2021年04月24日

Paul Weller『Studio 150』

彼の音楽嗜好を反映したカヴァー集☆Paul Weller『Studio 150』

発表年:2004年
ez的ジャンル:UKロック
気分は... :いよいよ3回目の・・・

久々にPaul Wellerのソロ・アルバムを!
セレクトしたのは『Studio 150』(2004年)です。

長年UKロックを牽引してきたPaul Weller。当ブログではThe JamStyle Council、ソロ作品に関して、これまで以下の10枚を紹介しています。

The Jam
 『All Mod Cons』(1978年)
 『Setting Sons』(1979年)
 『Sound Affects』(1980年)
 『The Gift』(1982年)
Style Council
 『Introducing The Style Council』(1983年)
 『Cafe Bleu』(1984年)
 『Our Favorite Shop』(1985年)
 『The Cost Of Loving』(1987年)
ソロ作品
 『Wild Wood』(1993年)
 『Illumination』(2002年)

ソロ・アルバムの紹介は、『Wild Wood』(1993年)のエントリーが2008年だったので、13年ぶりになります。

本作『Studio 150』は、彼の音楽嗜好を反映したカヴァー集です。ソウル、フォーク系のセレクトが多いのが特徴ですね。個人的にはStyle Councilからの流れでソウル系のカヴァーに惹かれて本作を購入しました。

レコーディングにはPaul Weller(vo、g、key)以下、Steve Cradock(g)、Damon Minchella(b)、Steve White(ds、per)、Petra Rosa(harp)、Danny Thompson(double b)、Dalbir Singh Rattan(tabla)、Stefan Schmid(syn)、The Stands(back vo)、Carleen Anderson(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

プロデュースはPaul WellerJan Kybert

The Jamの後期からずっとPaul Weller関連作品をリアルタイムで追い求めてきた僕でしたが、新作リリース直後に即購入したアルバムは本作『Studio 150』(2004年)が最後になりました。本作を聴き重ねるうち、何となくPaul Wellerは聴ききった!と思ったんですよね。

きっと、僕はロックなPaul Wellerよりも、ソウルなPaul Wellerを求めていて、彼のソウル嗜好は本作のようなカヴァー集でないと難しいのかなぁ?と思い至ったのだと思います。

その意味では、本作における「If I Could Only Be Sure」Nolan Porter)、「Wishing on a Star」Rose Royce)、「The Bottle」Gil Scott-Heron)、「Hercules」Aaron Neville)、「Thinking of You」Sister Sledge)といったソウル/ファンク系カヴァーが、僕が求めていたPaul Wellerに近かったのだと思います。

それ以外であれば、The Carpentersの大ヒットで知られるBurt Bacharach/Hal David作品「Close to You」Bob Dylanの名曲カヴァー「All Along the Watchtower」もおススメです。

本作も他のソロ作同様に、UKアルバム・チャート第2位のヒットとなりました。

全曲紹介しときやす。

「If I Could Only Be Sure」
US R&BシンガーNolan Porter、1972年のシングルをカヴァー (Gabriel Mekler/Nolan Porter作)。ソウル・バンド的なグルーヴィーな演奏がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SOCL_6opf_0

「Wishing on a Star」
Rose Royce、UKチャート第3位となった1978年のヒット・シングルをカヴァー (Billie Calvin作)。オリジナルは当ブログでも紹介したアルバム『Rose Royce II: In Full Bloom』(1977年)収録。哀愁モードのブルーアイド・ソウルといった雰囲気です。ハープの音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=njPIMCVr9gQ

「Don't Make Promises」
Tim Hardin作品をカヴァー。オリジナルはデビュー・アルバム『Tim Hardin 1』(1966年)収録。アンプラグドな格好良さとホーン・サウンドによるアクセントがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=V8LUDfeawQA

「The Bottle」
Gil Scott-Heronの名曲カヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介したアルバム『Winter In America』(1974年)収録。また、『It's Your World』(1976年)でのライヴ・ヴァージョンも紹介済みです。これぞ僕の求めるPaul Wellerって感じの躍動感が格好良いカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=woUjL0_JMZw

「Black Is the Colour」
トラディショナルをカヴァー。味わい深い弾き語り。ヴァイオリンによるアクセントがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=pVXgDNkN6L8

「Close to You」
The Carpentersの大ヒットで知られるBurt Bacharach/Hal David作品をカヴァー(オリジナルは1963年のRichard Chamberlainヴァージョン)。このカヴァーも秀逸ですね。何処となくスタカン的センスを感じるのもファンには嬉しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=yB7UnQDL2pY

「Early Morning Rain」
Gordon Lightfootのカヴァー。オリジナルはデビュー・アルバム『Lightfoot!』(1966年)収録。少しラフな感じが自然体でいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=a3n_QNc53js

「One Way Road」
Oasis、2000年のシングル「Who Feels Love?」のB面曲をカヴァー(Noel Gallagher作)。本作の中では異色のセレクト。演奏もクラリネットでジャズ・エッセンスを取り入れたソウルフル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MiLJ9b9MQRI

「Hercules」
Aaron Neville、1973年のシングル曲をカヴァー (Allen Toussaint作)。Paul Weller流のニューオリンズ・スタイルのソウルを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=VLZY6yWxjU8

「Thinking of You」
Chicサウンドが冴え渡る、Sister Sledge永遠のダンス・クラシックをカヴァー(Bernard Edwards/Nile Rodgers作)。オリジナルは当ブログでも紹介した『We Are Family』(1979年)収録。ここではアコースティック・ソウルな「Thinking of You」で楽しませてくれます。美しいストリングスが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=0iykikvY-tw

当ブログではLord EchoVida Novaのカヴァーも紹介済みです。

「All Along the Watchtower」
Bob Dylanの名曲をカヴァー。オリジナルは『John Wesley Harding』(1967年)。ここでは当ブログでも紹介したThe Jimi Hendrix Experience『Electric Ladyland』(1968年)ヴァージョンを意識していると思います。Carleen Andersonらの女性コーラスを従えたグルーヴィー・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3beWMVU-LRw

「Birds」
ラストはNeil Youngのカヴァー。オリジナルはアルバム『After the Gold Rush』(1970年)収録。感動的なピアノ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7z_SF8pKrlA

Paul Wellerの他のソロ・アルバムもチェックを!

『Paul Weller』(1992年)


『Wild Wood』(1993年)


『Stanley Road』(1995年)


『Heavy Soul』(1997年)


『Heliocentric』(2000年)


『Illumination』(2002年)


『As Is Now』(2005年)


『22 Dreams』(2008年)


『Wake Up the Nation』(2010年)


『Sonik Kicks』(2012年)


『Saturns Pattern』(2015年)


『A Kind Revolution』(2017年)


『True Meanings』(2018年)


『On Sunset』(2020年)


『Fat Pop』(2021年)
posted by ez at 01:32| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月14日

Malcolm Joseph『The Unquiet Peace』

UKベーシストの唯一のアルバム☆Malcolm Joseph『The Unquiet Peace』

発表年:2003年
ez的ジャンル:ダーク&ダウナー系UKグルーヴ
気分は... :大地の響き!

今回は2000年代カテゴリーから異色の1枚、Malcolm Joseph『The Unquiet Peace』(2003年)です。

Malcolm JosephはUKのベーシスト。

80年代は7th Heavenのメンバーとして活動し、80年代コンピ作品にも収録されたシングル「Hot Fun」等を理リリースしています。

90年代以降はベーシストとして活動し、Des'reeIdjut Boys等の作品に参加しています。

特にDan TylerConrad McDonnellとのDJ/プロデューサーのデュオIdjut Boysとの結びつきは強く、本作『The Unquiet Peace』(2003年)もIdjut Boysが設立したレーベルU-Star Recordsからのリリースです。

その唯一のソロ・アルバム『The Unquiet Peace』(2003年)は、ファンク/ソウル/クラブミュージック/ブレイクビーツ/エレクトロニカ/ダブ/民族音楽等が入り混じった独自の音世界が展開される1枚です。

ダークで、ダウナーで、退廃的な音世界は、一度ハマるとクセになります。

一般向けの作品ではありませんが、UK好きの人はチェックしてみると面白いのでは?

全曲紹介しときやす。

「Fuk Wit Ma Mind」
Alice Ibsenのヴォーカルをフィーチャー。退廃的な世界へトリップするダビー・チューン。

「Play」
Alice Ibsenのヴォーカルをフィーチャー。ダウナーなダンサブル・チューン。ダークな音世界がクセになります。
https://www.youtube.com/watch?v=xdbjCEekvOI

「Peace」
スピリチュアルなインスト。平和への祈りのような音世界です。

「Orange」
シタールを織り交ぜたエキゾチック&ミステリアス・グルーヴ。

「Natural High」
Alice Ibsenのヴォーカルをフィーチャー。鳥の囀りの効果音も聴こえてくる秘境グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=A6h663StJLw

「I'm Your Eyes」
Idjut Boysがプロデュース/コンポーザーとしてクレジットされています。Mikey Redのヴォーカルをフィーチャー。アコースティックな質感とトリップ感のバランスが絶妙な1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=tNxItv4y0kE

「Free」
ベーシストらしいファンキー・ベースを楽しめるダークなファンク・グルーヴ。

「Feel Me」
アンビエントな短いインスト。

「Dub Inna 6A」
メロディカの音色が印象的なドープなダビー・チューン。こういうのもUKらしいですね。

「Dope」
Alice Ibsenのヴォーカルをフィーチャー。ダウナー&ダークな哀愁グルーヴ。

4月も既に中旬ですが、年度末の反動からか新年度のエンジンがなかなか掛かりません(泣)
posted by ez at 00:04| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月01日

Joss Stone『Mind, Body & Soul』

オリジナルで勝負の2nd☆『Mind, Body & Soul』

発表年:2004年
ez的ジャンル:UKソウル・ディーヴァ
気分は... :新年度突入!

白人ソウル・ディーヴァJoss Stoneの2ndアルバム『Mind, Body & Soul』(2004年)です。

1987年、UKケント州ドーバー生まれの女性ソウル・シンガーJoss Stoneについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『The Soul Sessions』(2003年)
 『Introducing Joss Stone』(2007年)
 『Colour Me Free』(2009年)
 『The Soul Sessions Vol 2』(2012年)

16歳でリリースされたデビュー・アルバムで『The Soul Sessions』(2003年)で音楽シーンに衝撃を与えたJoss Stone。16歳と思えない早熟&魂のソウルフル・ヴォーカルで聴く者を魅了しました。

その余韻が残るなかでリリースされたのが、2ndアルバム『Mind, Body & Soul』(2004年)です。

前作と同じくS-Curve Recordsからのリリースです。

メイン・プロデュースは前作を手掛けたMike ManginiSteve GreenbergというS-Curve Recordsの主宰者2名とマイアミ・ソウルの女王Betty Wrightという3名。

それ以外にSalaam RemiThe Boilerhouse BoysCommissioner GordonDanny P.Conner ReevesJonathan Shortenがプロデュースしています。

レコーディングにはLittle Beaver(g)、Latimore(p、el-p)、Timmy Thomas(org)、Margaret Reynolds(back vo)といったマイアミ・ソウルでお馴染みの面々をはじめ、Nile Rodgers(g)、The Roots?uestlove(ds)、
Angie Stone(el-p)、JazzyfatnasteesMercedes Martinez/Tracey Moore)(back vo)、Cindy Blackman(ds)、Angelo Morris(b、g、el-p)、Earl "Chinna" Smith(g)等の多彩なミュージシャンが参加しています。

さらにThom Bellがストリングス&ホーン・アレンジを手掛けています。また、Lamont Dozierがソングライティングを手掛けた楽曲もあります。

ソウル・カヴァー集であった前作『The Soul Sessions』のインパクトが強すぎて、発売当時はオリジナルで勝負した本作『Mind, Body & Soul』には少し物足りなさを感じたりしたものですが、改めて聴いてみるとJoss Stoneという唯一無二の個性を生かした魅力的なソウル・アルバムに仕上がっていると思います。

シングル曲は「You Had Me」「Right To Be Wrong」「Spoiled」「Don't Cha Wanna Ride」の4曲。

それ以外であれば、爽快メロウ・ソウル「Jet Lag」、レゲエ・チューン「Less Is More」、アンプラグド感覚の「Understand」、大人びたミディアム・ソウル「Don't Know How」、キャッチーな「Torn And Tattered」、王道ソウルな「Killing Time」あたりもおススメです。

17歳とは思えない早熟のソウル・ワールドを楽しみましょう

全曲紹介しときやす。 ※国内盤仕様

「Right To Be Wrong」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの2ndシングル。Jossのヴォーカルをしっかりと聴かせるミディアム・ソウル。彼女には70年代テイストのイナたいソウル・サウンドがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=xHVSptF3_G8

「Jet Lag」
Betty Wright/Connor Reeves/Jonathan Shorten/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。Jazzyfatnasteesがバック・コーラスで参加しています。僕好みの爽快メロウ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=YV3cj3xojcE

「You Had Me」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの1stシングル。UKチャート第9位のヒットとなった哀愁ダンサブル・チューン。Nile Rodgers参加曲。クラヴィネットとNile Rodgersのギターがリードする70年代ソウル・フィーリングとモダンなダンサブル・サウンドを融合させた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=opwudiDgv1E

「Spoiled」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの3rdシングル。Lamont Dozierがソングライティングに名を連ね、Thom Bellがストリングス&ホーン・アレンジを手掛け、Latimore(p)、Timmy Thomas(org)がバッキングを務めるという往年のソウル・ファンにはたまらない1曲。派手さはありませんが、Jossの表現力の豊かさが映える素敵なソウル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=jSjX9R-gxtU

「Don't Cha Wanna Ride」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アルバムからの4thシングル。Young-Holt Unlimited「Soulful Strut」ネタがキャッチーなポップ・ソウル調の仕上がり。ただし、こういった楽曲のJossのヴォーカルは甘くなったりしません!あくまでシブくキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=crDEzLG63Ds

「Less Is More」
Commissioner Gordon/Betty Wright/プロデュース。レゲエ・シーンで活躍するギタリストEarl "Chinna" Smithの参加が象徴するようにレゲエ・チューンであり、アルバムの中で異彩を放っています。Jossのレゲエ志向は『Water for Your Soul』(2015年)で全開になりますが、それを予感させる1曲に仕上がっています。こうしたレゲエへの傾倒はUKソウル・シンガーらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=7Q4C9xK9uxE

「Security」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。哀愁ソウルですが、終盤のア・カペラに近いヴォーカル・ワークが素晴らしい!
https://www.youtube.com/watch?v=YrnZneKNjvA

「Young At Heart」
Betty Wright/Salaam Remiプロデュース。生演奏ながらもSalaam RemiプロデュースらしくHip-Hopテイストのビートが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=C3Rp74NsuRs

「Snakes And Ladders」
Betty Wright/Connor Reeves/Jonathan Shorten/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。早熟のソウル・シンガーぶりを存分に満喫できるビターな哀愁ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=2dwPPAm9opk

「Understand」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。アンプラグド感覚のソウル・チューン。Jossにはこういう演奏がよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=udQzWSPakIg

「Don't Know How」
Betty Wright/Daniel "Danny P" Pierre/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。Jossの大人びたソウル・ヴァイヴにピッタリのミディアム・ソウル。自然に体を揺らしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=HoOr4FpkMpk

「Torn And Tattered」
Betty Wright/Steve Greenberg/The Boilerhouse Boysプロデュース。Jossらしいかどうかは別として、個人的にはアルバムで最もキャッチーな1曲だと思います。『The Soul Sessions』では聴くことができなかった音世界ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=U5Oz83EJyMY

「Killing Time」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。Jossらしい70年代テイストの王道ソウル・チューン。間違いのない1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=_Evr4bD_PKM

「Sleep Like A Child」
Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。ドラムは?uestlove。Eurythmicsへの楽曲提供等で知られるPatrick Seymourのソングライティングによる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=1kGz5w0JD2s

US盤ではラストに隠れトラックとして「Daniel」が収録されていましたが、国内盤では「Daniel」の代わりに以下の2曲が収録されています。

「Holding Out for a Hero」
映画『Footloose』挿入歌であったBonnie Tylerのヒット曲のカヴァー。日本では葛城ユキや麻倉未稀のカヴァーでもお馴染みの曲ですね。Betty Wright/Mike Mangini/Steve Greenbergプロデュース。ここでは多くの人が本曲に対してイメージするダンサブル・サウンドとは大きく異なるカヴァーに仕上がっています。レゲエ×レトロ・ソウルな雰囲気がいい感じです。。
https://www.youtube.com/watch?v=ko-VzSRBVxE

「Dirty Man (live)」
『The Soul Sessions』で歌っていたLaura Leeのカヴァーのライヴ・ヴァージョン。

Joss Stoneの他作品もチェックを!

『The Soul Sessions』(2003年)


『Introducing Joss Stone』(2007年)


『Colour Me Free』(2009年)


『LP1』(2011年)


『The Soul Sessions Vol 2』(2012年)


『Water for Your Soul』(2015年)
posted by ez at 01:54| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月18日

Ryan Leslie『Ryan Leslie』

その才能を示した1stアルバム☆Ryan Leslie『Ryan Leslie』

発表年:2008年
ez的ジャンル:男性R&Bシンガー/プロデューサー
気分は... :ことのわざ・・・

男性R&Bシンガー/プロデューサーRyan Leslieの1stアルバム『Ryan Leslie』(2008年)です。

1978年ワシントンD.C.生まれの男性R&Bシンガー/ソングライター/プロデューサーであり、15歳でハーバード大学に入学し、19歳で卒業したという学歴の持ち主であるRyan Leslieの紹介は、2ndアルバム『Transition』(2009年)に続き2回目となります。

2006年にリリースしたCassie「Me & U」をはじめ、BeyonceDonell JonesFabolousKid Cudiらを手掛けたことで注目されるようになったRyan Leslie

Beyonce「Keep Giving Your Love To Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=vSC_ZoY2Ncc
Cassie「Me & U」
 https://www.youtube.com/watch?v=zVJ5gsLeCSM
Donell Jones feat. Jermaine Dupri「Better Start Talking」
 https://www.youtube.com/watch?v=1fj5A1gBVH8
Slim feat. Fabolous & Ryan Leslie「Good Lovin」
 https://www.youtube.com/watch?v=_BgT8H1P1_k
Fabolous「Everything, Everyday, Everywhere」
 https://www.youtube.com/watch?v=9zcDr4DbKEg
Kid Cudi「Can I Be」
 https://www.youtube.com/watch?v=KM6xmsu8whk

2007年からは自らのソロ・アーティスト活動を活発化させ、「Diamond Girl」「Addiction」(feat. Cassie & Fabolous)「How It Was Supposed To Be」といったシングルをリリースし、それらが評判となったタイミングでリリースされたのが1stアルバム『Ryan Leslie』(2008年)です。
※Ryan本人は2005年制作の『Just Right』を1stアルバムと呼んでいるようです。

プロデューサーはRyan Leslie自身。
楽曲もすべて本人のオリジナルです。

2008年らしいエレクトロ・サウンドを駆使したR&B作品に仕上がっています。

改めてアルバムを通しで聴くと、曲作り、サウンド、ビート感覚、ヴォーカル(特に歌い回し)の良さに加え、それらのバランスが絶妙ですね。

前述のシングル3枚以外であれば、2005年にシングル・リリースした「Just Right」をはじめ、「You're Fly」「Quicksand」「I-R-I-N-A」「Shouldn't Have To Wait」がおススメです。

アルバムはUSチャート第35位、同R&Bチャート第9位となっています。

全曲紹介しときやす。

「Diamond Girl」
2008年にシングル・リリースされていた楽曲。都会的なハイパー・トラックが印象的なR&Bグルーヴ。ラップ調ヴォーカルを織り交ぜています。
https://www.youtube.com/watch?v=dpLthO07LBY

「Addiction」
Cassie、Fabolousをフィーチャー。2008年にシングル・リリースされた彼の代表曲。刺激的な電子音が官能効果をアップする哀愁R&Bグルーヴ。Michael Jackson「I Can't Help It」のフレーズ引用も印象的です。。
https://www.youtube.com/watch?v=C7On6s5sKmA

Wiz Khalifa「Addicted」、Trey Songz「Addicted to Songz」、Clipse「Addiction」等のサンプリング・ソースとなっている点からも本トラックのインパクトの大きさを推察できます。
Wiz Khalifa「Addicted」
 https://www.youtube.com/watch?v=CEuZgCz71P8
Trey Songz「Addicted to Songz」
 https://www.youtube.com/watch?v=h_DJu9bDiOs
Clipse「Addiction」
 https://www.youtube.com/watch?v=HTKT5XvUVcY

「You're Fly」
僕好みのメロディアスなミディアム・グルーヴ。曲良し、サウンド良し、歌良し、三拍子揃っています。
https://www.youtube.com/watch?v=-emymHXHu70

「Quicksand」
このトラックも僕好み。躍動するビートを品良くアーバンに聴かせるセンスに脱帽です。
https://www.youtube.com/watch?v=th88MZ6U97Y

「Valentine」
ファルセットを駆使したミディアム・バラード。言葉のリズム感が見事です。
https://www.youtube.com/watch?v=A2fV4nnlG-I

「Just Right」
2005年にシングル・リリースされていた楽曲。The Headhunters feat. Pointer Sisters「God Make Me Funky」のビートをサンプリング。シンセによるアクセントが絶妙なセクシーR&Bグルーヴ。なかなかキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=uQNJwfQgtgk

「How It Was Supposed To Be」
2008年にシングル・リリースされていた楽曲。後引く哀愁感がたまらない1曲。ジワジワくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wHUf89vL3l4

「I-R-I-N-A」
美しいR&Bグルーヴ。サウンドとRyanの歌い回しがフィットしているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ea4ZYd3JxDA

「Out Of The Blue」
哀愁シンセが印象的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=ZmOWh7Az2e0

「Shouldn't Have To Wait」
さり気ないですが、Ryanの曲作り、サウンド、歌い回しのセンスの良さを実感できる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=SXhO4b0vEVQ

「Wanna Be Good」
ポジティブなヴァイヴに溢れあR&Bグルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=QEPCekXBVKg

「Gibberish」
ラストはオートチューンを駆使したバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=f_RoFqVycxI

Ryan Leslieの他作品もチェックを!

『Transition』(2009年)


『Les Is More』(2012年)
posted by ez at 00:09| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月03日

Stacey Kent『In Love Again: The Music of Richard Rodgers』

素敵なRichard Rodgers作品集Stacey Kent『In Love Again: The Music of Richard Rodgers 』(2002年)
In Love Again
発表年:2002年
ez的ジャンル:ロマンティック系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :哀れにも又おかし・・・

今回は大好きな女性ジャズ・ヴォーカリストStacey Kent『In Love Again: The Music of Richard Rodgers 』(2002年)です。

キュートな歌声の女性ジャズ・ヴォーカリストStacey Kentに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の6枚。

 『Dreamsville』(2000年)
 『Breakfast On The Morning Tram』(2007年)
 『Raconte Moi』 (2010年)
 『The Changing Lights』(2013年)
 『Tenderly』(2015年)
 『I Know I Dream:The Orchestral Sessions』(2017年)

本作はタイトルの通り、名作曲家Richard Rodgersの作品集です。

プロデュースは公私のパートナーJim Tomlinson

レコーディング・メンバーはStacey Kent(vo)、Jim Tomlinson(ts、fl)、Colin Oxley(g)、David Newton(p)、Simon Thorpe(b)、Jasper Kviberg (ds)。前作『Dreamsville』(2000年)と同じメンバーです。

日本映画『Shall we ダンス?』でもお馴染みの「Shall We Dance?」、軽やかなスウィング感が気持ちいい「My Heart Stood Still」
、素敵なギターを伴ったメロウ・バラード「It Might as Well Be Spring」、長閑なジャジー・ムードの「I'm Gonna Wash That Man Right Outta My Hair」、メンバーの一体感を感じるスウィンギーな「This Can't Be Love」、お馴染みの名バラードをStaceyらしく魅せる「Easy to Remember」、小粋な雰囲気の「Manhattan」あたりが僕のおススメです。

Staceyの歌声の魅力を存分に満喫できる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Shall We Dance?」
Oscar Hammerstein II/Richard Rodgers作。ミュージカル『The King and I』(1951年)のために書かれた曲。日本では周防正行監督の映画『Shall we ダンス?』(1995年)でお馴染みの曲ですね。当ブログではPeter Brownのカヴァーを紹介済みです。ここではリラックスした中にもキュートなStaceyの歌声が映える「Shall We Dance?」を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DiZCeEoPCUY

「Bewitched, Bothered and Bewildered」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『Pal Joey』(1940年)のために書かれた曲。抑えたトーンの歌声、バッキングでしっとりと、ちょっぴり切なく聴かせてくれるバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=gpRDUsHDQDU

「My Heart Stood Still」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『One Dam Thing after Another』(1927年)のために書かれた曲。当ブログではChet Bakerのカヴァーを紹介済みです。軽やかなスウィング感が気持ちいい演奏をバックに、Staceyが涼しげな歌声を聴かせてくれます。David Newtonがピアノ・ソロで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=X1YgEHhKhSw

「It Never Entered My Mind」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『Higher and Higher』(1940年)のために書かれた曲。当ブログではCybill ShepherdThe Oscar Peterson Trio + The Singers UnlimitedAnn Burtonのカヴァーを紹介済みです。前半がJim Tomlinsonのサックス、後半がStaceyのヴォーカルという夫婦共演で楽しませてくれるバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=8RT9IWmjbzs

「I Wish I Were in Love Again」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『Babes in Arms』(1937年)のために書かれた曲。当ブログではThe Latin Jazz Quintet with Eric Dolphyのカヴァーを紹介済みです。ここではコケティッシュなStaceyの語り口にグッときてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=dFDM2Skzdcg

「Thou Swell」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『A Connecticut Yankee』(1927年)のために書かれた曲。ゆったりとした雰囲気のバラードで和ませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=t9OQdihANhE

「It Might as Well Be Spring」
Oscar Hammerstein II/Richard Rodgers作。映画『State Fair』(1945年)のために書かれた曲。Colin Oxleyの素敵なギターをバックに、Staceyが優しく語りかける僕好みのメロウ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=YPACHxI5rEY

「Nobody's Heart (Belongs to Me)」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『By Jupiter』(1942年)のために書かれた曲。ピアノとギターのみのシンプルなバッキングで、Staceyの切ない歌声が胸の奥に沁み渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=zahgf6TbrKU

「I'm Gonna Wash That Man Right Outta My Hair」
Oscar Hammerstein II/Richard Rodgers作。ミュージカル『South Pacific』(1949年)のために書かれた曲。Staceyの歌声のチャーミングな魅力を満喫できる1曲。長閑なジャジー・ムードがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-Abw4rDKtlk

「This Can't Be Love」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『The Boys from Syracuse』(1938年)のために書かれた曲。やり慣れたメンバーの一体感を感じるスウィンギーな演奏が魅力です。そんなバッキングと共にStaceyの歌声も実に晴れやかです。
https://www.youtube.com/watch?v=4XdHkQjyUBM

「Easy to Remember」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。映画『Mississippi』(1935年)のために書かれた曲。Billie Holiday等が歌い、John Coltrane『Ballads』での演奏もお馴染みですね。当ブログではPharoah SandersAnn Burtonのカヴァーを紹介済みです。お馴染みの名バラードを、Staceyの歌声の魅力でさらにグレードアップしてくれます。ロマンティックなDavid Newtonのピアノもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=4PuqXXqcnLw

「Manhattan」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。ミュージカル『The Garrick Gaieties』(1925年)のために書かれた曲。
当ブログではThe Girls From Bahiaのカヴァーを紹介済みです。ピアノのみのバッキングですが、小粋な雰囲気の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KrPh_L01qik

「Bali Ha'i」
Oscar Hammerstein II/Richard Rodgers作。ミュージカル『South Pacific』(1949年)のために書かれた曲。この曲の持つエキゾチックなムードをStaceyらしく表現してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=3bP57RGfSLU

他のStacey Kent作品もチェックを!

『Close Your Eyes』(1997年)
Close Your Eyes

『Love Is...The Tender Trap』(1998年)
Love Is...The Tender Trap

『Let Yourself Go: Celebrating Fred Astaire』(2000年)
Let Yourself Go: Celebrating Fred Astaire

『Dreamsville』(2000年)
ドリームズヴィル [日本語帯・解説付] [輸入CD]

『The Boy Next Door』(2003年)
The Boy Next Door

Jim Tomlinson Feat. Stacey Kent『The Lyric』(2005年)
The Lyric featuring Stacey Kent

『Breakfast On The Morning Tram』 (2007年)
Breakfast on the Morning Tram

『Raconte Moi』 (2010年)
パリの詩

『Dreamer in Concert』(2011年)
Dreamer in Concert

『The Changing Lights』(2013年)
Changing Light

Marcos Valle & Stacey Kent『Ao vivo』(2014年)
Marcos Valleとの共演ライブ
マルコス・ヴァーリ&ステイシー・ケント・ライヴ~マルコス・ヴァーリ・デビュー50周年記念

『Tenderly』(2015年)
Tenderly

『I Know I Dream:The Orchestral Sessions』(2017年)
アイ・ノウ・アイ・ドリーム
posted by ez at 00:27| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。