2022年11月02日

Bud Shank Plays The Music And Arrangements Of Michel LeGrand『Windmills Of Your Mind』

全編Michel Legrand作品のカヴァー・アルバム☆Bud Shank Plays The Music And Arrangements Of Michel LeGrand『Windmills Of Your Mind』

発表年:1969年
ez的ジャンル:ウエストコースト・ジャズ×ルグラン・ジャズ
気分は... :サムライブルーの26名は妥当か!

遂にカタール2022に臨むサッカー日本代表26名が発表されましたね。

僕のなかでのサプライズは、柴崎が選出されて原口が落選したことですかね。あとは最終的にはFWは大迫頼みになるのではないかと思っていたので、大迫の落選も少し意外でした。それ以外は現時点で妥当なメンバーだと思います。古橋落選は賛否両論あるでしょうが、個人的には今の代表で彼が活躍するイメージが湧かないので仕方がないかなという気がします。

今回は交代枠が5つあるので、途中出場メンバーの果たす役割がとても大きく、日本に限らず選手層の厚さが勝敗を決する気がします。森保監督には前線4枚は前半組と後半組の2プラトンで戦うくらいの戦術を期待しています。個人的には後半から三笘投入で決勝点!といった展開の試合を観てみたいですね。

今回はウエスト・コースト・ジャズの第一人者であるアルト・サックス/フルート奏者Bud Shankが、数々の映画音楽でお馴染みのフランスの名コンポーザーMichel Legrand作品をカヴァーしたBud Shank Plays The Music And Arrangements Of Michel LeGrand『Windmills Of Your Mind』(1969年)です。

Michel Legrand自身がアレンジを手掛け、プレイヤーとしても参加しています。

Pacific Jazzからのリリースです。

僕自身はBud Shankというよりも、Michel Legrandへの興味から本作に手を出した次第です。

レコーディング・メンバーはBud Shank(as、fl)以下、Gary Barone(tp)、Bud Brisbois(tp)、Conte Candoli(tp)、Billy Byers(tb)、Ernie Watts(ts)、Michel Legrand(p、harpsichord)、Artie Kane(el-org)、Howard Roberts(g)、Ray Brown(b)、Shelly Manne(ds)という面々。

プロデュースはRichard Bock

全10曲のうち、『Les Parapluies de Cherbourg(シェルブールの雨傘)』(1964年)、O.S.T.(Michel Legrand)『Les Demoiselles de Rochefort(邦題:ロシュフォールの恋人たち)』(1967年)、O.S.T.(Michel Legrand)『The Thomas Crown Affair(邦題:華麗なる賭け)』(1968年)という有名サントラ3枚から8曲がセレクトされています。

オリジナルと聴き比べるのが楽しみ方ですが、オリジナルを知らずとも、Michel Legrand作品の素晴らしさと彼のアレンジ・センスが、西海岸の一流ジャズ・ミュージシャン達の素晴らしい演奏と相まって魅力的なジャズ作品に仕上がっていると思います。

ジャズ初心者でも楽しめる間口の広い1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「The Windmills of Your Mind」
Michel Legrand/Alan Bergman/Marilyn Bergman作。Steve McQueen主演の映画『The Thomas Crown Affair(邦題:華麗なる賭け)』(1968年)の主題歌をカヴァー。お馴染みのテーマ曲をBud Shankのサックスを中心に軽やかながらもエレガントな雰囲気で聴かせてくれます。Michel Legrandのハープシコードがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=NOQIdL9xnrM

本曲に関して、当ブログではDorothy AshbyPaige ClaireBobbi Boyleのカヴァーを紹介済みです。

「Watch What Happens」
Michel Legrand作。Jacques Demy監督の名作映画『Les Parapluies de Cherbourg(The Umbrellas of Cherbourg)(邦題:シェルブールの雨傘)』(1964年)の挿入曲をカヴァー。オーセンティックな雰囲気ながらもMichel Legrandらしいアレンジ・センスがさり気なく散りばめられているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UYZjniSUbQo

本曲に関して、当ブログではStanley TurrentineElis ReginaWes MontgomerySergio Mendes & Brasil '66Tamba 4Heraldo Do MonteThe Royalettesのカヴァーも紹介済みです。

「Theme d'Elise」
Michel Legrand作。前曲と同じく映画『Les Parapluies de Cherbourg(The Umbrellas of Cherbourg)(邦題:シェルブールの雨傘)』の挿入曲をカヴァー。ビッグ・バンド・ジャズ的な演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Rp-SPqRBFdY

「One Day」
Michel Legrand/Alan Bergman/Marilyn Bergman作。Bud Shankのサックスを満喫できる素敵なバラードに仕上がっています。ヴァイヴによるアクセントもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QBkXgeAXhMY

「Chanson de Solange」
Michel Legrand/ Jacques Demy作。Jacques Demy監督によるミュージカル映画の名作『Les Demoiselles de Rochefort(邦題:ロシュフォールの恋人たち)』(1967年)の挿入歌をカヴァー。メリハリの効いたダイナミックな演奏で楽しませてくれます。Shelly Manneの格好良いドラミングをはじめクラブジャズ好きの人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=FQBIzq75PVA

「De Delphine a Lancien」
Michel Legrand/ Jacques Demy作。これも『Les Demoiselles de Rochefort(邦題:ロシュフォールの恋人たち)』(1967年)の挿入歌をカヴァー。ここでのBud Shankはフルートをプレイします。何となくMichel Legrand作品にはフルートの音色が似合う気がします。全体的なアレンジもMichel Legrandらしさがあって好きな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=uWSUX2H_TW4

「I Will Wait for You」
Michel Legrand作。映画『Les Parapluies de Cherbourg(The Umbrellas of Cherbourg)(邦題:シェルブールの雨傘)』のテーマ曲「Love Theme, Umbrellas Of Cherbourg」をカヴァー(タイトルは英語タイトル)。当ブログではLena Horne & Michel Legrandヴァージョンも紹介済みです。オリジナルとは異なる雰囲気のムーディー&エレガントな演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=HrjXS84pnb0

「His Eyes, Her Eyes」
Michel Legrand/Alan Bergman/Marilyn Bergman作。再び『The Thomas Crown Affair(邦題:華麗なる賭け)』の挿入歌をカヴァー。寛いだ雰囲気の素敵なホーン・アンサンブルがいいですね。ギター&オルガンの隠し味も効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=7MMfz1VNP2g

「Once Upon a Summertime」
Michel Legrand/Johnny Mercer/Eddie Barclay/Eddy Marnay作。ロマンティックな雰囲気のバラードをしっとりと聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=K2-T1eHXcOA

本曲に関して、当ブログではMonica Zetterlund with Bill EvansThe Oscar Peterson Trio + The Singers Unlimitedのカヴァーも紹介済みです。

「Chanson des Jumelles」
Michel Legrand/Jacques Demy作。最後は三度『Les Demoiselles de Rochefort(邦題:ロシュフォールの恋人たち)』(1967年)から。個人的には『ロシュフォールの恋人たち』で一番好きな曲なので嬉しいカヴァーです。ミュージカル仕様ではなく完全にジャズ仕様の「Chanson des Jumelles」も軽やかでなかなか楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=wzeB7V_yDg4

ご興味がある方は、本作で楽曲が数多く取り上げられた3枚のサントラ盤をチェックしてみては?

O.S.T.(Michel Legrand)『Les Parapluies de Cherbourg(シェルブールの雨傘)』(1964年)


O.S.T.(Michel Legrand)『Les Demoiselles de Rochefort(邦題:ロシュフォールの恋人たち)』(1967年)


O.S.T.(Michel Legrand)『The Thomas Crown Affair(邦題:華麗なる賭け)』(1968年)
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2022年09月07日

The Buddy Rich Big Band『Big Swing Face』

ロックを通過したビッグバンド・ジャズ☆The Buddy Rich Big Band『Big Swing Face』

発表年:1967年
ez的ジャンル:凄腕ドラマー系ビッグバンド
気分は... :風神・雷神!

今回はジャズ・ドラマーBuddy Richがビッグバンドを率いたライブ作品The Buddy Rich Big Band『Big Swing Face』(1967年)です。

凄腕ドラマーBuddy Richの紹介は、『The Roar Of '74』(1973年)、『Mercy, Mercy』(1968年)に続き3回目となります。

本作『Big Swing Face』(1967年)は、ハリウッドChez Clubでのライヴ・レコーディングです。

参加メンバーはBuddy Rich(ds)以下、Quinn Davis(as)、Ernie Watts(as、fl)、Jay Corre(ts、fl)、Robert Keller(ts、fl)、Marty Flax(bs)、Bobby Shew(tp)、Yoshito Murakami(tp)、Charles Findley(tp)、John Scottile (tp)、Jim Trimble(tb)、John Boice(tb)、Bill Wimberly(btb)、Richie Resnicoff(g)、Ray Starling(p)、James Gannon(b)、Cathy Rich(vo)といった面々。

大暴れするリーダーBuddy Richのドラミングをはじめ、ロックを通過してきたビッグバンドといった雰囲気を存分に楽しめる1枚です。

ハイライトはSonny & Cherのカヴァー「The Beat Goes On」The Young Holt Trioのカヴァー「Wack Wack」という2曲。

The Beatlesの名曲カヴァー「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」、鮮やかなホーン・アンサンブルの「Monitor Theme」、映画のテーマ曲のようにモダンな「Mexicali Nose」「Willowcrest」あたりもオススメです。

ビッグバンド・ジャズのイメージを覆す格好良い演奏をご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」
The Beatlesの名曲カヴァー( Paul McCartney/John Lennon作)。オリジナルは『Rubber Soul』(1965年)収録。お馴染みの名曲をロックを通過してきたビッグバンド・ジャズといった雰囲気のダイナミックな演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mE55BAoP8Vo

「Big Swing Face」
Bill Potts作。タイトル曲はタイトルのままにスウィンギーなビッグバンド・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=N71UyfRWS-g

「Monitor Theme」
Bernie Baum/Bill Giant/Florence Kaye作。鮮やかなホーン・アンサンブルにグッときます。色気のあるビッグバンド・サウンドといった趣がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0nvhYMHhWcU

「Wack Wack」
The Young Holt Trioのカヴァー(Eldee Young/Hysear Don Walker/Isaac Red Holt作)。オリジナルはアルバム『Wack Wack』(1966年)収録。「The Beat Goes On」と並ぶ僕のお気に入り。ソウル/R&Bフィーリングのビッグバンド・ジャズも魅力的です。豪快なホーン・サウンドがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=xIMSnxgSVVQ

「Love for Sale」
Cole Porterの名曲カヴァー。オーセンティックながらも小粋な疾走感で楽しませてくれます。リーダーBuddyの躍動するドラムがバンド全体に伝播している感じでいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=l4NrI4fV6Ww

本曲に関して、当ブログではJorge DaltoGene HarrisDexter GordonAnita O'DayLes McCannJane BirkinThe Kenny Clarke-Francy Boland Big BandMarty Paich Big Bandのカヴァーを紹介済みです。ご興味がある方は過去記事をご参照下さい。

「Mexicali Nose」
Harry Betts作。タイトルの通り、メキシカン・テイストを織り交ぜた演奏ですが、映画のテーマ曲のようなモダンな格好良さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=ekZ6h6B4R6Q

「Willowcrest」
Bob Florence作。前曲「Mexicali Nose」のDayモードに対して、本曲は摩天楼が似合うNightモードといった雰囲気の格好良さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=3VVTvCeyV-E

「The Beat Goes On」
Sonny & Cher、1967年のヒット曲をカヴァー(Sonny Bono作)。今日的なハイライトはモッズ人気の高いコレでしょうね。娘Cathy Richのキュート・ヴォーカルをフィーチャーしたヒップなモッド・ビッグバンド・ジャズ。スウィンギン・ロンドン系の音が好きな人であれば気に入るはず!父Buddyの格好良いドラム・ソロでキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=p-IR2dtNEiA

「Bugle Call Rag」
Billy Meyers/Jack Pettis/Elmer Schoebel作のジャズ・スタンダードをカヴァー。本編ラストはビッグバンドらしいエンターテインメント感のあるスウィンギーな演奏で締め括ってくれます。ここでもBuddyはドラムを叩きまくります。
https://www.youtube.com/watch?v=SsAgCtofvLk

CDには以下の9トラックがボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Standing Up in a Hammock」
https://www.youtube.com/watch?v=PrMHGvFbfaQ
「Chicago」
https://www.youtube.com/watch?v=Q2VYYUY1J88
「Lament for Lester」
https://www.youtube.com/watch?v=Tp3ph-rYrxA
「Machine」
https://www.youtube.com/watch?v=KobZYPlwL8g
「Silver Threads Among the Blues」
https://www.youtube.com/watch?v=L3QreOH9bZA
「New Blues」
https://www.youtube.com/watch?v=hAejZUnRYkg
「Old Timey」
https://www.youtube.com/watch?v=xPKTqPvjPSA
「Loose」
https://www.youtube.com/watch?v=I1ec_roZsMM
「Apples (aka Gino)」
https://www.youtube.com/watch?v=HM3oyHPAL2E

Buddy Richの他作品もチェックを!

『The New One!』(1968年)


『Mercy, Mercy』(1968年)
マーシー、マーシー +3

『Keep the Customer Satisfied』(1970年)


『A Different Drummer』(1971年)
ア・ディファレント・ドラマー

『Stick It』(1972年)
Stick It

『The Roar Of '74』(1973年)
ザ・ロアー・オブ’74

『Very Live at Buddy's Place』(1974年)
ヴェリー・ライヴ・アット・バディズ・プレイス[再発/廉価盤]

『Big Band Machine』(1975年)
ビッグ・バンド・マシーン

『Speak No Evil』(1976年)
Speak No Evil

『Plays and Plays and Plays』(1977年)
Plays & Plays & Plays
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2022年05月25日

Ray Barretto『Latino Con Soul』

N.Y.ブーガルーの人気作☆Ray Barretto『Latino Con Soul』

発表年:1967年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン/ブーガルー
気分は... :時代の波を乗り遅れるな!

今回はN.Y.ラテンからRay Barretto『Latino Con Soul』(1967年)です。

ラテン・グルーヴの帝王"ハード・ハンズ"Ray Barrettoについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の6枚。

 『Senor 007』(1965年)
 『Acid』(1968年)
 『The Message』(1972年)
 『Que Viva La Musica』(1972年)
 『Can You Feel It』(1978年)
 『La Cuna』(1981年)

本作『Latino Con Soul』(1967年)は、N.Y.ブーガルー黄金時代にリリースされた人気作です。

レコーディングにはAdalberto Santiago(vo)、Pete Bonet(vo)、Roberto Rodriguez(tp)、Eddie Martinez(p)、Orestes Vilato(timbales)等が参加しています。

本作のハイライトと呼べるブーガルー「Do You Dig It?」、名盤Fania All-Stars『Live At The Cheetah』(1972年)のオープニングを飾った「Descarga Fania」の原曲「Trompeta Y Trombon」、(当時の)モダンなN.Y.ラテン「Bilongo」、エネルギッシュなデスカルガ「Fuego Y Pa'lante」、開放的なパーカッション・アンサンブル「El Picor」あたりが僕のオススメです。

N.Y.ブーガルーの盛り上がりにリンクした"ハード・ハンズ"Ray Barrettoの熱き1枚を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Bilongo」
Justi Barreto作。Eddie Martinezの軽快なピアノと共に始まるオープニング。(当時の)モダンなN.Y.ラテンで楽しませてくれます。軽快なリズムとソウルフルなヴォーカルの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=USJAtHbRRaU

「Love You (Eras)」
Ray Barretto作。Adalberto Santiagoが甘いヴォーカルで魅せてくれるロマンティック・バラード。なかなかいい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=UaANITjlu-o

「Trompeta Y Trombon」
Ray Barretto作。名盤Fania All-Stars『Live At The Cheetah』(1972年)のオープニングを飾った「Descarga Fania」の原曲です。疾走するデスカルガのドライヴ感は今聴いても実にモダンです。特にベースが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RHE6PcsrYgo

「Boogaloo Con Soul」
Ray Barretto/Solange Lopez作。タイトル曲は哀愁モードのレイジーなブーガルー。英語とスパニッシュをミックスさせたヴォーカルが雰囲気あります。
https://www.youtube.com/watch?v=xWIrlvv3W3w

「Do You Dig It?」
Ray Barretto作。本作のハイライトと呼べるブーガルー。ハンド・クラップと共に陽気に躍動します。エネルギッシュに駆け抜けていく感じがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=v18zdoxFGrk

「El Picor」
Harris/Pedro Bonet作。開放的なパーカッション・アンサンブルで楽しませてくれます。みんなで陽気に盛り上がりましょう!
https://www.youtube.com/watch?v=dmARTn7eJZE

「Lo Mismo Que A Usted」
Dino Ramos/Palito Ortega作。哀愁のボレロ。ラテンらしいと言えばラテンらしいですが、僕には少し退屈かな。
https://www.youtube.com/watch?v=YBMQ0GfP9Ig

「Fuego Y Pa'lante」
Ray Rodriguez作。参加メンバーのエネルギッシュな演奏で盛り上がるデスカルガ。中盤のティンバレス・ソロが最高に格好良いです!Eddie Martinezのピアノも絶好調です。
https://www.youtube.com/watch?v=jzsRgRAlJks

「Happy Birthday Everybody」
Ray Barretto作。ラストはN.Y.ラテンなバースデー・ソングで陽気に締め括ってくれまうs。
https://www.youtube.com/watch?v=QBV22y2ZBNA

CDにも「Happy Birthday Everybody (Alt. Take)」

Ray Barrettoの過去記事もご参照ください。

『Senor 007』(1965年)
Senor 007

『Acid』(1968年)
Acid

『The Message』(1972年)
The Message

『Que Viva La Musica』(1972年)
Que Viva La Musica

『Can You Feel It』(1978年)
キャン・ユー・フィール・イット

『La Cuna』(1981年)
ラ・クーナ
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2022年03月23日

Kenny Clarke, Francy Boland And Company『The Golden 8』

双頭リーダーによる第一弾アルバム☆Kenny Clarke, Francy Boland And Company『The Golden 8』

録音年:1961年
ez的ジャンル:双頭リーダー系ヨーロピアン精鋭ジャズ
気分は... :最初からスリリングだった!

今回は人気ビッグ・バンドThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandの出発点となる1枚、Kenny Clarke, Francy Boland And Company『The Golden 8』(1961年)です。

Modern Jazz QuartetのドラマーKenny Clarkeとベルギー出身のコンポーザー/ピアニストFrancy Bolandを双頭リーダーとしたエレガントなヨーロピアン・ビッグ・バンドThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『Music for the Small Hours』(1967年)
 『Latin Kaleidoscope』(1968年)
 『All Smiles』(1968年)
 『More Smiles』(1969年)

本作はKenny ClarkeFrancy Bolandという双頭リーダーによるグループの第一弾アルバムとなり、後にThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandへと発展していきます。

メンバーはKenny Clarke(ds)、Francy Boland(p)以下、Dusko Goykovich(tp)、Jimmy Woode(b)、Karl Drevo(ts)、Derek Humble(as)、Raymond Droz(as)、Chris Kellens(bs)。

プロデュースはGigi Campi

この双頭ユニットの原点となる作品ですが、この段階でこのユニットらしいヨーロピアンなエレガントさと、クラブジャズ世代にも通じるスリリングさを備えていたことがよく分かります。

今日的なハイライトはクラブジャズ世代にも人気のアフロ・キューバン「Dorian 0437」ではないでしょうか。

「Strange Meeting」「The Golden Eight」「High Notes」といったオリジナルも今聴いても実に格好良いと思います。

「Softly, As In A Morning Sunrise」「You'd Be So Nice to Come Home To」といったスタンダードのカヴァーの小粋なセンスにも惹かれます。

The Kenny Clarke-Francy Boland Big Band好きの人は、ぜひチャックを!

全曲紹介しときやす。

「La Campimania」
Francy Boland作。Clarkeのドラミングが炸裂するオープニング。重厚なアンサンブルと躍動する疾走感も魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=MVop7HXzvos

「Gloria」
Bronislau Kaper/Mack David作。ロマンティックなバラード。ヨーロピアンなリリシズムを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=REBhmGAnoOA

「High Notes」
Francy Boland作。Jimmy Woodeのベースが牽引する演奏です。ここではDusko Goykovichのトランペット・ソロが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=E2YfH_n2JUI

「Softly, As In A Morning Sunrise」
Oscar HammersteinU作詞、Sigmund Ronberg作曲、ミュージカル『New Moon』の挿入歌のスタンダード「朝日のごとくさわやかに」をカヴァー。当ブログでは、Wynton KellySonny RollinsLarry YoungStefania Dipierroのカヴァーを紹介済みです。ここでは軽やかなホーン・アンサンブルによる小気味よい演奏に惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_b4j43fQGUk

「The Golden Eight」
Francy Boland作。タイトル・トラックはこの双頭ユニットらしい疾走感に溢れたエキサイティングな演奏を楽しめます。Clarkeのドラミングもアドレナリン出まくりでグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ZO93pbbbUEA

「Strange Meeting」
Francy Boland作。クラブジャズ世代も気に入るスリリングな演奏なのでは?ここでの主役はDusko Goykovichのトランペット。キマりすぎています。
https://www.youtube.com/watch?v=l5zExsPZPHM

「You'd Be So Nice to Come Home To」
Cole Porter作。オリジナルは映画『Something to Shout About』(1943年)のために書かれたものです。当ブログではAnita O'DayBobby Timmons
ヴァージョンも紹介済みです。ここでは小粋なスウィンギー・フィーリングに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=StC81HpNxVg

「Dorian 0437」
Francy Boland作。今日的には本作のハイライトとなるであろう演奏。アフロ・キューバン・ジャズ×ヨーロピアン・ジャズなクロスオーヴァー感が魅力です。この双頭ユニットの美学を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=4vKAe0GKoDY

「Poor Butterfly」
John Golden/Raymond Hubbell作。当ブログではSonny Rollinsヴァージョンも紹介済みです。ジェントルな哀愁バラードをしっとりと聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-Ml5XEIxq68

「Basse Cuite」
Francy Boland作。タイトルの通り、Jimmy Woodeのベースが目立つ演奏です。ブルージーですが、エレガントな軽やかさを失わないのがこの双頭ユニットらしいですね。最後も実にキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Wz32E5eP2fo

The Kenny Clarke-Francy Boland Big Band関連の他作品もチェックを!

『Now Hear Our Meanin'』(1963年)
Now Hear Our Meanin

『Swing Waltz Swing』(1966年)
Swing Waltz Swing

『Music for the Small Hours』(1967年)
MUSIC FOR THE SMALL HOURS

『Sax No End』(1967年)
Sax No End

『All Smiles』(1968年)
All Smiles

『Latin Kaleidoscope』(1968年)
Latin Kaleidoscope/Cub

『Faces』(1968年)
Faces

『Fellini 712』(1968年)
Fellini 712

『All Blues』(1968年)
Clarke / Boland Big Band : All Blues (German Import)

『More Smiles』(1969年)
More Smiles

『Off Limits』(1970年)
Off Limits
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2022年01月03日

Samba Trio『Samba Pra Frente』

謎のボッサ・ジャズ/ジャズ・サンバ・トリオ☆Samba Trio『Samba Pra Frente』

発表年:1965年
ez的ジャンル:ボッサ・ジャズ/ジャズ・サンバ・トリオ
気分は... :Happy New Year 2022!

Happy New Year 2022!
今年もよろしくお願い致します。

新年一作品目は、ブラジルの謎のボッサ・ジャズ/ジャズ・サンバ・トリオSamba Trio『Samba Pra Frente』(1965年)です。

Samba Trioは、(おそらく)ミナスで結成されたボッサ・ジャズ/ジャズ・サンバのピアノ・トリオ。

Samba Trio名義で『Samba Pra Frente』(1965年)、『Samba Pra Frente』(1965年)という2枚のアルバムをリリースしています。

Samba Trioといえば、ブラジル音楽好きの方は、下記のアルバムでお馴染みのSamba Trioを想起するかもしれませんが、こちらのSamba Trioは、スペイン出身、ウルグアイ出身のメンバーがいた同名異グループです。

Samba Trio『Tristeza』(1983年)


本作『Samba Pra Frente』(1965年)に話を戻すと、
Antonio Carlos JobimBaden PowellEdu LoboMarcos Valleらお馴染みのブラジル作品のカヴァーで占められています。

特に、Edu LoboMarcos Valleといった当時のブラジル新世代アーティストの作品が多いのが特徴です。

お馴染みの名曲たちをSamba Trioがどう聴かせてくれるのか楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Arrastao」
Edu Lobo/Vinicius de Moraes作。Loboのオリジナルは『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)に収録されています。当ブログではIsabelle AubretJongo Trioのカヴァーも紹介済みです。ここでは緩急をつけたエレガントなインスト・ジャズ・サンバで聴かせてくれます。

「Consolacao」
Baden Powell/Vinicius de Moraes作の名曲をカヴァー。ここではヴォーカル入りの品のいいジャズ・サンバで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=5q36LOuSCZw

本曲について、当ブログではTenorio Jr.Celso FonsecaA Bossa EletricaAgustin Pereyra LucenaSambalanco TrioSirius BNara LeaoTrio 3DWanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio With Rosinha De ValencaTamba 4Tamba Trioのカヴァーを紹介済みです。

「Nana」
Moacir Santos/Mario Telles作品をカヴァー。ここではアフロ・ブラジリアンなイントロに続き、エレガント・ボッサ・ジャズが展開され、再びアフロ・ブラジリアンなアウトロへ。
https://www.youtube.com/watch?v=RKqroP_g90I

本曲について、当ブログではMoacir Santos自身のセルフカヴァー、Bossa RioNara LeaoBossacucanova & Roberto MenescaSonzeiraBrandi Disterheft Trio with George Colemanのカヴァーも紹介済みです

「O Morro Não Tem Vez」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。緩急をつけたヴォーカル入りボッサ・ジャズ。緩急の切り替えが鮮やかで1曲で2曲分楽しめます。

本曲について、当ブログではSambalanco TrioWanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio With Rosinha De ValencaSimone MorenoSirius BSergio MendesTamba Trioのカヴァーを紹介済みです。

「De Manha」
Caetano Veloso作品をカヴァー。本作の中では一番マイナーなセレクトかもしれませんね。僕好みのグルーヴィーなインスト・ジャズ・サンバに仕上がっています。

「So Tinha De Ser Com Voce」
Aloysio De Oliveira/Antonio Carlos Jobim作品のカヴァー。ヴォーカル入りの小粋なボッサ・ジャズに仕上がっています。

本曲について、当ブログではTitaDuke PearsonSergio Mendesのカヴァーを紹介済みです。

「Reza」
Edu Lobo/Ruy Guerra作の名曲をカヴァー。Loboのオリジナルは『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)に収録されています。Edu Loboの新世代アーティストらしい感覚を伝えてくれます。小気味よい前半、エレガントな後半のコントラストも鮮やか。

本曲について、当ブログではSergio Mendes & Brasil '66Wanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio Lennie Dale & Sambalanco TrioTamba 4The CarnivalDorothy AshbyThe Girls From BahiaJongo TrioTamba Trioのカヴァーも紹介済みです。

「Canto De Ossanha」
Baden Powell/Vinicius de Moraes作の名曲をカヴァー。この曲らしいアフロ・ブラジリアンなミステリアス・ムードを醸し出すをヴォーカル入りジャズ・サンバに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=XUrW9OC-2Ws

本曲について、当ブログでは作者Baden E Viniciusヴァージョンをはじめ、Tamba 4Quarteto Em CyLill LindforsElis ReginaToots Thielemans & Elis ReginaAgustin Pereyra LucenaRosalia De SouzaChristiane LegrandThe Girls from BahiaWalter WanderleyDorothy AshbyManfredo Fest Trioのカヴァーを紹介済みです。

「Gente」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcos Valleのオリジナルは『O Compositor E O Cantor』(1965年)収録。「Chup Chup, I Got Away」のタイトルで『Samba '68』(1968年)にて再演しています。新世代アーティストMarcos Valleを印象づける開放的なボッサ・ジャズに仕上がっています。

「Preciso Aprender A Ser So」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。前曲と同じくMarcos Valleのオリジナルは『O Compositor E O Cantor』(1965年)収録。「If You Went Away」のタイトルで『Samba '68』(1968年)にて再演しています。ここではしっとりと歌い上げる哀愁チューンで聴かせてくれます。

本曲について、当ブログではZumba CincoO Quartetoのカヴァーを紹介済みです。

「Noa-Noa」
Sergio Mendes作品のカヴァー。セルメン作品らしい小気味よいボッサ・ジャズで楽しませてくれます。

「Samba De Verao」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。前曲と同じくMarcos Valleのオリジナルは『O Compositor E O Cantor』(1965年)収録。「So Nice (Summer Samba)」のタイトルで『Samba '68』(1968年)にて再演しています。お馴染みの名曲のフレッシュな魅力を伝えてくれるオーセンティックなカヴァーで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=zhQFSi2LlN4

本曲について、当ブログではAstrud Gilberto/Walter Wanderley TrioBebel GilbertoO QuartetoBossa TresWanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio With Rosinha De ValencaDoris MonteiroEliane EliasMario Castro Neves & Samba S.A.Os Catedraticosのカヴァーも紹介済みです。

今年もマイ・ペースで投稿していきたいと思います。

よろしくお願い致します。
posted by ez at 00:51| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする