリシャ育ちのブズーキ奏者Orhan Osman、ジプシー系クラリネット奏者Savas Zurnaciと結成したプロジェクトS.O.S.(3人のイニシャルがユニット名)によるアルバムです。

イスタンブールの独立レベールDoublemoonからのリリースです。

北アフリカ、トルコ、ギリシャの古典音楽とブレイクビーツを融合させた汎地中海音楽で楽しませてくれます。タブラ調のパーカッションが加わり、インド音楽っぽく聴こえるトラックもあります。

北アフリカ、トルコ、ギリシャの古典音楽と聞いて距離を感じる方もいるかもしれませんが、クラブミュージック好きの人であれば楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Hat」
本作らしい古典音楽とブレイクビーツを融合させたダンサブル・チェーンがオープニング。アフリカ×アジア×ヨーロッパな無国籍感もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=uQCy7RmZML0

「Asma -Grapevine」
エスニック・モードのクラブミュージックといった雰囲気です。タブラ調のパーカッションでインド音楽のエッセンスも感じられます。
https://www.youtube.com/watch?v=SS-wSeVPRjU

「Davet -Invitation」
クラブジャズに伝統楽器の弦の響きを織り交ぜたような雰囲気が僕好み。Schemaあたりのクラブジャズとセットで聴いてもフィットするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=9YUUKZXZYQw

「Bardezum」
Leyli Ashugh作。古典音楽色を強く打ち出したミステリアスな汎地中海音楽が展開されます。薄らとしたエレクトリックなスパイスがいい塩梅です。
https://www.youtube.com/watch?v=vRZ3ftLXYys

「Mes Enfants Cheris」
古典音楽×ドラムンベースな仕上がり。少しダークなミステリアス感もいいですね。Smadjの本領発揮といったトラックなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=DYAI7B1vTLo

「Rumba」
古典音楽を電脳モードでクラブ仕様にしたような仕上がり。このプロジェクトならではのごった煮感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=DhysjE1GrEw

「Selin Icin -For Selin」
ここではエレクトリックを封印し、ウード、ブズーキの美しい響きを前面に打ち出した演奏で魅せてくれます。何処となく和の雰囲気も感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=guFNifnK45o

「Swing Alla Turca」
ドラマティック&ミステリアスな疾走感にグッとくるクラブ仕様のダンス・チューン。古典音楽とクラブミュージックが喧嘩せずに同居しているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cqSpc0-MPik

「Asya -Asia」
タブラ調のパーカッションが加わり、インド×トルコ×ギリシャ×北アフリカのクロスオーヴァーを楽しめる僕好みの演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=4njjOCAJceU

「Bir Demet Yasemen」
ラストはトルコの国民的歌手であったZeki Murenのカヴァー。トルコ歌謡をモダンかつミステリアスな雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SXkIsQBJvuE

ご興味がある方はSmadjの他作品もチェックを!

『New Deal』(2000年)


DuOud『Wild Serenade』(2003年)


『Take It and Drive』(2004年)


DuOud & Abdulatif Yagoub『Sakat』(2005年)


Burhan Ocal & The Trakya All Stars Featuring Smadj『Trakya Dance Party』(2006年)


DuOud『Ping Kong』(2009年)


『Selin』(2009年)


『Spleen』(2015年)
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2022年08月24日

Dwele『Sketches Of A Man』

良質のネオソウル作品☆Dwele『Sketches Of A Man』

発表年:2008年
ez的ジャンル:デトロイト系ネオソウル
気分は... :君子は和して同ぜず・・・

今回はデトロイト出身の男性R&BシンガーDweleの4thアルバム『Sketches Of A Man』(2008年)です。

J Dillaがその才能を認めた男性R&Bシンガー/ソングライター/プロデューサー/マルチ・プレイヤーDwele(本名:Andwele Gardner)の紹介は、『Some Kinda...』(2005年)、『Subject』(2003年)に続き3回目になります。

4thアルバム『Sketches Of A Man』(2008年)は、流行に左右されない、いつもながらのネオソウル・ワールドを楽しめます。

J Dilla逝去後の初アルバムということで、そのあたりの影響もあるかもしれません。Slum Villageもフィーチャリングされています。

メイン・プロデュースはDwele自身。
それ以外にNottzG-1/Joe ArchieMr. Leeもプロデュースを手掛けています。

目立つのはSlum Villageをフィーチャーした「Brandi」Bobby CaldwellのAOR名曲をカヴァー「Open Your Eyes」、シングルにもなった「I'm Cheatin'」、アルバムで最もキャッチーな「Body Rock」あたりですかね。

派手さはありませんが、安定した内容のネオソウル作品です。

全曲紹介しときやす。

「Sketches of a Man" (Intro)」
Dweleプロデュース。ジャジー・フィーリングのタイトル・トラックがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=Lu8fayYdbO4

「Free as a Bird」
Dweleプロデュース。ネオソウルらしい節回しやグルーヴを楽しめるミディアム。ジェントルなさり気なさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=bSsZ14ntal8

「Feels So Good」
Dweleプロデュース。クール&ジャジー&ファンキーなネオソウル・グルーヴ。多重録音によるファルセット・コーラスとの掛け合いもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=DwtE6oSJbLQ

「Blow Your Mind」
Dweleプロデュース。短いながらも雰囲気のあるビューティフル・メロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=ZiXwSbzdCIU

「A Few Reasons (Truth Pt. 2)」
Nottzプロデュース。『Subject』収録の「Truth」のパート2という位置づけのようです。ヴィンテージ・ソウル×ネオソウルな雰囲気が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=YXgeVL7DaQg

「Open Your Eyes」
Dweleプロデュース。Bobby CaldwellのAOR名曲をカヴァー。Common「The Light」のサンプリング・ソースとしてもお馴染みですね。オリジナルは当ブログでも紹介した『Cat In The Hat』(1980年)に収録されています。当ブログではJohn Legendのカヴァーも紹介済みです。お馴染みの名曲をネオソウル・モードでジェントルに聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kBOlGTq66Tc

「Workin' on It」
Dweleプロデュース。ロッキン・モードの小トラック。J Dilla「Workinonit」、J Dilla feat. Madlib and Guilty Simpson「Baby」をサンプリング。
それ以外にもJ Dilla絡みのリリック・ネタが散りばめられています。
https://www.youtube.com/watch?v=5fhoJFnRekc

「Brandi」
Slum Villageをフィーチャー。Slum Village「Go Ladies」のサンプリングも用いています。J Dillaの残した財産を受け継いだネオソウルに仕上がっています。Dweleプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=yQgCGs4_YYw

「5 Dolla Mic」
Dwele/G-1プロデュース。多重ヴォーカルを生かした小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=G2zRzRvySjQ

「I'm Cheatin'」
G-1/Joe Archieプロデュース。シングルにもなりました。Jay Dee feat. Elzhi「Come Get It」をサンプリングしたメロウなネオソウルに仕上がっています。ジワジワと染み渡ってくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nXeXT6FGEls

「You Won't Be Lonely」
Dweleプロデュース。1分にも満たない繋ぎの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=GZXZnMabWM4

「Love Ultra」
Dweleプロデュース。アコギの質感が印象的なラブソング。オーガニックな雰囲気ながらもグルーヴはあくまでネオソウルなのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AZbjkxrJ7Ik

「Travelin' Girl」
Dweleプロデュース。♪ドゥウェレ日本へようこそ♪という女性による日本語と共に始まる1曲。トラック自体はネオソウルらしいグルーヴを楽しめる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=kwqLT4HPIJE

「If You Want To」
Lloyd Dwayne & J. Taitをフィーチャー。ストリングス・サウンドを配したドリーミーな仕上がりです。Al Jarreau「Never Explain Love」をサンプリング。Dweleプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=jT5VmUcSMvo

「Shady」
Dweleプロデュース。Vince Guaraldi Trio「Christmas Time Is Here」をサンプリング。ジェントルなヴォーカルと素敵なコーラスワークが魅力の僕好みのメロウ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=auga2f87LT4

「70's」
Dweleプロデュース。軽くファルセット・コーラスを入れた小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=oLEDMiVA2T4

「Vain」
Dweleプロデュース。ジャジーなミディアム・バラード。オトナな哀愁感がいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=sa0FgMghFx0

「Spiritual」
Dweleプロデュース。デモテープ風のローファイ感のあるメロウ・チューン。即興で軽くやってみました的な雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=oCBG9O_bH7Q

「I'm Sorry (Wake the Musical Baby)」
Dweleプロデュース。美しいピアノ・バラード。終盤にはギターに合わせたスキャットで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rRM-RPswgKk

「Body Rock」
Mr. Leeプロデュース。Mint Condition「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」をサンプリング。ラストはアルバムで最もキャッチーなトラックで締め括ってくれます。それまでのセピア・トーンの音世界が、ここでいきなりヴィヴィッドになるような印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=l6VQKCLBwQc

AZ feat. Twista「Body Rock」のサンプリング・ソースとなっています。
AZ feat. Twista「Body Rock」
 https://www.youtube.com/watch?v=JjLDtU0yaQU

Dweleの他作品もチェックを!

『Subject』(2003年)
Subject

『Some Kinda...』(2005年)
Some Kinda

『W.ants W.orld W.omen』(2010年)
Wants World Women

『Greater Than One』(2012年)
Greater Than One
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