2020年10月08日

Cola & Jimmu『I Give to You My Love and Devotion』

夫婦デュオ・ハウスの第2弾☆Cola & Jimmu『I Give to You My Love and Devotion』

発表年:2014年
ez的ジャンル:夫婦デュオ系ハウス・プロジェクト
気分は... :禁断のアンダーグラウンド・ハウス・・・

フィンランドのマルチプレーヤーJimi Tenorと彼の公私に渡るパートナーである女性黒人シンガーNicole Willisによる夫婦デュオCola & Jimmuの2ndアルバム『I Give to You My Love and Devotion』(2014年)です。

当ブログでこれまで紹介したJimi Tenor作品は以下の4枚。

 『Intervision』(1997年)
 Jimi Tenor & Kabu Kabu『Joystone』(2007年)
 Cola & Jimmu『Enigmatic』(2013年)
 『Saxentric』(2016年)

ジャズのイメージが強いJimi Tenorとソウルのイメージが強いNicole Willisですが、彼らが夫婦デュオCola & Jimmuでアプローチしたのはハウス。

本作『I Give to You My Love and Devotion』(2014年)は、『Enigmatic』(2013年)に続くCola & Jimmuの2ndアルバムとなります。

プロデュース&ソングライティングもJimi TenorNicole Willisの二人。

本作『I Give to You My Love and Devotion』は、前作『Enigmatic』同様に90年前後のアンダーグラウンド・ハウスを彷彿させる内容となっています。

『Enigmatic』のエントリーの時にも書きましたが、当時聴いていたStrictly RhythmNervous等当時のN.Y.ハウスを代表するレーベルのコンピ作品を思い出します。

万人受けする作品ではありませんが、好きな人はかなりハマると思います。僕もそんな一人です。

全曲紹介しときやす。

「Earthly Pleasures」
Jimiによる幻想的かつ覚醒的なハウス・サウンドとソウルフルなNicoleのヴォーカルが、僕が好きだった90年頃のアンダーグラウンド・ハウスの世界へ誘ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CYPQI6JexgY

「Immortal Champion」
90年代アンダーグラウンド・ハウスのコンピ作品の1曲といった雰囲気ですが、アフロビート/アフロ・ファンク的なビートやシンセを効かせているあたりがJimi Tenorらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=iix1dZq33dQ

「You Keep Me Working」
Nicoleのヴォーカルを匿名的に使っているが90年代アンダーグラウンド・ハウスっぽいですね。サックス、フルートでジャズ・フィーリングのアクセントを効かせています。
https://www.youtube.com/watch?v=Lk4sEmK-MzM

「Fantabulous」
ローファイ感覚ながらも、それが逆にJimiのサウンド・メイキングのセンスの良さを際立たせているトラック。Nicoleのヴォーカルもハウス・ヴォーカリストらしい雰囲気でグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=crld4SxX14g

「Open Up Your Chakra」
アルバムで最もキャッチーで華のあるソウルフル・ハウス。女性バック・ヴォーカルを配し、Nicoleのソウルフル・ヴォーカルを引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=6lcBQ2Hmcqg

「Meet You At The Crossroads」
ハウスとアフロ・ファンクを融合させたような電化サウンドが魅力のトラック。Jimi Tenor好きの人ならば楽しめるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=lrXzHJCHxWI

「No More Wars」
Nicoleのヴォーカルの魅力を前面に打ち出したソウルフル・ハウス。それまでもあくまでアンダーグラウンド・ハウス調なのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=rlXJ3n2w88c

「I Give To You」
ラストはアンダーグラウンド・ハウス色全開の妖しげなトラックで締め括ってくれます。この禁断なムードがアンダーグラウンド・ハウスらしくてサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=-HwWpW-NCNI

Jimi Tenorの他作品もチェックを!

『Sahkomies』(1994年)
Sahkomies by Tenor, Jimi (2001-01-01) 【並行輸入品】

『Europa』(1995年)
Europa

『Intervision』(1997年)
INTERVISION

『Organism』(1999年)
Organism

『Out of Nowhere』(2000年)
Out of Nowhere (WARPCD76)

『Utopian Dream』(2001年)
Utopian Dream

『Higher Planes』(2003年)
Higher Planes

『Beyond the Stars』(2004年)
Beyond the Stars

『Deutsche Grammophon Recomposed』(2006年)
Recomposed By Jimi Tenor

Jimi Tenor & Kabu Kabu『Joystone』(2007年)
Joystone

Jimi Tenor & Kabu Kabu『4th Dimension』(2009年)
4th Dimension

Jimi Tenor & Tony Allen『Inspiration Information, Vol. 4』(2009年)
Inspiration Information, Vol. 4

Jimi Tenor & Abdissa Assefa『Itetune』(2011年)
jimi tenor & abdissa assefa itetune.jpg

Jimi Tenor & Kabu Kabu『The Mystery Of Aether』(2012年)
Mystery of Aether

Cola & Jimmu『Enigmatic』(2013年)
Enigmatic

Jimi Tenor & Umo Jazz Orchestra 『Mysterium Magnum』(2015年)
Mysterium Magnum

『Saxentric』(2016年)
jimi tenor saxentric.jpg

『Order of Nothingness』(2018年)
posted by ez at 01:18| Comment(2) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月25日

Laura Mvula『The Dreaming Room』

Nile Rodgersも参加した2nd☆Laura Mvula『The Dreaming Room』

発表年:2016年
ez的ジャンル:ゴスペルデリア系UK黒人女性SSW
気分は... :エラン・ヴィタール!

UKの才能ある黒人女性シンガー・ソングライターLaura Mvulaの2ndアルバム『The Dreaming Room』(2016年)です。

1987年バーミンガム生まれの黒人女性SSW Laura Mvulaの紹介はデビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)に続き2回目となります。

"Gospeldelia"あるいは"Nina Simon Sings Beach Boys"とも称された多重ヴォーカルワークを駆使した独自の音楽スタイルを披露したデビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)がUKアルバム・チャートの第9位となり、さらには2013 BRIT AwardsのCritics' Choiceへのノミネート、BBC's Sound of 2013で第4位といった高評価を受け、一躍期待のアーティストとしてクローズアップされたLaura Mvula

Metropole Orkestと共演したライブ・アルバム『At Abbey Road Studios』(2014年)を挟み、2016年にリリースされた2ndスタジオ・アルバムが本作『The Dreaming Room』(2016年)です。

プロデュースは『At Abbey Road Studios』(2014年)も担当したTroy MillerLaura Mvula自身。

ソングライティングもこの2人の共作が中心です。また、デビュー・アルバム『Sing To The Moon』(2013年)のプロデュースを手掛けたSteve Brownが2曲でLauraと共作しています。

ChicNile Rodgers、UKのラッパーWretch 32がフィーチャリングされています。

それ以外にJohn Scofield(g、b)、Lionel Loueke(g)、Michael Olatuja(b)、The London Symphony Orchestra等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

アルバム全編を通じて、Lauraのヴォーカルが生き生きとしているのがいいですね。技巧以上に歌への渇望を重視している感じがいいですね。

Nile Rodgersをフィーチャーした「Overcome」、シングルもなったハイパー・ファンク「Phenomenal Woman」の2曲がインパクト大ですね。

素晴らしい多重ヴォーカルワークを楽しめる「Show Me Love」「Angel」、アトモスフェリック&ドリーミーなダンサブル・チューン「Let Me Fall」あたりもおススメです。

前作以上に多彩な音世界を聴かせてくれるゴスペルデリア・ワールドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Who I Am」
Laura Mvula作。ドリーミーなアルバムのイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=zAlS1SN6LCo

「Overcome」
Nile Rodgersをフィーチャーしたアルバムからのリード・シングル。
Laura Mvula/Nile Rodgers作。
Lauraらしいヴォーカル・ワールドとNile Rodgers参加らしいダンサブル・サウンドを上手く融合させたスケールの大きな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=L7u9FpJJtEQ

「Bread」
MvulaMiller/Troy Miller作。多重ヴォーカルワークを駆使した"Gospeldelia"らしい厳かな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=-VtjVJu8vr0

「Lucky Man」
MvulaMiller/Troy Miller作。ゴスペル×クラシック×R&BというLauraらしいクロスオーヴァー感を楽しめる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=rYOnITu_6EI

「Let Me Fall」
MvulaMiller/Troy Miller/Steve Brown作。多重ヴォーカルワークが映えるアトモスフェリック&ドリーミーなダンサブル・サウンドが心地好1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=7D42hKVy3n4

「Kiss My Feet」
MvulaMiller/Troy Miller作。UKらしい雰囲気のバラード。生の躍動が漲ったLauraのヴォーカルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ITZZDfV3WOo

「Show Me Love」
MvulaMiller/Troy Miller作。アルバムからの2ndシングル。Lauraの素晴らしい多重ヴォーカルワークを前面に打ち出した、大きな愛に満ちた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=R-l5EIcNyo0

「Renaissance Moon」
MvulaMiller/Steve Brown作。The London Symphony Orchestraによる繋ぎのインスト。

「Angel」
Laura Mvula作。ア・カペラをはじめ素晴らしいヴォーカルワークで魅了するドリーミー・トラック。シタールによるアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=bFdohKHPjrA

「People」
Wretch 32をフィーチャー。MvulaMiller/Wretch 32作。Lauraらしい音世界と現行R&Bとの融合を感じる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BpzS0aIWGlo

「Nan」
Laura Mvula作。エンディングへ向かうインタールード。

「Phenomenal Woman」
MvulaMiller/Troy Miller作。アルバムからの3rdシングル。アルバムで最もインパクトのあるハイパー・ファンクで締め括ってくれます。Lauraの最新モデルといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=7---iGdDIBQ

Laura Mvulaの他作品のチェックを!

『Sing To The Moon』(2013年)
SING TO THE MOON

Laura Mvula with Metropole Orkest conducted by Jules Buckley『At Abbey Road Studios』(2014年)
Laura Mvula Withmetropole Orkestconducted: By Julesbuckley At Abbeyroad Studios (Live)
posted by ez at 03:07| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月12日

Georgia Anne Muldrow & Dudley Perkins(G & D )『Lighthouse』

Georgia Anne Muldrowの夫婦ユニット☆Georgia Anne Muldrow & Dudley Perkins(G & D )『Lighthouse』

発表年:2013年
ez的ジャンル:エクスペリメンタル夫婦R&B/Hip-Hop
気分は... :夫婦善哉・・・

独特の音世界でファンを魅了する女性R&BアーティストGeorgia Anne Muldrowが公私のパートナーDudley Perkinsと組んだユニットG & D(Georgia Anne Muldrow & Dudley Perkins)『Lighthouse』(2013年)です。

L.A.出身の女性R&Bシンガー/ソングライター/プロデューサーGeorgia Anne Muldrowに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の5枚。

 『Olesi: Fragments of an Earth』(2006年)
 『Umsindo』(2009年)
 『Kings Ballad』(2010年)
 『Seeds』(2012年)
 『Overload』(2018年)

旦那のDudley PerkinsとのユニットユニットG & D(Georgia Anne Muldrow & Dudley Perkins)としては、『The Message Uni Versa』(2007年)、『SomeOthaShip』(2008年)、『Lighthouse』(2013年)、『Black Love & War』(2019年 ※未CD化)といったアルバムをこれまでリリースしています。

Hip-Hopアーティストである夫Dudley Perkinsとのコラボ・ユニットということで、
Georgia Anne Muldrowのソロと比較してHip-Hop色が強くなっています。

本作『Lighthouse』(2013年)も、この夫婦ユニットならではの世界観を音に反映した独特の1枚に仕上がっています。

曲単位で聴くというより、アルバム全体の流れを楽しむ方が本作の魅力が伝わってくると思います。

日本人クリエイターTokio Aoyama(青山宗央)氏によるジャケも印象的ですね。

言葉ではなかなか表現しづらいですが、この夫婦ユニットの独特の音世界にどっぷり浸りましょう。

全曲紹介しときやす。

「Intro 」
アルバムのイントロ。ロッキンな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=bAtgUik2iK0

「Lighthouse」
LMNO、Shana Muldrowをフィーチャー。覚醒的リズムとコズミックな上物、そしてソウルフル・ヴォーカルが印象的なHip-Hopトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=FOVM7d-i8v8

「Soul Clap」
インタールード的なHip-Hopトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=swW_ZDZelv8

「Fam Bam」
Miki Valeをフィーチャー。Time Zone「The Wildstyle」をサンプリングしたオールド・スクール的エッセンスでアクセントをつけたHip-Hopトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=15nsGDNo4Z0

「Electric」
Kadence MC、Ojiをフィーチャー。エレクトリックなアクセントをつけたダーク・トーンの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=z4Bt502S5PU

「Power」
ブラック・パワーが漲ったトラック。この夫婦ユニットならではの躍動を感じます。意外にキャッチーで聴きやすいかも?
https://www.youtube.com/watch?v=gHTIjCNaxQQ

「Stand」
繋ぎの小曲。嵐の前の静けさといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=fjWgLeGQ4eY

「No More War」
反戦メッセージのタイトルですが、何処となく官能的なのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SVRFc5aQhAY

「Timeline」
哀愁トラックですが、エレクトリックな哀愁ムードが独特の味わいを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=l_VM-x9MCeA

「A Funk Supreme Vs. The Chemtrail Agenda」
インタールード的な繋ぎのトラック。John Coltrane「A Love Supreme」を意識したフレーズが聴こえてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=iZukZjmOXu0

「Popstopper」
PVが先行公開されたアルバムを象徴する1曲。浮遊するネオソウル・トラックはGeorgia Anne Muldrowらしさに満ちているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=0R6fhUV6yAY

「What」
繋ぎの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=CNTqcR6dlos

「Dance」
ロッキンなアクセントを強調したHip-Hopトラック。なかなか力感があってグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=SAhhpdGLVDU

「Emo Funk」
タイトルの割には全然ファンクしていません(笑)。哀愁ミディアムに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ACiT0SFzt1E

「Muthadear」
2人の小宇宙を感じるビューティフル・トラック。感動がジワジワきます。
https://www.youtube.com/watch?v=E58g8dvxWzg

「The Word」
ダークトーンのHip-Hopトラック。少しスピリチュアルなムードも漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=pcXyI0SbDYg

「Majesty」
ラストはジャジー・ムードでしっとりと締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EIi5xkx-KGQ

G & Dの他作品もチェックを!

『The Message Uni Versa』(2007年)


『SomeOthaShip』(2008年) ※Georgia A. Muldrow* & Declaime 名義


Georgia Anne Muldrowの過去作品もチェックを!

『The Worthnothings EP』(2004年)
Worthnothings

『Olesi: Fragments of an Earth』(2006年)
Olesi: Fragments of an Earth

Pattie Blingh and the Akebulan 5『Sagal』(2007年)
Sagala

『Umsindo』(2009年)
Umsindo

『Early』(2009年)
Early

『Georgia Anne Muldrow Presents Ms One & The Gang』(2009年)
Ms. One

『Kings Ballad』(2010年)
Kings Ballad

Jyoti『Ocotea』(2010年)、
Jyoti-Ocotea Album

『Vweto』(2011年)
Vweto

『Owed to Mama Rickie』(2011年)
Owed to Mama Rickie

『Seeds』(2012年)
Seeds

The Blackhouse『The Blackhouse』(2012年)
Blackhouse

Jyoti『Denderah』(2013年)
Denderah

『A Thoughtiverse Unmarred』(2015年)
A Thoughtiverse Unmarred

『Overload』(2018年)
Overload [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC583)

『VWETO II』(2019年)
posted by ez at 14:38| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月06日

Lia Cordoni『Samba-Fusao』

魅惑のネオ・サンバ・グルーヴ☆Lia Cordoni『Samba-Fusao』

発表年:2010年
ez的ジャンル:ネオ・サンバ・グルーヴ
気分は... :猛暑にはサンバを!

本格的な猛暑に突入しましたね。

今回はブラジルのネオ・サンバ・グルーヴ作品、Lia Cordoni『Samba-Fusao』(2010年)

Lia Cordoniは、パラナ州ロンドリーナでシンガーとしてのキャリアをスタートさせ、その後サンパウロに拠点を移して本作『Samba-Fusao』(2010年)をレコーディングしました。

楽曲すべて彼女の音楽パートナーJairo Cechinによるオリジナル

僕が彼女について知っているのはこの程度。
中古CDショップで直感的に購入した1枚です。

内容としては、Maria RitaPaula Limaあたりに通じるネオ・サンバ作品に仕上がっています。

アフロ色の強いサンバ・グルーヴ、アーバンでモダンなコンテンポラリー・サウンド、そして少しハスキーなLiaのヴォーカルの絶妙にバランスするソウルフルなネオ・サンバ・グルーヴに仕上がっています。

猛暑にはサンバ・グルーヴがよく似合う・・・

全曲紹介しときやす。

「Contra Mare」
ミステリアスな哀愁サンバがオープニング。都会的なサウンドにアフロなエッセンスでアクセントをつけているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=X7qB0UjkOGA

「Sete Ervas」
エレピの音色が心地好いネオ・サンバ。Maria Rita好きの人であれば、気に入るはず。少しハスキーなLiaのヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=gTgh1LVKeyU

「Linda Maravilhosa」
ギターのアクセントをはじめ、ファンキー・メロウな味わいにグッとくる都会的ソウルフル・サンバ。ビール飲みながら聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=MaErMlcub8k

「Nego Vivido」
このソウルフル・サンバにもファンキー・メロウな魅力があります。中盤以降のアフロ・サンバな展開もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=DtMPtDy86OA

「A Flor」
ビートレスのアコースティック・メロウ。哀愁のメロディを寂しげに歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=fAudnpm-Me0

「Dona das Aguas」
土着的アフロ・サンバにエレクトロニカなエッセンスも織り交ぜたネオ・サンバ・グルーヴらしい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Kl8Krqf2plk

「Seu Jogo」
哀愁モードのジャジー・メロウ。しっとりとした雰囲気で落ち着かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SB9V25dcCcI

「To no Samba」
Maria Ritaあたりも歌いそうな哀愁サンバ。情感が滲み出てくるようなサンバの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4EdlPEK_TAI

「Samba-Fusao」
タイトル曲はエレピの音色が似合うコンテンポラリーな哀愁サンバ。ネオ・サンバ・グルーヴらしいアクセントも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=STIhiM21j3I

「Samba da Exclusao」
ストリングスを巧みに配した幻想的な1曲。素晴らしいアレンジに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=_l367Gnv290

「Oracao ao Mar」
ピアノ・トリオによるシンプルなサウンドをバックに憂いを帯びたヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EKHTpaPoMnc

「Descarrego」
ラストは躍動するサンバ・グルーヴで締め括ってくれます。アーバンな疾走感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=5F413dVcyL8

仕事で脳みそフル稼働の濃密な2日間を過ごし、脳みそがお疲れモード・・・
今日のエントリーを書くのもひと苦労でした。
早く寝て脳の疲れをとろう!
posted by ez at 01:03| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月10日

Rhye『Woman』

ベッドルーム系のオルタナティヴR&B☆Rhye『Woman』

発表年:2013年
ez的ジャンル:ベッドルーム系オルタナティヴR&B
気分は... :ジェンダーについて考える・・・

昨日ニュースで、新作映画でトランスジェンダー役を演じる予定であった女優のハル・ベリーが、「男性になった女性」と語ったことで批判を浴び、謝罪すると同時に降板を発表したというニュースを見ました。

そのせいでジェンダーについてあれこれ考えていたら、ふと今回紹介する1枚が思い浮かびました。

ということで、今回はジェンダーレスなヴォーカルが印象的なオルタナティヴR&B作品Rhye『Woman』(2013年)です。

Rhyeは、カナダ出身のシンガー/プロデューサーMike Miloshとデンマーク出身のプロデューミュージシャン/プロデューサーRobin Hannibalが結成したL.A.を拠点とする男性デュオとしてスタート。

Robin Hannibalは、Little DragonSelah Sue『Reason』(2015年)のプロデュース等でも知られていますね。

デビュー・アルバムとなる本作『Woman』(2013年)は、各方面で絶賛され、音楽シーンに大きなインパクトを残した1枚となりました。

その後、Robinがユニットを抜けてMiloshのソロ・プロジェクトとなり、2017年に2ndアルバム『Blood』をリリースしています。

『Woman』(2013年)は、リリース当時に当ブログでもエントリーしようと思っていたのですが、何となく機を逸してしまい、そのまま僕の中で埋没していました。

美しくも儚いムードが魅力のベッドルーム・ミュージック的なオルタナティヴR&Bというのが僕の本作に対する印象です。

そして、その印象を最も特徴づけているのがMike Miloshのジェンダーレスなヴォーカルです。リリース当時、Miloshのヴォーカルを女性シンガーと勘違いし、Rhyeを男女ユニットだと信じ込んでいた人も結構いたと思います。

特にMiloshのヒンヤリしたヴォーカルをSade(Sade Adu)に重ねた人も多かったのでは?

確かにSadeがシンセ・ポップすると、こんな雰囲気かもしれませんね。

プロデュース、ソングライティングはRhye自身。

レコーディングにはThomas Drayton(b)、Andreas Halberg(b)、Elizabeth Lea(tb)、Tom Lea(viola、violin)、Rebekah Raff(harp)、August Rosenbaum(p)、Itai Shapiro(g)、Todd Simon(flh、tp)、Tracy Wannomae(clarinet、fl、sax)といったミュージシャンも参加しています。

シングルにもなった「Open」「The Fall」という人気の冒頭2曲がハイライト。

それ以外であれば、「Last Dance」「Shed Some Blood」「One Of Those Summer Days」「Major Minor Love」が僕のおススメです。

今聴き直しても素敵なベッドルーム・ミュージックだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Open」
2012年のRhyeのデビュー・シングル。美しいストリングス、ハープ、ホーンに続いて発せられるMiloshのSade調ヒンヤリ・ヴォーカルにゾクっとしますね。夢の中で彷徨うような音世界がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=sng_CdAAw8M

「The Fall」
この曲もアルバムに先駆けて2012年にシングル・リリースされた人気曲。ハウス調のピアノも含めてダンサブルなのですが、Miloshのヴォーカルが入るとアンニュイなムードが支配します。この美しくも儚い感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=JJS5ywEIsA4

「Last Dance」
Miloshのジェンダーレス・ヴォーカルの魅力を堪能できる官能的な哀愁グルーヴ。吐息まじりのMiloshのヴォーカルがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=KGmevoyiVPI

「Verse」
哀愁バラードですが、シンセとスリングスのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=-1L__280NSo

「Shed Some Blood」
オルタナティヴR&B好きの人は気に入りそうな哀愁ミディアム・グルーヴ。打ち水のようなヒンヤリ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eWFw89g5P7k

「3 Days」
美しいハープ・ソロによるイントロに続き、北欧シンセ・ポップ調のダンサブル・チューンが展開されます。このあたりはHannibalの色でしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=Gkh5Glu-1Yo

「One Of Those Summer Days」
幻想的なバラード。夏の静かな夜明けといった趣の幻想的なバラード。遠くで響くようなギターの音色もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=R4zfrj0BzAk

「Major Minor Love」
Miloshの魅力を生かした美しいヴォーカルワークに魅了されます。万華鏡を見ているような楽しさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=e-Lok6dgkXw

「Hunger」
アルバムで最もシンセ・ポップ感が強調されているダンサブル・チューン。Hannibal主導の曲かもしれませんが、Miloshのヴォーカルはこのタイプの曲では生きない気もします。
https://www.youtube.com/watch?v=W1-X6knHC7U

「Woman」
ラストはビートレスのタイトル曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=g-qPb-KX_C4

『Blood』(2017年)
posted by ez at 03:07| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする