2023年01月18日

Fat Jon & Styrofoam『The Same Channel』

エレクトロニカ色を強く打ち出した1枚☆Fat Jon & Styrofoam『The Same Channel』

発表年:2006年
ez的ジャンル:ベルリン産Hip-Hop×エレクトロニカ
気分は... :アップグレード!

アングラ・ジャジーHop-Hopの人気ユニットFive Deezの中核メンバーFat Jonがベルギー出身のアーティストStyrofoamとコラボしたアルバムFat Jon & Styrofoam『The Same Channel』(2006年)です。

USシンシナティ出身のHip-HopアーティストFat Jonについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の6枚

Five Deez
 Five Deez『Koolmotor』(2001年)
 Five Deez『Kinkynasti』(2003年)
 Five Deez『Kommunicator』(2006年)
3582
 3582『Situational Ethnics』(2003年)
Rebel Clique
 Rebel Clique『Unique Connection』(2005年)
 Rebel Clique『Still Curious』(2007年)

本作『The Same Channel』(2006年)は、ドイツ、ベルリンに拠点を移したFat Jonがドイツの人気エレクトロニカ系レーベルMorr Musicの代表的アーティストStyrofoamとタッグを組んだアルバムであり、エレクトロニカ色が前面に打ち出されています。

2人でプロデュース&ソングライティングを手掛け、トラックも2人のみで制作しています。Fat Jonがラップを担当しています。

スペイシー、アブストラクト、ダンサブル、そして哀愁モードのエレクトロニカ・サウンドとHip-Hopのエッセンスを組み合わせた意欲作ですが、エレクトロニカ色が前面に出てくるのでHip-Hopファンの中には戸惑う人もいるかもしれませんね。

個人的にはベルリン産らしいHip-Hop×エレクトロニカのクロスオーヴァーを十分楽しめました。

全曲紹介しときやす。

「Acid Rain Robot Repair」
本作らしいダンサブルなエレクトロニカ・サウンドをバックに、Fat Jonが軽快なフロウを披露するオープニング。スペイシーな雰囲気でアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=--dCE_B_2HU

「Bleed」
不穏な空気に包まれたダーク・トラック。美しくも切ないエレクトロニカ・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=u83liC1_hHE

「Runnin' Circle」
哀愁モードで疾走します。叩きつけるようなビートと哀愁エレクトロニカ・サウンドがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=vpg2yVyNWHU

「Space Gangsta」
本作を象徴するトラック。近未来モードのスペイシー・エレクトロニカ・サウンドとHip-Hopビートの組み合わせがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=kxFAMwRjk0o

「Nervous Inaction」
前曲のスペイシー・エレクトロニカ・サウンドを継承する繋ぎの1曲的なトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=U4HmzFgxmEo

「Upgrade」
エレクトロニカとHip-Hopのバランスが取れたキャッチーなトラック。エレクトロ・ポップなダンサブル感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KcXf3ssca_g

「Scream It Out」
80年代エレクトリック・ファンクのエッセンスを感じるトラック。ヴォコーダー入りなのも僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=Sr-3nYcGhK4

「The Middle」
8分半近くの長尺。哀愁モードのメロディアス・トラック。迷宮の中を夢中で彷徨っているような気分になる音世界です。
https://www.youtube.com/watch?v=oYGBAZXwmMs

「Generic Genes (Spare Parts)」
哀愁モードのトラックに乗るFat Jonのフロウがキマっているトラック。抑えたトーンながらも扇動的なのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=rDjf0_jyBQI

「Upgrade (Grace Period Mix)」
「Upgrade」のThe Grace Periodによるリミックス。オリジナルから一変させたビートレスの叙情的なトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=k_CJ74XFImM

Fat Jon関連の過去記事もチェックを!

Five Deez『Koolmotor』(2001年)
Koolmotor

Five Deez『Kinkynasti』(2003年)
キンキーナスティ

Five Deez『Kommunicator』(2006年)
コミュニケーター

3582『Situational Ethnics』(2003年)
SITUATIONAL ETHICS

Rebel Clique『Unique Connection』(2005年)
Unique Connection by Rebel Clique

Rebel Clique『Still Curious』(2007年)
スティル・キュリアス
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2022年11月09日

Smadj『Smadj Presents S.O.S. Project』

チュニジア人ウード奏者/DJによるプロジェクト☆Smadj『Smadj Presents S.O.S. Project』

発表年:2005年
ez的ジャンル:ブレイクビーツ×汎地中海音楽
気分は... :More for less!

今回は在仏チュニジア人のウード奏者/DJのSmadjによるプロジェクト作品、『Smadj Presents S.O.S. Project』(2005年)です。

SmadjことJean-Pierre Smadjaはチュニジア生まれ、パリを拠点に活動するウード奏者/DJ。

伝統楽器とエレクトリック/クラブミュージックを融合したサウンドで人気を博しています。

本作『Smadj Presents S.O.S. Project』(2005年)は、Smadjがドイツ生まれギリシャ育ちのブズーキ奏者Orhan Osman、ジプシー系クラリネット奏者Savas Zurnaciと結成したプロジェクトS.O.S.(3人のイニシャルがユニット名)によるアルバムです。

イスタンブールの独立レベールDoublemoonからのリリースです。

北アフリカ、トルコ、ギリシャの古典音楽とブレイクビーツを融合させた汎地中海音楽で楽しませてくれます。タブラ調のパーカッションが加わり、インド音楽っぽく聴こえるトラックもあります。

北アフリカ、トルコ、ギリシャの古典音楽と聞いて距離を感じる方もいるかもしれませんが、クラブミュージック好きの人であれば楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Hat」
本作らしい古典音楽とブレイクビーツを融合させたダンサブル・チェーンがオープニング。アフリカ×アジア×ヨーロッパな無国籍感もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=uQCy7RmZML0

「Asma -Grapevine」
エスニック・モードのクラブミュージックといった雰囲気です。タブラ調のパーカッションでインド音楽のエッセンスも感じられます。
https://www.youtube.com/watch?v=SS-wSeVPRjU

「Davet -Invitation」
クラブジャズに伝統楽器の弦の響きを織り交ぜたような雰囲気が僕好み。Schemaあたりのクラブジャズとセットで聴いてもフィットするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=9YUUKZXZYQw

「Bardezum」
Leyli Ashugh作。古典音楽色を強く打ち出したミステリアスな汎地中海音楽が展開されます。薄らとしたエレクトリックなスパイスがいい塩梅です。
https://www.youtube.com/watch?v=vRZ3ftLXYys

「Mes Enfants Cheris」
古典音楽×ドラムンベースな仕上がり。少しダークなミステリアス感もいいですね。Smadjの本領発揮といったトラックなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=DYAI7B1vTLo

「Rumba」
古典音楽を電脳モードでクラブ仕様にしたような仕上がり。このプロジェクトならではのごった煮感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=DhysjE1GrEw

「Selin Icin -For Selin」
ここではエレクトリックを封印し、ウード、ブズーキの美しい響きを前面に打ち出した演奏で魅せてくれます。何処となく和の雰囲気も感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=guFNifnK45o

「Swing Alla Turca」
ドラマティック&ミステリアスな疾走感にグッとくるクラブ仕様のダンス・チューン。古典音楽とクラブミュージックが喧嘩せずに同居しているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cqSpc0-MPik

「Asya -Asia」
タブラ調のパーカッションが加わり、インド×トルコ×ギリシャ×北アフリカのクロスオーヴァーを楽しめる僕好みの演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=4njjOCAJceU

「Bir Demet Yasemen」
ラストはトルコの国民的歌手であったZeki Murenのカヴァー。トルコ歌謡をモダンかつミステリアスな雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SXkIsQBJvuE

ご興味がある方はSmadjの他作品もチェックを!

『New Deal』(2000年)


DuOud『Wild Serenade』(2003年)


『Take It and Drive』(2004年)


DuOud & Abdulatif Yagoub『Sakat』(2005年)


Burhan Ocal & The Trakya All Stars Featuring Smadj『Trakya Dance Party』(2006年)


DuOud『Ping Kong』(2009年)


『Selin』(2009年)


『Spleen』(2015年)
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2022年08月24日

Dwele『Sketches Of A Man』

良質のネオソウル作品☆Dwele『Sketches Of A Man』

発表年:2008年
ez的ジャンル:デトロイト系ネオソウル
気分は... :君子は和して同ぜず・・・

今回はデトロイト出身の男性R&BシンガーDweleの4thアルバム『Sketches Of A Man』(2008年)です。

J Dillaがその才能を認めた男性R&Bシンガー/ソングライター/プロデューサー/マルチ・プレイヤーDwele(本名:Andwele Gardner)の紹介は、『Some Kinda...』(2005年)、『Subject』(2003年)に続き3回目になります。

4thアルバム『Sketches Of A Man』(2008年)は、流行に左右されない、いつもながらのネオソウル・ワールドを楽しめます。

J Dilla逝去後の初アルバムということで、そのあたりの影響もあるかもしれません。Slum Villageもフィーチャリングされています。

メイン・プロデュースはDwele自身。
それ以外にNottzG-1/Joe ArchieMr. Leeもプロデュースを手掛けています。

目立つのはSlum Villageをフィーチャーした「Brandi」Bobby CaldwellのAOR名曲をカヴァー「Open Your Eyes」、シングルにもなった「I'm Cheatin'」、アルバムで最もキャッチーな「Body Rock」あたりですかね。

派手さはありませんが、安定した内容のネオソウル作品です。

全曲紹介しときやす。

「Sketches of a Man" (Intro)」
Dweleプロデュース。ジャジー・フィーリングのタイトル・トラックがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=Lu8fayYdbO4

「Free as a Bird」
Dweleプロデュース。ネオソウルらしい節回しやグルーヴを楽しめるミディアム。ジェントルなさり気なさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=bSsZ14ntal8

「Feels So Good」
Dweleプロデュース。クール&ジャジー&ファンキーなネオソウル・グルーヴ。多重録音によるファルセット・コーラスとの掛け合いもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=DwtE6oSJbLQ

「Blow Your Mind」
Dweleプロデュース。短いながらも雰囲気のあるビューティフル・メロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=ZiXwSbzdCIU

「A Few Reasons (Truth Pt. 2)」
Nottzプロデュース。『Subject』収録の「Truth」のパート2という位置づけのようです。ヴィンテージ・ソウル×ネオソウルな雰囲気が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=YXgeVL7DaQg

「Open Your Eyes」
Dweleプロデュース。Bobby CaldwellのAOR名曲をカヴァー。Common「The Light」のサンプリング・ソースとしてもお馴染みですね。オリジナルは当ブログでも紹介した『Cat In The Hat』(1980年)に収録されています。当ブログではJohn Legendのカヴァーも紹介済みです。お馴染みの名曲をネオソウル・モードでジェントルに聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kBOlGTq66Tc

「Workin' on It」
Dweleプロデュース。ロッキン・モードの小トラック。J Dilla「Workinonit」、J Dilla feat. Madlib and Guilty Simpson「Baby」をサンプリング。
それ以外にもJ Dilla絡みのリリック・ネタが散りばめられています。
https://www.youtube.com/watch?v=5fhoJFnRekc

「Brandi」
Slum Villageをフィーチャー。Slum Village「Go Ladies」のサンプリングも用いています。J Dillaの残した財産を受け継いだネオソウルに仕上がっています。Dweleプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=yQgCGs4_YYw

「5 Dolla Mic」
Dwele/G-1プロデュース。多重ヴォーカルを生かした小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=G2zRzRvySjQ

「I'm Cheatin'」
G-1/Joe Archieプロデュース。シングルにもなりました。Jay Dee feat. Elzhi「Come Get It」をサンプリングしたメロウなネオソウルに仕上がっています。ジワジワと染み渡ってくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nXeXT6FGEls

「You Won't Be Lonely」
Dweleプロデュース。1分にも満たない繋ぎの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=GZXZnMabWM4

「Love Ultra」
Dweleプロデュース。アコギの質感が印象的なラブソング。オーガニックな雰囲気ながらもグルーヴはあくまでネオソウルなのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=AZbjkxrJ7Ik

「Travelin' Girl」
Dweleプロデュース。♪ドゥウェレ日本へようこそ♪という女性による日本語と共に始まる1曲。トラック自体はネオソウルらしいグルーヴを楽しめる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=kwqLT4HPIJE

「If You Want To」
Lloyd Dwayne & J. Taitをフィーチャー。ストリングス・サウンドを配したドリーミーな仕上がりです。Al Jarreau「Never Explain Love」をサンプリング。Dweleプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=jT5VmUcSMvo

「Shady」
Dweleプロデュース。Vince Guaraldi Trio「Christmas Time Is Here」をサンプリング。ジェントルなヴォーカルと素敵なコーラスワークが魅力の僕好みのメロウ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=auga2f87LT4

「70's」
Dweleプロデュース。軽くファルセット・コーラスを入れた小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=oLEDMiVA2T4

「Vain」
Dweleプロデュース。ジャジーなミディアム・バラード。オトナな哀愁感がいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=sa0FgMghFx0

「Spiritual」
Dweleプロデュース。デモテープ風のローファイ感のあるメロウ・チューン。即興で軽くやってみました的な雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=oCBG9O_bH7Q

「I'm Sorry (Wake the Musical Baby)」
Dweleプロデュース。美しいピアノ・バラード。終盤にはギターに合わせたスキャットで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rRM-RPswgKk

「Body Rock」
Mr. Leeプロデュース。Mint Condition「Breakin' My Heart (Pretty Brown Eyes)」をサンプリング。ラストはアルバムで最もキャッチーなトラックで締め括ってくれます。それまでのセピア・トーンの音世界が、ここでいきなりヴィヴィッドになるような印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=l6VQKCLBwQc

AZ feat. Twista「Body Rock」のサンプリング・ソースとなっています。
AZ feat. Twista「Body Rock」
 https://www.youtube.com/watch?v=JjLDtU0yaQU

Dweleの他作品もチェックを!

『Subject』(2003年)
Subject

『Some Kinda...』(2005年)
Some Kinda

『W.ants W.orld W.omen』(2010年)
Wants World Women

『Greater Than One』(2012年)
Greater Than One
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2022年06月08日

Mista & Mrs. Taylor『Love Joy & Pain』

夫婦Hip-Hopデュオ☆Mista & Mrs. Taylor『Love Joy & Pain』

発表年:2008年
ez的ジャンル:夫婦Hip-Hopデュオ
気分は... :クリスチャンHip-Hop?

2000年代R&B/Hip-HopからMista & Mrs. Taylor『Love Joy & Pain』(2008年)です。

Mista & Mrs. TaylorDerekTeresaTaylor夫妻デュオ。

これまで『Love Joy & Pain』(2008年)、『Set the Atmosphere』(2009年)といったアルバムをリリースし、2019年にはEP「Still Here」をデジタル配信しています。さらに今年に入って「Sepia」をデジタル・リリースしています。

彼らの音楽はクリスチャンHip-Hopというスタイルで形容されますが、ヴォーカル多めのHip-Hopというのが僕の印象です。

4th Man Recordsからリリースされた本作『Love Joy & Pain』(2008年)は、

Daniel DavisKP(Kip Wilson)D-Low(David Lowe)Q-Bone(Quincy Wade)Len HeliegDerrick BriggsEllis Taylorがプロデューサーとして起用されています。

かなりスタイルの異なるトラックが混在しているので、アルバムに一貫性は感じませんが、反対に1枚でいろいろなスタイルを楽しめる作品ともいえます。

僕の場合、「Beautiful」「More to Life」「Ride」「One Day」といったジャジー&メロウHip-Hopトラックがお気に入り。

ピアノが印象的なHip-Hopトラック「Sunny Dayz」、ソウルフルな「Keep Ya Head UP」「Love Thang」、フューチャリスティックな「It's not Easy」も僕好み。

日本ではほとんど知名度のないユニットだと思いますが、聴いてみるとなかなか楽しめます。

全曲紹介しときやす。

「Sunny Dayz」
Daniel Davisプロデュース。ピアノが印象的なHip-Hopトラックと開放的なヴォーカル/ラップが心地よいミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=-WXQYWrUyZM

「Beautiful」
KPプロデュース。ジャジー&メロウなHip-Hopトラック。当時のアングル・ジャジーHip-Hopがお好きだった人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=94Qc5-Od2LM

「Ain't Going Back」
KPプロデュース。前トラック「Beautiful」から一転し、当時のメジャーHip-Hop寄りの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=uIsIf-vxHu0

「Keep Ya Head UP」
KPプロデュース。Teresaの華のあるヴォーカルをはじめ、ソウルフル&メロディアスな仕上がりが僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=hznI5-fUD8M

「More to Life」
D-Lowプロデュース。メロウ・ギターのループが心地よいトラックをバックに、Teresaが艶やかなヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Gf_3ei4Ca6g

「Ride」
Q-Boneプロデュース。アングル・ジャジーHip-Hop好きが気に入りそうなメロウ・トラック。派手さはありませんが、グッド・ヴァイヴを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=RTB8OTlNNbM

「Love Thang」
Len Heliegプロデュース。Teresaの切々としたヴォーカルが伝わってくる哀愁ソウルフル・チューン。このユニットらしいソウルフルなヴァイヴが伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=MX5D20130yc

「One Day」
D-Lowプロデュース。ジャジーHip-Hop好きは気に入るであろうメロウ・グルーヴ。揺らめくメロウ・グルーヴとTeresaの艶やかなヴォーカルの組み合わせがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=vlYjnEcram4

「Remember Dem Day's」
KPプロデュース。DerekのラップをメインとしたHip-Hopトラック。DJ Scribeによるスクラッチや早回しが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=OAd_h7AsRZI

「Get Yo Hands Up」
Daniel Davisプロデュース。不穏な空気の漂うダークトーンのHip-Hopトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=LMCUS1Y5jDM

「Why do I do」
Derrick Briggsプロデュース。妖しげなビートが印象的なトラック。2000年代前半の音っぽいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Ay_d-X0nEio

「Poppin Lids」
KPプロデュース。DJ Scribeによるスクラッチがアクセントになっている哀愁Hip-Hop。
https://www.youtube.com/watch?v=M36H0zGHICM

「Bow Down」
Ellis Taylorプロデュース。「Why do I do」と同じく妖しげなビートと妖艶なTeresaのヴォーカルが印象的なトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=cMnexzUhD0U

「It's not Easy」
Len Helieg/KPプロデュース。ラストは少しフューチャリスティックなメロウHip-Hopで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=5mBAKiDdwDU

『Set the Atmosphere』(2009年)
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2022年04月20日

Maxwell『BLACKsummers'night』

三部作シリーズの第一弾☆Maxwell『BLACKsummers'night』

発表年:2009年
ez的ジャンル:セクシー男性R&B
気分は... :ライヴ・レコーディングの魅力!

孤高の官能R&BシンガーMaxwell『BLACKsummers'night』(2009年)です。

1973年N.Y.ブルックリン生まれの男性R&BシンガーMaxwell(本名Gerald Maxwell Rivera)について、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)
 『Embyra』(1998年)
 『Now』(2001年)

4thアルバムとなる『BLACKsummers'night』(2009年)は、前作『Now』(2001年)から約8年のブランクを経てリリースされた作品であり、全三部作シリーズの第一弾アルバムです。

その後、シリーズ第二弾『blackSUMMERS'night』(2016年)がリリースされましたが、第三弾『blacksummers’NIGHT』(仮題)は未リリースであり、シリーズは完結していません。

話を『BLACKsummers'night』に戻すと、アルバムはUSアルバム・チャート、同R&Bアルバム・チャート共にNo.1となり、グラミーでも最優秀男性R&Bアルバム賞、最優秀男性R&Bヴォーカル・パフォーマンス賞(「Pretty Wings」)を受賞し、鮮やかな復活を印象づけた1枚です。

プロデュースはMaxwell本人(MUSZE名義)とHod David

全曲ライヴ・レコーディングであり、Derrick Hodge (b)、Chris Dave (ds)、Hod David(g)、Federico Pena(key)、Shedrick Mitchell(org)、Keyon Harrold(tp)、Saunders Sermons II(tb)、Kenneth Whalum III(sax)等がレコーディングに参加しています。

なんと言っても、後に『Black Radio』(2012年)をリリースするRobert Glasper Experiment(RGE)のメンバーであるDerrick Hodge (b)、Chris Dave (ds)の参加が目を引きます。

さらにはKeyon Harrold(tp)を含めて、今ジャズの人気アーティストの参加が興味深い1枚となっています。

当時は今ジャズ・ムーブメント以前であり、そういった観点から本作に注目した人は皆無だったと思いますが・・・

USアルバム・チャートNo.1となったアルバムですが、正直それほどキャッチーなアルバムではないかもしれません。

実は発売直後、CDショップで試聴したとき、以前のようなMaxwellの圧倒的な個性が少し薄れたような印象も受け、購入に迷った記憶があります。今思えば、少し地味な印象が起因していたのだと思います。

改めて聴き直すと、圧倒的ではないもののMaxwellらしさに溢れ、更に名うてのミュージシャンたちがライヴ・レコーディングならではの演奏でMaxwellの音世界を引き立てているのが、アルバムの魅力だと思います。

グラミー受賞のシングル「Pretty Wings」が目立ちますが、個人的には同じくシングルにもなった「Bad Habits」「Cold」、じわじわ高揚してくる「Help Somebody」、疾走するグルーヴィーR&B「Love You」あたりが僕のお気に入りです。

そろそろ『blacksummers’NIGHT』がリリースされないかなぁ・・・

全曲紹介しときやす。

「Bad Habits」
ライヴ・レコーディングによるMaxwellの新たな魅力が印象づけられるオープニング。シングルにもなりました。HodgeDaveのリズム隊やKeyon Harroldらのホーン隊がMaxwellのセクシー・ヴォーカルを引き立てます。終盤のミステリアスな雰囲気もいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=S6s41gpCfg8

「Cold」
僕好みのセクシーなファンク・チューン。この曲もシングルになりました。『Maxwell's Urban Hang Suite』の頃のニュー・クラシック・ソウルなMaxwellが好きだった人も納得のトラックなのでは?ここでもHodgeDaveのリズム隊がいい仕事をしています。
https://www.youtube.com/watch?v=BCviLoI5DP8

「Pretty Wings」
前述のようにグラミーの最優秀男性R&Bヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞したシングル曲。ソウルフルなMaxwellを堪能できるミディアム・バラードです。ライヴ・レコーディングらしい尾張方もいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=RkPy4yq7EJo

「Help Somebody」
高揚感がジワジワ増してくる感じがたまらない哀愁セクシー・モードのR&Bグルーヴ。ライヴ・レコーディングでこの完成度は素晴らしい!
https://www.youtube.com/watch?v=PvKARVeMJ7I

「Stop The World」
ファルセット・ヴォーカルが映えるライヴ・レコーディングらしい雰囲気のミディアム・バラード。Chris Daveが彼らしいドラミングを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZtYh15olsbA

「Love You」
暗闇をもがきながらかき分けていくように疾走するグルーヴィーR&B。この雰囲気はMaxwellならではかもしれませんね。変に円熟しない感じが好きです!
https://www.youtube.com/watch?v=tfccXRB926o

「Fistful Of Tears」
切ないバラード。Maxwellのヴォーカルと素晴らしいバッキングが、やりきれない感情を雄弁に語っています。
https://www.youtube.com/watch?v=KabCkV_oW48

「Playing Possum」
哀愁アコギによるバラード。Keyon Harroldによるトランペット・ソロもいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=llYBHDdoMFU

「Phoenix Rise」
ラストは躍動するインストで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=bwOnmo3ozVs

Maxwellの他作品もチェックを!

『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)


『MTV Unplugged』(1997年)


『Embyra』(1998年)


『Now』(2001年)


『blackSUMMERS'night』(2016年)
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