2020年07月24日

Maxwell『Now』

初のUSアルバム・チャートNo.1☆Maxwell『Now』

発表年:2001年
ez的ジャンル:ニュー・クラシック・ソウル系セクシー男性R&B
気分は... :第2波に備えよ!

孤高の官能R&BシンガーMaxwellです。彼の紹介は2回目になります。

1973年N.Y.ブルックリン生まれのMaxwell(本名Gerald Maxwell Rivera)の紹介は、デビュー・アルバム『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)、2ndアルバム『Embyra』(1998年)に続き3回目となります。

3rdアルバムとなる本作『Now』(2001年)は、USアルバム・チャート、同R&Bアルバム・チャート共に初のNo.1となったヒット・アルバムです。

プロデュースはMaxwell自身(Musze名義)とSadeSweetbackでの活動で知られるStuart Matthewman。デビュー・アルバム『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)、2ndアルバム『Embyra』(1998年)でもタッグを組んでいたコンビですね。

レコーディングにはStuart Matthewman(b、g、key)、Hod David(g、b、key)、Melvin "Wah Wah" Watson(g)、Bruce Bouton(steel g)、Michael Neal(b)、Michael Bland(ds)、Etienne Stadwijk(key)、Frederico Pena(key)、Bashiri Johnson(per)、Steven Bernstein(tp)、Clark Gayton(tb)、Andre Roberson(sax)といったミュージシャンが参加しています。

個人的には「Get To Know Ya」「Noone」「Temporary Nite」「Now/At The Party」といったダンサブル系のトラックに惹かれます。

シングルにもなった「Lifetime」『MTV Unplugged』(1997年)でも取り上げていたKate Bushのカヴァー「This Woman's Work」といったバラードも魅力的です。ペダル・スティールでアクセントをつけた「For Lovers Only」あたりも面白いのでは?

本作から次作『BLACKsummers'night』(2009年)がリリースされるまで約8年の歳月を要することになります。

その意味で本作『Now』は、ニュー・クラシック・ソウルなMaxwell第1章の集大成と呼べるのではないかと思います。

『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)、『MTV Unplugged』(1997年)、『Embyra』(1998年)と4枚セットで手元に置いておきましょう。

全曲紹介しときやす。

「[Blank Track]」
約4秒の無音がオープニング・トラック。

「Get To Know Ya」
アルバムからの1stシングル。US R&Bチャート第25位となりました。Maxwellの魅力全開の1曲です。透明感のあるギター・カッティング、重心の低いベースラインと共に疾走するミステリアスなセクシー・ダンサー。僕の一番のお気に入り曲でもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=rp8WYwE3LUI

「Lifetime」
アルバムからの2ndシングル。USチャート第22位、同R&Bチャート第5位となりました。ニュー・クラシック・ソウルらしいセクシー・バラード。Maxwellの官能的な魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=gMAHTZ2nBvk

Mickey Factz「Time of Our Life」、Sonder「Feel」のサンプリング・ソースとなっています。
Mickey Factz「Time of Our Life」
 https://www.youtube.com/watch?v=LjcwAOr1aAE

「W/As My Girl」
さり気ないですがセクシーな魅力を醸し出す1曲。抑えたトーンの引き算の美学があります。
https://www.youtube.com/watch?v=w7fu9a0s0rY

Chase N. Cashe「Lights Down」、Nemo Achida「Sweat」のサンプリング・ソースとなっています。

「Changed」
音作りへのこだわりを感じるミディアム・バラード。派手さはありませんが、何処か惹かれるものがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=YL6MNTI8ta0

「Noone」
Princeに通じる官能ダンサー。こういうのもMaxwellらしくて好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ituDAbbgdV0

L-Vis 1990「Forever You」のサンプリング・ソースとなっています。
L-Vis 1990「Forever You」
 https://www.youtube.com/watch?v=vTeKtAn30gs

「For Lovers Only」
ペダル・スティールの音色が印象的なバラード。Maxwellとペダル・スティールってミスマッチなイメージもありますが、これが悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=umbrEOrHgAo

「Temporary Nite」
僕好みの官能的なファンク・グルーヴ。ロッキンなアクセントとのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=q5YsY8Jz7oY

「Silently」
官能的ファルセットが映えるバラード。彼のミステリアスな魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=xYRGbjNfJ94

「Symptom Unknown」
哀愁バラードを切々と歌います。孤高なムードが漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=AksD0dW1o2w

「This Woman's Work」
Kate Bushのカヴァー。オリジナルはアルバム『The Sensual World』(1989年)収録。元々は『MTV Unplugged』(1997年)でカヴァーしていた楽曲を改めてスタジオ録音したものです。アルバムからの3rdシングル。US R&Bチャート第16位となりました。ストリングスを配したビューティフル・バラードに仕上がっています。カヴァーだからこそ余計にMaxwellの美意識が際立ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=gkeCNeHcmXY

Da Brat feat. Cherish「In Love Wit Chu」、Rapsody「The Woman's Work」、Troy Ave「Glitter and Gold」、Weep.「I Know U Got Work」、O.T. Genasis feat. Lil Wayne「Do It」、Tone Stith「This Woman's Work/Lifetime」等のサンプリング・ソースとなっています。
Rapsody「The Woman's Work」
 https://www.youtube.com/watch?v=Qv2nynkzsnw
Troy Ave「Glitter and Gold」
 https://www.youtube.com/watch?v=L-zIlj-iOdw
Weep.「I Know U Got Work」
 https://www.youtube.com/watch?v=W3mpZh6wyt0
O.T. Genasis feat. Lil Wayne「Do It」
 https://www.youtube.com/watch?v=1S5h0nlE65I
Tone Stith「This Woman's Work/Lifetime」
 https://www.youtube.com/watch?v=sI2NZ25ObXk

「Now/At The Party」
ラストはMaxwellらしい格好良さの詰まったセクシー・ダンサーで締め括ってくれます。Prince風にも聴こえますが、Maxwellならではの美学が貫かれていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=jxt69wfVfkM

Maxwellの他作品もチェックを!

『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)


『MTV Unplugged』(1997年)


『Embyra』(1998年)


『BLACKsummers'night』(2009年)


『blackSUMMERS'night』(2016年)
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2020年07月13日

Raheem DeVaughn『The Love Experience』

ネオソウルの新旗手として歓迎されたデビュー・アルバム☆Raheem DeVaughn『The Love Experience』

発表年:2005年
ez的ジャンル:男性ネオソウル
気分は... :愛と希望のネオソウル!

2000年代ネオソウル作品からRaheem DeVaughn『The Love Experience』(2005年)です。

Raheem DeVaughnは、1975年ニュージャージー州ニューアーク生まれの男性R&Bシンガー/ソングライター。

DJ Jazzy Jeff『The Magnificent』(2002年)へのフック・アップを経て、2003年にシングル「Until」でソロ・デビュー。

2005年にはデビュー・アルバムとなる本作『The Love Experience』をリリース。

以降『Love Behind the Melody』(2008年)、『The Love & War Masterpeace』(2010年)、『A Place Called Love Land』(2013年)、『Love Sex Passion』(2015年)、『Decade of a Love King』(2018年)、『The Love Reunion』(2019年)といったアルバムをリリースしています。

2008年には「Woman」がグラミーのBest Male R&B Vocal Performance、2009年には「Customer」が同Best R&B Song、2011年には『The Love & War Masterpeace』が同Best R&B Albumにノミネートされています。

デビュー・アルバムとなる本作『The Love Experience』(2005年)は、ネオソウルの新旗手として多くのR&Bファンに歓迎された1枚です。USアルバム・チャート第46位、同R&Bアルバム・チャート第9位となっています。

バラード系中心にRaheemのヴォーカルを引き立つ、素敵なネオソウル作品に仕上がっています。

DJ Jazzy Jeff率いるフィラデルフィアのA Touch of Jazz(ATOJ)Kev BrownPete KuzmaAnthony Bellという面々、ハウスのレジェンド・プロデューサーMasters At WorkKenny "Dope" Gonzalez、シカゴのハウスDJ Terry Hunter等がプロデュースを手掛けています。

Kenny "Dope" Gonzalezプロデュースの1stシングル「Guess Who Loves You More」、2ndシングルとなった絶品バラード「Believe」、スケールの大きなタイトル曲「The Love Experience」、2003年のデビュー・シングル「Until」、デトロイト出身の実力派男性R&BシンガーDweleがRaheemと共にヴォーカル・プロダクションを手掛けた「Is It Possible」Pete Kuzmaプロデュースの「Where I Stand」Anthony Bellプロデュースの「Who」あたりが僕のおススメです。

2000年代ネオソウルの良さを改めて実感できる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「The Voice (Intro)」
アルバムのイントロ。

「The Love Experience」
Supeプロデュース。タイトル曲はSwitch「My Friend in the Sky」をサンプリングしたミディアム。ネオソウルの新旗手らしいスケールの大きな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6CN4gTKjn9Q

「Guess Who Loves You More」
アルバムからの1stシングル。Masters At WorkのKenny "Dope" Gonzalezプロデュース。Earth, Wind & Fire「Can't Hide Love」をサンプリング。ハウスのレジェンド・プロデューサーKenny "Dope" GonzalezのR&B魂に触れることができるミディアム・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=Xli5LqDLmv4

「Who」
ATOJのAnthony Bellプロデュース。ATOJ勢らしい素敵なネオソウルに仕上がっています。Raheemのシンガーとしての魅力も存分に満喫できるミディアムです。

「Where I Stand」
ATOJのPete Kuzmaプロデュース。ストリングスはLarry Gold。Raheemのヴォーカルも含めて抜群の完成度のネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=soFVXuPwdT8

「Breathe」
前曲と同じくPete Kuzmaプロデュース、ストリングスはLarry Gold。Larry Goldによる美しいストリングスを生かしたビューティフル・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=soFVXuPwdT8

「You」
Terry Hunterプロデュース。アルバムからの3rdシングルにもなったバラード。ハウス系のTerry Hunterですが、ここではRaheemを引き立てるのヴォーカル&メロディ重視の音作りに徹しています。
https://www.youtube.com/watch?v=77z74INm_0s

「Sweet Tooth」
Emmai Alaquivaプロデュース。ダークなシンセ・サウンドをアクセントをつけたダンサブルなミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=rBQWCjvLc0Q

「Ask Yourself」
Fanaticプロデュース。Boyz II Men「Right on Time」を引用したバラードからはRaheemのソウル魂が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=MjHnTxUcDj8

「Believe」
Isaac Lewis/Levi Stevens/Warren Jonesプロデュース。アルバムからの2ndシングル。抑えたトーンながらもセクシーな魅力が伝わってくる絶品バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=qruJ7M7Ra_o

「Is It Possible」
デトロイト出身の実力派男性R&BシンガーDweleがRaheemと共にヴォーカル・プロダクションを手掛けています。Pete Kuzmaプロデュース。楽曲の良さが伝わってくる素敵なネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MjHnTxUcDj8

「Catch 22」
ATOJのKev Brownプロデュース。ストリングスはLarry Gold。70年代ソウル・テイストとネオソウルが融合したビターな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LGRcmU4K8nA

「Until」
Cliff Jones/Jerry "Juke" Vines/Big Bob/Captain Curtプロデュース。前述のように2003年のデビュー・シングル。The Isley Brothers「Footsteps in the Dark」のサンプリングが印象的なミディアム・バラード。Raheemが一人Isleysしている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=50H7Tewis3Q

「Cadillac」
Cliff Jones/Jerry "Juke" Vines/Big Bob/Captain Curtプロデュース。ロッキン・ギターが印象的なミディアム・グルーヴ。

「Green Leaves」
Cliff Jones/Jerry "Juke" Vines/Big Bob/Captain Curtプロデュース。ソウルフルな哀愁ミディアムをしみじみと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=jyvfT6b-524

「Thank You」
K-Murdock/Raheem DeVaughn/W. Ellington Feltonプロデュース。本編ラストはW. Ellington Feltonのヒューマン・ビートボックスを駆使したア・カペラで締め括ってくれます。

「Closer (Won't Be Love)」
国内盤CDボーナス・トラック。美しくも切ないバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=w-weQD5efAk&list=RDsoFVXuPwdT8&index=7

「Guess Who Loves You More (Acoustic Mix)」
国内盤CDボーナス・トラック。GREAT 3の片寄明人による「Guess Who Loves You More」のアコースティックなリミックス。

Raheem DeVaughnの他作品もチェックを!

『Love Behind the Melody』(2008年)


『The Love & War Masterpeace』(2010年)


『A Place Called Love Land』(2013年)


『Love Sex Passion』(2015年)


『Decade of a Love King』(2018年)


『The Love Reunion』(2019年)
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2020年07月01日

Fast 3『The Grifter』

美学のあるUKジャズ・ファンク・トリオ☆Fast 3『The Grifter』

発表年:2006年
ez的ジャンル:UKジャズ・ファンク
気分は... :ジャケに思わずニンマリ!

今回はUKジャズ・ファンク作品、Fast 3『The Grifter』(2006年)です。

Fast 3は2002年にロンドンで結成されたジャズ・ファンク・トリオ。

オリジナル・メンバーはPhil Wilkinson(org)、Dave Wilkinson(g)というWilkinson兄弟とイタリア人のAndrea Trillo(ds)という3名。その後、Andrea Trilloに代わり、Caspar St. Charlesがドラマーとして加入しています。

グループは『Pole Position』(2004年)、『The Grifter』(2006年)、『3's Company : A Tribute To Grant Green』(2008年)といったアルバムをリリースしています。

本作『The Grifter』(2006年)は、日本デビュー・アルバムとなります。

The Three Sounds『It Just Got To Be』(1963年)を模したジャケからして思わずニンマリですね。

The Three Sounds『It Just Got To Be』(1963年)


UKジャズ・ファンクを牽引するグループThe New Mastersoundsでお馴染みのOne Note Recordsからのリリースです。

プロデュースはPhil WilkinsonDave Wilkinson

"Melvin SparksJohnny "Hammond" SmithBernard Purdie"と評されたソウル・ジャズ寄りの演奏は派手さはありませんが、通好みのUKジャズ・ファンクといった感じです。

カヴァーはなく全曲オリジナルで固めたところに彼らの自信を感じます。

「Speakeasy」「Heirs To The Throne」「The Grifter」「Brandy Snap」「Souled Out」「The Clap」あたりが僕のお気に入り。

やり過ぎない美学の格好良さにグッとくる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Speakeasy」
Dave Wilkinson作。モッドな格好良さのあるグルーヴィーなオープニング。2000年代のスウィンギン・ロンドンといった雰囲気の格好良さがあります。ドラム・ブレイクもキマっています。サイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=2RC786ncTvU

「Tufty」
Fast3作。カリビアン・テイストの開放感が心地好い演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=ezgaOQtfQ3M

「Lamanleman」
Fast3作。少しルーズな雰囲気がいいですね。ここでのDaveはギターに加えて、ハーモニカでアクセントをつけています。
https://www.youtube.com/watch?v=aQEdepqw4lo

「Heirs To The Throne」
Phil Wilkinson作。7分超の長尺。"Melvin SparksJohnny "Hammond" Smith+Bernard Purdie"と称される彼らのグルーヴィーなソウル・ジャズ・フィーリングの演奏を満喫できます。特にCasparのパワフルなドラミングがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ns9K4R2nxw0

「The Grifter」
Dave Wilkinson作。タイトル曲はやり過ぎない余白の格好良さを感じます。彼らの美学が詰まった演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=s1FHXojAiLk

「Taste Promise」
Fast3作。グルーヴィーなリフが淡々と演奏されますが、後半のドラムブレイクを機にヒートアップする感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sn0YlJloVWE

「Brandy Snap」
Dave Wilkinson作。60年代ジャズ・ロック/ラテン調の魅力を持った演奏です。ギター、オルガン、ドラムのみの演奏とは思えない華があります。
https://www.youtube.com/watch?v=Q4QuMESblAg

「Hard Rock Maple」
Fast3作。タイトルにはハード・ロックとありますが、ギター、ハモンド・オルガン、パワフルなドラミングのバランスが絶妙なソウル・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=t6NjznxRIJs

「The Lizard Checker」
Phil Wilkinson作。ここでのPhilはエレピを演奏。全体的に抑えたトーンのブルージーなサウンドに仕上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=zpESOEJi-68

「Souled Out」
Fast3作。レア・グルーヴ好きの人も気に入りそうな躍動感のあるサウンドです。ここでもやり過ぎないツボを押さえた演奏がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=fuddZrn-1fU

「The Clap」
Fast3作。ラストはDaveの格好良いギターが炸裂するファンキー・チューン。国内盤ライナーノーツで、"Big" John PattonがGrant Greenと共演した『Got A Good Thing Goin'』(1966年)のオープニング曲「The Yodel」のアップデート版と評されていましたが、聴き比べてみるのも楽しいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=tuJRYFH64Fw

"Big" John Patton「The Yodel」
 https://www.youtube.com/watch?v=rist7_i_GYQ

ご興味がある方はGrant Greenへのトリビュート・アルバム『3's Company : A Tribute To Grant Green』(2008年)もチェックを!

『3's Company : A Tribute To Grant Green』(2008年)


また、メンバーのDave Wilkinson(g)、Andrea Trillo(ds)は、スペイン人のArecio Smith(org、key)、アルゼンチン人のTito Bonacera(b)と組んだユニットPhat Fredとしても作品をリリースしています。

Phat Fred『Don't Spoil The Soup!』(2006年)


Phat Fred『Live In Denmark Hammondbeat Soul & Groove Live Vol. 2』(2008年)
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2020年06月15日

Anthony Hamilton『Comin' From Where I'm From』

R&Bの流れを変えたリアル・ソウル☆Anthony Hamilton『Comin' From Where I'm From』
カミング・フロム・ウェア・アイム・フロム
発売年:2003年
ez的ジャンル:リアル・ソウル系男性R&Bシンガー
気分は... :肴はあぶったイカでいい・・・

今回はリアル・ソウル・シンガーAnthony Hamiltonが2003年にリリースした出世作『Comin' From Where I'm From』です。

1971年ノースカロライナ州シャーロット出身の男性R&BシンガーAnthony Hamiltonの紹介は、3rdアルバム『Ain't Nobody Worryin'』(2005年)に続き2回目となります。

R&Bファンはご存じのように、Jermaine DupriSo So Defとの契約し、その第1弾アルバムとなった『Comin' From Where I'm From』は、USアルバム・チャート第33位、同R&Bアルバム・チャート第6位となり、プラチナム・ディスクに輝く大ヒット・アルバムとなりました。

さらに、アルバムは2004年グラミーのBest Contemporary R&B Albumにノミネートされ、シングル「Comin' from Where I'm From」は2004年グラミーのBest Traditional R&B Performance、Best R&B Songにノミネート、シングル「Charlene」は2005年グラミーのBest Male R&B Vocal Performanceにノミネートされました。

アルバム『XTC』(1996年)でデビューしたものの、所属レーベルの消滅など不遇の時代を過ごしたHamiltonが、遂にその才能を開花させ、本格派男性ソウル・シンガーの地位を不動のものにした名盤ですね。

Anthony Hamilton自身をはじめ、Jermaine DupriJames PoyserMark BatsonCedric SolomonJunius Bervineがプロデュースしています。

この時代に、これだけ土臭く、イナたいソウル作品を作り上げた信念・心意気に感服します。多くのR&Bアーティストが失敗を恐れて避けてきたアプローチで、果敢に正面突破を図り、結果としてR&Bの流れを大きく変えた点に本作の価値があると思います。

「Comin' from Where I'm From」「Charlene」というグラミー・ノミネートのシングル2曲が目立ちますが、「Better Days」「I'm a Mess」「Lucille」「Float」「My First Love」「I Tried」あたりもおススメです。

あぶったイカとぬる燗で一杯やりたくなるリアル・ソウルです。

全曲紹介しときやす。

「Mama Knew Love」
Jermaine Dupriプロデュース。Jay-Z「Blueprint (Momma Loves Me)」、Al Green「Free at Last」をサンプリング。サンプリングやスクラッチなどHip-Hop的エッセンスも織り交ぜていますが、全体的には土臭く、イナたいのが本作です。
https://www.youtube.com/watch?v=wsT79sIEwtY

「Cornbread, Fish & Collard Greens」
James Poyserプロデュース。ネオ・フィリー系のJames Poyserも、ここではHamiltonのカラーに合わせてアーシーな音作りに徹しています。それでも軽快なグルーヴに仕上がっているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=1zU1pgdskbY

「Since I Seen't You」
Mark Batsonプロデュース。オルガンの響きがフィットするいぶし銀のリアル・ソウル。この塩辛さが当時としては逆に新鮮だったのでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=RumJIArvFL0

Joe Budden「Are You in That Mood Yet?」、Knxwledge.「SeentYew」のサンプリング・ソースとなっています。
Joe Budden「Are You in That Mood Yet?」
 https://www.youtube.com/watch?v=Zn_RLC891c4
Knxwledge.「SeentYew」
 https://www.youtube.com/watch?v=B1hTNXqczYw

「Charlene」
Mark Batsonプロデュース。アルバムからの2ndシングルとして、USチャート第19位、同R&Bチャート第3位というキャリア最大のヒットとなりました。どこまでも土臭く、リアルなソウル・ヴォーカルが腹の奥まで沁み渡っていきます。これぞAnthony Hamiltonの真骨頂と呼べる名曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QUmxh7H8vok

Streetwize、Z.Woodsがカヴァーしています。また、MURS「Break Up (The OJ Song)」のサンプリング・ソースとなっています。
Streetwize「Charlene」
 https://www.youtube.com/watch?v=C1cWIMCfMAU
Z.Woods「Charlene」
 https://www.youtube.com/watch?v=TDYnvLg5m1k
MURS「Break Up (The OJ Song)」
 https://www.youtube.com/watch?v=TrIdTxBsmqI

「I'm a Mess」
Cedric Solomonプロデュース。この曲も大好き!切々と歌われる失恋ソングですが、男の哀愁漂うソウル・ヴォーカルがたまりません。女性バック・ヴォーカルとの絡みもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=l097AHixLaI

「Comin' from Where I'm From」
Mark Batsonプロデュース。タイトル曲はアルバムからの1stシングル。ヒットはしませんでしたが、前述のようにグラミーにノミネーションされるなどAnthony Hamiltonというシンガーの存在を知らしめた名曲だと思います。土臭くリアル・ソウルを聴かせるという彼の決意表明のようなタイトル曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=-4LVf9qdFYA

Jay-Z feat. Beanie Sigel「Where I'm From (Remix)、G-Unit「Where I'm From」、Akon「Senegal」、Lupe Fiasco「Comin' From Where I'm From」等のサンプリング・ソースとなっています。
Jay-Z feat. Beanie Sigel「Where I'm From (Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=KfPozdQor54
G-Unit「Where I'm From」
 https://www.youtube.com/watch?v=WYDdcrYNuZ0
Akon「Senegal」
 https://www.youtube.com/watch?v=gj1q_57hMbg
Lupe Fiasco「Comin' From Where I'm From」
 https://www.youtube.com/watch?v=TOPk6uJql7g

「Better Days」
Anthony Hamiltonプロデュース。個人的にはアルバムで一番のお気に入りはコレ。土臭い中にも優しさに溢れた素敵なソウル・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=9LGz6Pr96FU

「Lucille」
Anthony Hamiltonプロデュース。Kenny Rogers「Lucille」(1977年)の歌詞を一部引用しています。土臭さが目立つ本作において、優しくソフトリーな印象を受けるのがこのトラック。ファンク・ジャム・バンドLettuceのメンバーErick Coomesのギターも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=vhCgFUkIPTY

「Float」
Junius Bervineプロデュース。感動的なソウル・バラード。ジワジワと盛り上がる感じがたまりません後にソロ・デビューするCarol Riddickによる女性コーラスもグッド!
Robert Glasper Experimentのメンバーとしてお馴染みのDerrick Hodgeがベースを弾いています。
https://www.youtube.com/watch?v=P2XIKbccRdo

「My First Love」
LaToiya Williamsをフィーチャー。Anthony Hamiltonプロデュース。本作らしい土臭い温かみを感じるソウル・バラードを素敵なデュエットで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nsqqN7p6Krs

「Chyna Black」
Anthony Hamiltonプロデュース。(多分)薬物依存をテーマにした歌ですが、ビートを効かせた躍動感のある演奏は本作においては異色。
https://www.youtube.com/watch?v=M0Qc5cmQl-A

「I Tried」
James Poyserプロデュース。Poyserと同じくThe SoulquariansメンバーであったPino Palladinoがベースで参加しています。ヴォーカルワークが素敵なソウル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=iJkLDdk4oME

Anthony Hamiltonの他作品もチェックを!

『XTC』(1996年)
Xtc

『Ain't Nobody Worryin'』(2005年)
Ain't Nobody Worryin

『Soulife』(2005年)
Soulife

『The Point of It All』(2008年)
The Point of It All

『Back to Love』(2011年)
バック・トゥ・ラヴ

『What I'm Feelin'』(2016年)
What I'm Feelin'
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2020年06月04日

Paula Morelnbaum『Telecoteco』

ボサノヴァ生誕50周年にちなんだアルバム☆Paula Morelnbaum『Telecoteco』

発表年:2008年
ez的ジャンル:モダン・ボサノヴァ/サンバ
気分は... :新世界を楽しむ・・・

東京アラート中ですが、個人的には色々なことが回り始める予兆を感じています。日常を取り戻すというよりも、新世界に足を踏み入れるという感覚があります。不安がないといえば嘘になるかもしれませんが、それ以上に新世界に順応すべく自分をヴァージョン・アップさせるワクワク感が勝っている気がします。

今回はモダンなボサノヴァ・アルバムPaula Morelnbaum『Telecoteco』(2008年)です。

Paula Morelnbaumは1962年リオ・デ・ジャネイロ生まれの女性シンガー。

1980年にCeu da Bocaのメンバーとしてデビュー。その後、夫のチェロ奏者Jaques Morelenbaumと共にAntonio Carlos JobimのグループBanda Novaに参加し、注目されるようになります。

さらに1995年にはJobimの息子Paulo Jobim、孫のDaniel JobimというJobim親子とMorelenbaum夫妻でQuarteto Jobim-Morelenbaum を結成。

2001にはMorelenbaum夫妻と坂本龍一によるトリオMorelenbaum2/Sakamotoを組み、Jobimに捧げるアルバム『Casa』を発表しています。

その後もソロ・アルバムやJoao Donatoとの共演アルバム、Joo KrausRalf SchmidとのトリオBossarenova Trio名義でのアルバムをリリースしています。

本作『Telecoteco』(2008年)は、ボサノヴァ生誕50周年にちなんだアルバムであり、1930〜50年代に作られた楽曲が中心の構成です。

アルバムには夫Jaques Morelenbaum(cello)をはじめ、Ryuichi Sakamoto(坂本龍一)(p)、Joao Donato(p)、Marcos Valle(vo、el-p)、Leo Gandelman(sax、fl)、Chico Pinheiro(g)、Bajofondo(remix)がスペシャル・ゲストとしてクレジットされています。

もしかしたら、ノスタルジックなボサノヴァ作品をイメージする人も多いかもしれませんが、プログラミング、スクラッチを取り入れた次世代感覚のサウンドや、夫Jaquesをはじめとする優雅な弦の音による実にモダンなボサノヴァ/サンバ作品に仕上がっています。

そんな先入観とのギャップが楽しいアルバムかもしれません。

全曲紹介しときやす。

「Telecoteco」
Murillo Caldas/Marino Pinto作。Beto Villares/Paula Morelenbaumプロデュース。往年のサンバ・ヒットを薄っすらとしたエレクトロニカを織り交ぜて、ブラジル新世代感覚で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=iwYxi6bvJ0g

「Manha de Carnaval」
Antonio Maria/Luiz Bonfa作。お馴染みの映画『Orfeu Negro(黒いオルフェ)』(1959年)挿入歌。Antonio Pinto/Paula Morelenbaumプロデュース。Ryuichi Sakamoto(坂本龍一)のピアノをフィーチャー。オリジナルの雰囲気を受け継ぐサウダージな哀愁ボッサですが、スクラッチでアクセントをつけるなど一筋縄ではいかぬ仕上がりなのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nv7IUrjPa8Q

本曲について、当ブログではDexter GordonGerry MulliganBalancoAstrud GilbertoJack Marshall & Shelly ManneSteen Rasmussen Feat. Josefine CronholmOscar PetersonAkua AllrichClaude Ciari, Bernard Gerard And The Batucada's SevenDiana PantonCountry ComfortIsabelle AubretO QuartetoQuarteto FormaLaurindo AlmeidaCollageNico Gomez & His Orchestraのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はチェックを!

「Nao me Diga Adeus」
Luis Soberano/Paquito/Joaao Correa da Silva作。当ブログではNara LeaoBossa TresOsmar Militoのカヴァーも紹介済みです。Beto Villares/Paula Morelenbaumプロデュース。Jaques Morelenbaumのチェロ、Chico Pinheiroのギターをフィーチャー。Jaquesのチェロの優雅さ、Pinheiroのギターの躍動感がPaulaのヴォーカルを引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=it7d2t-55Ng

「O Samba e o Tango」
Amado Regis作。Juan Campodonico/Pablo Bonilla/Paula Morelenbaumプロデュース。Bajofondoがリミックスを手掛けています。サンバとタンゴをミックスさせた名曲ですが、プログラミングを駆使したミステリアスな雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=oee7e-nL2u4

「Love is Here to Stay」
George Garshwin/Ira Garshwin作。Leo Gandelman/Alex Moreira/Paula Morelenbaumプロデュース。Joao Donatoのピアノをフィーチャー。ロマンティックな序盤からリラックスした中盤への緩急がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=Dv6ws40Dqq8

「Um Cantinho e Voce」
Josee Maria de Abreu/Jair Amorim作。Leo Gandelman/Alex Moreira/Paula Morelenbaumプロデュース。Leo Gandelmanのサックス、フルートをフィーチャー。Paulaの優しい語り口が映えるロマンティック・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=JGZK-8ytw44

「Ilusao a Toa」
Johnny Alf作。当ブログでは『Ele E Johnny Alf』(1971年)収録ヴァージョンを紹介済みです。Marcos Cunha/Paula Morelenbaumプロデュース。Marcos Valle(vo、el-p)をフィーチャー。哀愁ボッサのデュエットです。
https://www.youtube.com/watch?v=Sjvu6LEyuAo

「Sei La se Ta」
Alcyr Pires Vermelho/Walfrido Silva作。Beto Villares/Paula Morelenbaumプロデュース。Chico Pinheiroをフィーチャー。クールなサンバ・チューン。ここでも薄っすらとしたエレクトロニカがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=aEX6LYEQVcQ

「O Que Vier eu Traco」
Alvaiade/Zee Maria作。Marcos Cunha/Paula Morelenbaumプロデュース。BossacucanovaのMarcelinho da Luaがアレンジ&プログラミングで参加。Bossacucanovaらしいセンスでショーロをクラブミュージック感覚で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=bleJ4EaXOtw

「Voce Naao Sabe Amar」
Dorival Caymmi/Carlos Guinle/Hugo Lima作。Beto Villares/Paula Morelenbaumプロデュース。Joao Donato/Jaques Morelenbaumをフィーチャー。落ち着きのあるオトナな雰囲気が実にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=L9aFLBzCY8g

「Ternura Antiga」
J. Ribamar/Dolores Duran作。Leo Gandelman/Alex Moreira/Paula Morelenbaumプロデュース。ストリングスを配した哀愁ボッサです。
https://www.youtube.com/watch?v=syPAg5939DY

「Luar e Batucada」
Antonio Carlos Jobim/Newton Mendonca作。Leo Gandelman/Alex Moreira/Paula Morelenbaumプロデュース。Leo Gandelmanのサックス、フルートをフィーチャー。かつて在籍したCeu da Bocaのメンバーもコーラスで参加しています。本編ラストは陽気なサンバで楽しく締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Wyt1P-zihOs

「Manha de Carnaval (Acoustic Verson) 」
国内盤ボーナス・トラック。「Manha de Carnaval のアコースティック・ヴァージョンです。Jaques Morelenbaum/Paula Morelenbaumプロデュース。Ryuichi Sakamotoをフィーチャー。変化球のアルバム・ヴァージョンもいいですが、オーセンティックなアコースティック・ヴァージョンも味があります。

Paula Morelnbaum関連の他作品もチェックを!

Quarteto Jobim-Morelenbaum『Quarteto Jobim-Morelenbaum』(1999年)


Morelenbaum2/Sakamoto『Casa』(2001年)


Morelenbaum2/Sakamoto『A Day In New York 』(2003年)


『Berimbaum』(2004年)


Paula Morelenbaum/SWR Big Band/Ralf Schmid『Bossarenova』(2009年)


Paula Morelenbaum & Joao Donato『Agua』(2010年)


Bossarenova Trio『Samba Preludio』(2013年)


Bossarenova Trio『 Atlantico 』(2020年)

posted by ez at 02:58| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする